作り置き【酢玉ねぎ】基本の作り方と食べ方 "血圧や血糖値を下げる健康食" と医師が解説

作り置き【酢玉ねぎ】基本の作り方と食べ方 "血圧や血糖値を下げる健康食" と医師が解説

古来、タマネギは、さまざまな薬効を持つ食材として珍重されてきました。そのタマネギの薬効を高める方法として、私がお勧めしているのが、「酢タマネギ」です。【解説】水嶋丈雄(水嶋クリニック院長)


水嶋丈雄
 大阪医科大学卒業。長野県厚生連佐久総合病院で外科、整形外科、内科などを担当した後に中国北京中医学院、中日友好病院に留学。佐久東洋医学総合研究所医長を経て、クリニックを開院。西洋医学に加え、漢方や鍼灸など東洋医学を用いて診療を行っている。

自律神経を整える!体温が上がる!

 古来、タマネギは、さまざまな薬効を持つ食材として珍重されてきました。そのタマネギの薬効を高める方法として、私がお勧めしているのが、「酢タマネギ」です。
 酢タマネギは、タマネギを酢に漬けるだけで簡単に作ることができますが、その健康効果は特筆すべきものがあります。


 まず、タマネギの主な健康効果からご紹介しましょう。

●強い抗酸化作用
 体内に活性酸素がふえると、細胞を傷つけ、老化や病気を招くことがわかっています。そこで、注目したいのがタマネギに含まれるイオウ化合物です。イオウ化合物には、強力な抗酸化作用(酸化を防止する働き)があり、体内の過剰な活性酸素をへらしてくれます。
 タマネギに豊富なミネラルやビタミン、ポリフェノールの一種であるケルセチンも、強い抗酸化作用を発揮するので、イオウ化合物とともに活性酸素と戦ってくれます。

 例えば、糖尿病も活性酸素の増加が一因といわれます。活性酸素が過剰にふえると、膵臓の細胞を攻撃し、その働きを低下させます。血糖値を下げるインスリンの分泌量が不足したり、インスリンの効きが悪くなったりして、血糖値の上昇を招くのです。
 そこで、タマネギを毎日とると、余分な活性酸素がへり、膵臓の働きが改善して、インスリンが正常に分泌されるようになります。つまり、血糖値の良好なコントロールができるようになり、糖尿病の予防・改善に力を発揮するのです。

●免疫力を高める作用
 タマネギには、自律神経の働きを整えて、免疫力を高める働きもあります。これには、タマネギのミネラル、ビタミン、ポリフェノールなどの有効成分が貢献します。
 自律神経とは、内臓や血管、ホルモン分泌などをコントロールしている神経です。自律神経の働きが整うと、ウイルスなどの病原菌への抵抗力が高まり、病気にかかりにくくなります。万が一、病気になっても、重症化を防いでくれるのです。
 また、タマネギのイオウ化合物の一つである硫化アリルには、体温を上昇させる働きがあります。体温が上がると、血液中の白血球が活性化し、これも免疫力アップにつながります。

長寿遺伝子のスイッチが入る!

●老化防止作用
 私たちの体には、サーチュイン遺伝子という老化を防ぐ長寿遺伝子が組み込まれています。タマネギに含まれるケルセチンが、この長寿遺伝子のスイッチを入れてくれるのです。
 それによって、耳鳴りや難聴、白内障(カメラのレンズに相当する水晶体が濁る病気)、飛蚊症(目の前を蚊が飛んでいるように見える症状)、物忘れなど、老化による多くの症状の、予防・改善が期待できます。

 そのほか、タマネギには血液をサラサラにして、血圧を下げたり、血糖値や中性脂肪値などをおさえたりする働きがあります。便通を促したり、余分な糖や脂肪をへらして、肥満を改善する働きなどもあります。

 では、タマネギに酢を加えると何がいいのでしょう。
 まず、酢には、生のタマネギの刺激臭を和らげ、食べやすくする長所があります。これは、体にいいものを長くとり続けるためには大事なことです。
 また、酢を加えることで、タマネギのミネラル成分が体内に吸収しやすくなります。ですから、タマネギの抗酸化作用や免疫力を高める作用などがより発揮しやすくなるのです。
 ある実験では、被験者に1ヵ月間、酢タマネギを食べてもらったところ、白血球に含まれる免疫細胞のうち、外敵への攻撃力を強化する「Th1細胞」がふえたと報告されています。

●酢の主な健康効果
 酢にも、疲労回復効果のほかに、多くの健康効果があります。
 タマネギと同じように、血液をサラサラにする働きを持つので、高血圧や動脈硬化の予防に役立ちます。糖の吸収を穏やかにする作用もあり、血糖値の急激な上昇をおさえてくれます。

 肥満の解消にも有効です。酢に含まれる酢酸には、脂肪の合成を抑制する働きと、脂肪の燃焼を促す働きがあるためです。
 つまり、酢にはタマネギの作用を高めるだけでなく、タマネギと同様の働きもあります。

 ですから、酢タマネギを常食すると、血圧や血糖値が下がるケースが非常に多いのです。10㎏以上のダイエットに成功した人も、少なくありません。
 そのほか、「耳鳴りが1ヵ月で消失」「白内障のかすみ目やまぶしさが解消された」「飛蚊症で目の前にちらついていた黒い点が消えた」などという報告も、多数あります。
 酢タマネギは、冷蔵庫に入れると1ヵ月は保存できます。多めに作って、毎日50gを目安に食べるといいでしょう。

薬効豊富な酢タマネギ

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

関連する投稿


頭がスッキリ顔色アップ!首から上の不調を取る「耳もみ整体」のやり方を紹介

頭がスッキリ顔色アップ!首から上の不調を取る「耳もみ整体」のやり方を紹介

これまで私は多くの人の耳に触ってきました。具合の悪い人ほど耳がかたく冷たく、触ると痛がります。耳をもむと、頭にうっ滞していた血液が下りて流れ出して末端に届くようになるので、手足の指先まで温かくなってきます。体調を整える耳もみ整体をご紹介しましょう。【解説】森田茂人(モリタ整体院院長・MCメディカル系列院総院長)


見え方が変わる!緑内障改善ケア 発症原因の一つ“ストレス”を取る呼吸法

見え方が変わる!緑内障改善ケア 発症原因の一つ“ストレス”を取る呼吸法

緑内障や白内障などの目の病気で、治療に劣らず重要なのが、日ごろのセルフケアです。毎日のセルフケアと、治療との相乗効果で目の症状をよい方向へと導くことができるのです。今回は、私が患者さんに勧めているセルフケアのなかから、二つご紹介しましょう。【解説】平松類(二本松眼科病院医師)


【滑舌を良くする方法】割りばしを使ったトレーニングで声が若返る

【滑舌を良くする方法】割りばしを使ったトレーニングで声が若返る

話をしていると、聞き返されることが多い。声がこもって小さい。舌が回らない。言葉につまる。声がかすれたり、しわがれたりしてきた。思わず、自分のことだとうなずかれたかたも多いのではないでしょうか。これらは、年齢を重ねると誰もが経験する、いわば声の老化現象です。【解説】上野由紀(上野ヴォーカルアカデミー校長)


【改善トレーニング】滑舌が悪い・声が小さい・モゴモゴ声を治す方法

【改善トレーニング】滑舌が悪い・声が小さい・モゴモゴ声を治す方法

そもそも話し声をよくするためには、四つの条件が必要になります。一つ目が「呼吸がしっかりしていること」。残りの三つの条件が、「舌の動き」「声帯の働き」「口の開き」が、それぞれよいことです。今回は、3種類の割りばしトレーニングをご紹介します。【解説】上野由紀(上野ヴォーカルアカデミー校長)


【糖尿病専門医】 「ミルク酢ごはん」は血糖値が上がりにくい

【糖尿病専門医】 「ミルク酢ごはん」は血糖値が上がりにくい

私は、「なるべく多くの患者さんが幸せになれる治療法」をモットーに、日々、診療にあたっています。患者さんにガマンを強いる「食事制限」ではなく、おいしく食べながら体の状態をコントロールする「食事調整」であるべきだと、私は考えています【解説】原島伸一(京都大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌・栄養内科学講師)


最新の投稿


脳が活性化する親指の体操で明るく前向きになれる!意欲がわいてくる!

脳が活性化する親指の体操で明るく前向きになれる!意欲がわいてくる!

親指刺激を行っているうちに、手の動きと脳の働きが同時によくなり、薬の管理がうまくできるようになったというお年寄りもいます。認知症に関する効果だけでなく、肩こりや冷えが軽減した、姿勢がよくなったという人も多いのです。【解説】長谷川嘉哉(認知症専門医)


巻き爪を予防する「正しい爪の切り方」深爪やバイアスカットが陥入爪も招く

巻き爪を予防する「正しい爪の切り方」深爪やバイアスカットが陥入爪も招く

フットケア外来を開設して驚いたのは、ほとんどの患者さんが正しい爪の切り方を知らないことでした。巻き爪や陥入爪(巻いた爪が皮膚に食い込む状態)といった爪のトラブルを防ぐには、スクエアカットといって、爪を̻四角に切ります。絶対してはいけないのが深爪とバイアスカットです。【解説】高山かおる(済生会川口総合病院皮膚科主任部長)


老廃物をグイグイ流して血流を改善「足の指刺激」のやり方

老廃物をグイグイ流して血流を改善「足の指刺激」のやり方

私は若い頃から拳法で鍛え、道場で拳法家の育成にも努めています。30代前半までは、仕事に、拳法にと精力的な日々を送っていましたが、30代後半になると、とたんに肩こりや座骨神経痛など、さまざまな痛みが生じるようになりました。【解説】原田秀康(国際足健法協会会長)


漢方薬剤師に聞く「干しぶどう」の効果効能「夜は酒・昼は酢」で使い分ける

漢方薬剤師に聞く「干しぶどう」の効果効能「夜は酒・昼は酢」で使い分ける

私は以前から、目の症状を訴えるかたがたに「干しブドウ酒」を勧めてきました。実際に、干しブドウ酒を試したかたがたからは、「目が疲れにくくなった」「目の痛みが取れた」「見えやすくなった」「かすみ目が改善した」など、さまざまな声をいただいています。【解説】井上正文(木暮医院漢方相談室薬剤師)


【息子の婚活】服装を親が選んではダメ!第一印象アップの秘訣を“モテ”のカリスマが指南

【息子の婚活】服装を親が選んではダメ!第一印象アップの秘訣を“モテ”のカリスマが指南

最近の”婚活”の主役は40代ですが、親御さんのセミナー参加が多くなったのも特徴です。特に、「どうすれば息子は結婚できるのでしょうか」という、お母さまからの切実な相談が増えています。【解説】白鳥マキ(Change Me結婚相談所代表・モテるメール評論家)