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【骨粗鬆症予防】牛乳をお勧めしない理由 カルシウム摂取に効果的な食事とは

【骨粗鬆症予防】牛乳をお勧めしない理由 カルシウム摂取に効果的な食事とは

骨粗鬆症の予防対策としてカルシウムをとるために牛乳を飲むことは妥当ではないと判断します。牛乳を飲みたい人は、嗜好品としてたまにとる程度にしたほうが賢明でしょう。カルシウムの吸収率を高めて骨を丈夫に保つには、食事のほかに運動と、日光を浴びることも必要です。【解説】岡本裕(e-クリニック医師)

カルシウム摂取のために「牛乳」をお勧めしない理由

お年寄りの転倒で怖いのが、骨折です。
折れた場所によっては、寝たきりにつながる危険性があるからです。

そのため、骨を丈夫にしようと思って、カルシウムの多い牛乳を、毎日飲む人も多いのではないでしょうか。
しかし私は、カルシウムをとるために牛乳を毎日飲むことは、お勧めできません。

その理由を説明しましょう。
2015年10月26日、WHO(世界保健機関)が「牛肉や豚肉などの赤身肉、ソーセージやハムなどの加工肉に発ガン性がある」との調査結果を発表しました。

これには、食肉業界が反発するなど、世界各地で波紋が広がっています。
このような情報は、業界との絡みなどで、これまでなかなか表ざたにされませんでした。

ですから、今回のWHOの発表で、一つの重しが取れたとする見方もあります。
広く一般に普及し、人々が今まであたりまえのように食べてきたものに、実は健康を害する危険性の高いものがある。

それが、明らかにされるときがきているのではないでしょうか。
牛乳もその一つです。これまで、牛乳は優れたカルシウム供給源として認識されていました。

ところが、中立公正な研究機関として信頼の厚いハーバード公衆衛生大学院では、「カルシウムは重要。しかし、牛乳が唯一もしくはベストな供給源ではない」という指針を出しています。
それどころか、「乳製品の摂取量の多さは、前立腺ガン、卵巣ガンの発症の危険性を増す」と、明言しているのです。

大人にとっては老化を早めることになる

牛乳に含まれるたんぱく質は、80%がカゼイン、20%がホエイプロテインです。
カゼインにはロイシンというアミノ酸のほか、IGF-1というホルモンの分泌を高める物質も含みます。

ロイシンもIGF-1も、成長を促進する物質です。
成長を促進するという側面だけを見ると、子供やアスリートなどの体格づくりには役立つかもしれません。

けれども、成長を促進するということは、老化を早めることにもなります。
一方で、ガン細胞も成長させることになります。

大人にとっては、特に危険性が高いのです。
ホエイプロテインにもロイシンが多く含まれています。

さらに、ホエイプロテインにはインスリン分泌を高める作用もあります。
インスリンは血糖値を下げるホルモンとして知られていますが、インスリン分泌量が多いと、ガンを促進させることもわかっています。

牛乳の過剰摂取は、ハーバード公衆衛生大学院が示すように前立腺ガン、卵巣ガンの危険性を高めるだけではないでしょう。
おそらく、そのほかのガンにも、影響を及ぼすと考えられます。

牛乳に頼らなくても丈夫な骨を保てる!

牛乳には、確かにカルシウムが多く含まれています。
だからといって、ガンになる危険性が高いとわかっているのに、牛乳でカルシウムをとる必要があるのでしょうか。

そもそも、日本人が牛乳を飲むようになったのは明治時代以降です。
給食で日常的に飲むようになったのは、1945年の戦後からです。

それまでは牛乳を飲まなくても、骨は丈夫に保てていたのです。

丈夫な骨をつくるのに必要な栄養素

カルシウムは、コマツナやチンゲンサイなどの野菜、大豆製品、小魚、干しエビなどにも豊富に含まれています。

丈夫な骨を形成するには、カルシウムのほかにマグネシウムも必要です。
また、カルシウムの吸収を促すビタミンD、カルシウムの排出をおさえるビタミンKも重要です。

マグネシウムは納豆やゴマ、海藻など、ビタミンDはキクラゲや魚など、ビタミンKは卵、納豆、コマツナ、ブロッコリー、キャベツなどに多く含まれています(下の図参照)。
つまり、丈夫な骨を保つには、牛乳に頼らなくても、緑黄色野菜や、海藻、魚介類、納豆などを積極的にとるといいのです。

前述したハーバード公衆衛生大学院は、「カルシウム摂取には、牛乳よりも野菜を食べること、ビタミンDとカルシウムを含むサプリメントをとること」を推奨しています。
一説には、牛乳にはカルシウム以外にリンも多く含まれていて、リンがカルシウムの吸収を阻害するともいわれています。

これらを総合して考えると、骨粗鬆症の予防対策としてカルシウムをとるために、牛乳を飲むことは妥当ではないと判断します。
牛乳を飲みたい人は、嗜好品としてたまにとる程度にしたほうが賢明でしょう。

なお、カルシウムの吸収率を高めて骨を丈夫に保つには、食事のほかに運動と、日光を浴びることも必要です。
これらを心がけて、骨粗鬆症の予防に努めてください。

解説者のプロフィール

e-クリニック医師
岡本裕(おかもと・ゆたか)

●e-クリニック
http://e-clinic21.or.jp/

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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