【うつ改善】うつ病患者の共通点は「猫背」セロトニンを増やして姿勢を整える背骨ストレッチで元気が回復する!

【うつ改善】うつ病患者の共通点は「猫背」セロトニンを増やして姿勢を整える背骨ストレッチで元気が回復する!

うつ病患者さんの脳内では、セロトニンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質が低下していることが知られています。セロトニンは、呼吸、体温調節、水分代謝など、血圧以外の自律神経系のほとんどを支配している物質です。東洋医学の考えに基づけば滞った気さえ通せばうつ病は治ります。【解説】高木智司(心神診療室院長)


セロトニン不足で姿勢がくずれる

 東洋医学では、うつ病は体内に気(生命エネルギー)が滞った状態と考えます。この気を自律神経の働きに置き換えると、うつ病という病気はより理解しやすくなるでしょう。

 うつ病患者さんの脳内では、セロトニンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質が低下していることが知られています。その代表格であるセロトニンは、呼吸、体温調節、水分代謝など、血圧以外の自律神経系のほとんどを支配している物質です。

 東洋医学の考えに基づけば、滞った気さえ通せば、うつ病は治ります。それは自律神経を整えることであり、セロトニンを整えることにつながるのです。
 加えて最近、明らかになってきたのが、セロトニンと姿勢の関係です。首、背中などの筋肉は、重力と逆の方向に働く、抗重力筋です。セロトニンが不足すると、これらの筋力が低下し、重力に逆らえなくなるため、姿勢もくずれやすくなるのです。
 その証拠に、うつ病の患者さんは皆さん、首が前に落ち、背中の丸まった猫背の姿勢をしています。背骨が丸まれば当然、呼吸もしにくくなりますし、血液やリンパ液の流れも悪くなるでしょう。

 また、背骨沿いには、手足や内臓を動かす無数の神経根(脊髄神経根)が存在し、交感神経幹と呼ばれる自律神経ネットワークを形成しています。常に猫背でいると、これらの神経も圧迫され、脳内ではいっそうセロトニンが不足するという悪循環に陥ります。

筋肉内に抗うつ作用を持つ物質がふえる

 そこで、お勧めしたいのが、「首腰枕」を使った背骨のストレッチです。

 背骨は、肉体の要となる腰と頭を支える首の部分で湾曲し、ゆるやかなS字カーブを描いています。セロトニン不足で猫背になっている人も、一日何分かずつでも背骨を伸ばし、血管や神経の流れを解放させる時間を作っていけば、うつから抜け出す第一歩になるのです。
 その際、背骨の湾曲部位である首と腰に堅い枕を当てて寝転び、背骨の形を整えるのが首腰枕のストレッチです。寝ている間は背骨に重力がかからないため、回復効果も最大限に引き出すことができるのです。

 うつ病患者さんは、家で寝ている時間が長いからこそ、首腰枕によるストレッチにも取り組みやすいはずです。枕は市販品もありますが、バスタオルでも作れます。本人が関心を示さなければ、ご家族が首と腰にあてがってあげてもよいでしょう。
 始めた当初は、枕を入れた姿勢がきついと感じる場合もありますが、痛くなったらその場ではずしてかまいません。まずは一日5分を目標に、毎日継続してください。
 一ヵ月もすると、筋力が復活してきて、逆に枕を当てた姿勢を、「楽だ」「気持ちがよい」と感じるようになってきます。
 その気持ちのよさを体が覚えることで、ふだんの姿勢も整えられます。その結果、気の通りがよくなり、セロトニンもふえてくることで、元気も回復してくるのです。

 また、「がんばり」や代謝にかかわる甲状腺ホルモンの低下も、うつ病の一因とされています。首の血液循環を改善させる首腰枕は、甲状腺機能の正常化にも大いに役立つと思われます。
 やや元気が回復した段階で、腰枕を利用し、寝ながら体操をするのも効果的です。腰枕をお尻に当てて体操をすると、足腰の負担がへり、安全に運動効果を得られます。

 リズミカルな運動を一日20分以上行うと、セロトニンもふえてくるため、腰を左右に揺らしたり、足を交互に持ち上げたりする体操から始めるとよいでしょう。筋肉運動を習慣にすると、筋肉内に抗うつ作用を持ったテストステロンがふえることもわかっています。

 このほか、早起きをして朝日を浴びる、体を温める、笑う、感謝をすることも、日常生活の中で手軽にセロトニンをふやす知恵となります。
 自律神経の乱れに起因するうつ病は、低体温の病気でもあります。特に、男性の患者さんにはシャワー好きの人が多いので、必ず湯ぶねにつかり、体を芯から温めましょう。

 また、笑いや感謝は、セロトニンとともに脳の快感ホルモンとなる、βエンドルフィンをふやします。お笑い番組を見ても笑えなければ、体をくすぐってあげるとよいでしょう。「作り笑い」にも効果はあるのです。

高木智司
心神診療室(神経内科)院長。首腰枕の考案者。万病の元である「背骨のゆがみ」を重視し、枕外来や免疫療法を行う。主な著書に『「首に枕をする」と腰痛が治る』(マキノ出版)などがある。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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