MENU
医療情報を、分かりやすく。健康寿命を、もっと長く。医療メディアのパイオニア・マキノ出版が運営
【良性発作性頭位めまい症】原因の多くは「肩こり・首コリ」“ココ”をほぐすと改善

【良性発作性頭位めまい症】原因の多くは「肩こり・首コリ」“ココ”をほぐすと改善

めまいの種類はさまざまあります。しかしその原因は今まで主に、耳の異常によるもの、目の異常によるもの、脳の異常によるものの三つに大別されると考えられてきました。しかし私は、今までの治療経験から前述した三つの原因以外にも、めまいが起こるケースがあると考えています。【解説】北川洋志(関西医療大学保健医療学部助教)

解説者のプロフィール

1984年生まれ。2007年、関西鍼灸大学(現関西医療大学)鍼灸学部卒業。2009年、関西医療大学大学院保健医療学研究科修了。現在、関西医療大学保健医療学部助教。

肩こりを治すとめまいまで改善することが多い

「立ち上がるときにグルグルと目が回る」「歩くと体がふらつく」といった、めまいの症状にお悩みのかたは多いのではないでしょうか。

めまいの種類は、さまざまあります。
しかしその原因は、今まで主に、耳の異常によるもの、目の異常によるもの、脳の異常によるものの三つに大別されると考えられてきました。

私たちはふだん、耳や目などの器官、手や足などの部位から知覚したそれぞれの情報を、脳の中枢神経が統合し、一つの平衡感覚として感じ取っています。
このプロセスのどこかに問題が起きたときに、めまいが生じるのです。

例えば、耳には内耳という器官がありますが、ここに問題があれば、メニエール病のようなめまいが発生します。
また、脳梗塞などによって、脳の中枢神経に問題が生じても、めまいが起こる場合があります。

しかし私は、今までの治療経験から、前述した三つの原因以外にも、めまいが起こるケースがあると考えています。
それが、体感覚の異常が原因で起こるめまいです。
体感覚とは、触覚や運動機能、体のバランスを指すと考えてください。

めまいというと、たいてい耳鼻科領域の症状と考えられているため、見逃されがちだったのです。

肩こりのために来院されたかたのなかには、同時にめまいの症状を訴えるかたもいらっしゃいます。
そういったとき、肩こりといった主訴を治療すると、めまいまで改善することが多くありました。

耳鼻科で治療を受けても、めまいが改善しない人がいますが、こうした人たちのめまいも、体感覚の異常によるものが一定数あるのではないでしょうか。

特に、めまいのうちで最も罹患者が多いとされる良性発作性頭位めまい症は、この体感覚の異常が原因の場合が多いと考えています。

なお、良性発作性頭位めまい症は、ベッドから体を起こすときや上を向いたりするときなど、急に頭を動かす動作で起こるものです。

かたくなっている耳の上の筋肉をほぐす

肩や首に重度のコリがあったり、腰などにひどい痛みを抱えていたりすると、体感覚に異常が生じ体のバランスがくずれます。
当然、平衡感覚を知覚する機能にも弊害が現れるでしょう。

そうした場合、まずはコリや痛みの治療をするのが先決です。
そのうえで、耳の上あたりに位置する側頭筋と呼ばれる場所を「顔の横さすり」でほぐすといいでしょう。

体感覚の異常によるめまいの場合、この側頭筋がかたくなっているケースが多く、ここを手でほぐすことでめまいの予防・改善効果を望めます。

顔の横さすりのやり方は、簡単です。
拳を握り、第二関節を両耳のすぐ上に当ててください。
そして、「痛気持ちいい」と感じられる程度の強さで5秒ほど押します。
細かく上下に揺らしながら押すといいでしょう。

その周りを押して気持ちがいいと感じられる場所があれば、そこも同様に押してほぐしてください。
ただし、やり過ぎは禁物です。
強く押し過ぎたり、長時間行ったりすると、かえってよくありません。
あくまでも適切な強さ、適切な時間で刺激しましょう。


実際に、この方法で症状が抑えられたケースを紹介します。

60代の女性Aさんは、もともと肩にひどいコリがあるということで、私が働いている治療院に来院されました。
話をうかがうと、めまいにもお悩みとのこと。
朝起きるときに、グルグルと目が回るそうです。

そこで、施術とともに、側頭筋をほぐすための顔の横さすりを指導しました。

Aさんはめまいがひどいときには、一人で通院できないこともありました。
しかしそんなときに自分で側頭筋をほぐすと、その場でめまいが和らぐそうです。

おかげで楽に通院できるようになり、顔の横さすりと併せて治療を行うことで、みごとめまいは完治に至りました。


いずれにしても、めまいが起こった場合には、まず耳鼻咽喉科などを受診し、その原因を調べることが肝心です。
聴力障害や頭痛、顔のしびれなどを伴う場合には、ほかに原因があると考えられます。

そのうえで、体感覚の異常が疑われる場合は、この顔の横さすりを試してみてください。

顔の横さすりのやり方

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

関連記事
手足の爪の生え際を手の指でもむだけの簡単な療法ですが、自律神経のバランスを整えるのに優れた効果があります。耳鳴り、メニエール病のめまい、頻尿の改善など、さまざまな効果が現れます。【解説】永野剛造(永野医院院長・日本自律神経免疫治療研究会会長)
更新: 2019-04-15 18:00:00
手のひらを押し始めてすぐに腰の痛みがやわらぎ、この数年は治療を受けることもなくなりました。以前はめまいが起こる前に「めまいが来るな」という前兆があったのですが、今はそれすらなくなりました。50歳前後の頃より、58歳になった今のほうがよいくらいではありませんか。【体験談】新田博子(仮名・会社員・58歳)
更新: 2019-02-14 18:00:00
担当医師の話によれば、めまいや頭痛といったメニエール病の症状も、甲状腺の機能異常と無縁ではないだろうということでした。たぶん、梅干しを食べ始めて半年くらい経ったころには、長年にわたって苦しめられてきためまいが、全く起こらなくなっていたと思います。吐き気や頭痛に襲われることも減りました。【体験談】堤聖子(自営業・64歳)
更新: 2018-12-20 18:00:00
病院での検査の結果、メニエール病と診断され、難聴になっていることもわかりました。めまいは、処方してもらった薬を飲んだら、なんとか治まりました。耳鳴りはその後も続きました。いちばん気になるのは、朝起きたときです。いつも耳の中で、キーンという音がしていました。【体験談】岩佐優(料理店経営・66歳)
更新: 2018-12-14 18:00:00
オクラ水を飲み始めて、1ヵ月ぐらい経ったころでしょうか。「あれ? 最近めまいが起こる頻度が減ってきたな」と気づきました。3ヵ月経った頃には、ほとんどといっていいほど、めまいが起こらなくなったのです。そういえば、以前より眠気を感じることがなくなり、ゴロゴロしている時間も減りました。【体験談】飯田大樹(大学院生・23歳)
更新: 2018-12-03 18:00:00
最新記事
私は、60歳の今も左右の視力は1・0を保っています。これまでメガネの世話になったこともありません。老眼知らずの状態をキープしている秘密は、私が毎日行っているトレーニング「目のスクワット」にあるのです。毛様体筋をほぐす効果があります。【解説】本部千博(ほんべ眼科院長)
更新: 2019-07-03 14:37:40
体重100kgの人なら3kg、80kgの人なら2.5kg程度の減量で、条件付きですが糖尿病の改善は可能です。体重が3%減少すると、ヘモグロビンA1cが3%程度下がることがわかったからです。例えば、ヘモグロビンA1cが9%の人なら、だいたい6%程度まで下がります。【解説】吉田俊秀(島原病院 肥満・糖尿病センター長)
更新: 2019-06-06 18:00:00
これまで、入院患者さん向けの、いわゆる「リハビリ体操」はありましたが、外来の患者さんが希望するような体操はありませんでした。そこで私たちは、血圧を上げる要因である、末梢の「血管抵抗」を減らす筋トレを考案することにしました。【解説】金子操(自治医科大学附属病院リハビリテーションセンター室長・理学療法士)
更新: 2019-06-05 18:00:00
1日の疲れを取るには、就寝時間や睡眠時間ではなく、「眠りに就いて4時間以内に、深睡眠を取ること」がたいせつなのです。しかし現代人の多くは、深夜にテレビやスマホを見たり、ストレスで体の緊張が取れなかったりして、本来の睡眠リズムが狂い、深睡眠を取りづらくなっています。【解説】白濱龍太郎(睡眠専門医)
更新: 2019-06-04 18:00:00
納豆を毎日食べるようになったとき、最初に実感できるのは、便通の改善でしょう。それもそのはず。納豆には、腸内環境を整えるための働きや成分がそろっているからです。腸内において納豆菌は、活性酸素を分解する酵素と、善玉菌のえさとなる栄養分を作りだし、善玉菌の増加を強力にサポートします。【解説】河埜玲子(済生会松阪総合病院医師・料理家) 
更新: 2019-06-03 18:00:00