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【頚椎症性神経根症の症状】首の痛み、腕や手のしびれ 頚椎椎間板ヘルニアとの違いは?

【頚椎症性神経根症の症状】首の痛み、腕や手のしびれ 頚椎椎間板ヘルニアとの違いは?

頸椎症が重症になると「頸椎症性神経根症」が起こってきます。病名は長いのですが、漢字を「頸椎症性」と「神経根症」に分解すると意味がわかります。頸椎症性神経根症とは、「首の骨になんらかの異常があって、そこから出ている神経のつけ根が圧迫されているという意味です。【解説】竹谷内康修(竹谷内医院カイロプラクティックセンター院長)

進行して神経のつけ根が圧迫されると……

さて、頸椎症スペクトラムの第三段階になると、「頸椎症性神経根症」などが起こってきます。

一気に長くてむずかしい病名になりましたが、首の痛みを理解するには重要な部分ですので、しばらくおつきあいください。

頸椎症性神経根症とは

病名は長いのですが、漢字を「頸椎症性」と「神経根症」に分解すると意味がわかります。
頸椎症性神経根症とは、「首の骨になんらかの異常があって、そこから出ている神経のつけ根が圧迫され、症状が出ている」という意味です。

頸椎の中央には、縦向きに大きな穴(椎孔)があいています。
これが連なることで、縦のトンネル(脊柱管)ができます。
その中に、脳と並ぶ中枢神経(全神経の統合や支配を受け持つ神経器官)である脊髄が通っています。
脊髄は、道路にたとえると、ど真ん中を通るメインストリートです。

脊髄からは、左右に神経(脊髄神経)が枝分かれして、体のさまざまな部位に到達しています。
道路にたとえると、メインストリートから枝分かれして各地域に到達する細い道路にあたります。
メインストリートから、この細い道路が枝分かれする部分で、いわば道路が狭くなっているのが頸椎症性神経根症です。

頸椎を縦に積み重ねると、構造上、左右両脇に転々と穴(椎間孔)があきます。
脊髄から枝分かれした神経は、この穴を通って出てきて、体の各部位に到達しているのです。

ところが、この穴は、頸椎同士の間が短くなったり、頸椎にトゲができたり、頸椎の靱帯が肥厚したりすると、狭くなります。
その結果、脊髄から枝分かれした神経のつけ根(神経根)が圧迫されて、頸椎症性神経根症が起こるのです。

頸椎症性神経根症では、首の痛みや重苦しい感じに加え、腕や手の痛み・しびれが起こってきます。
もう少しくわしくいうと、腕はケースによって痛んだりしびれたりしますが、手の場合はしびれが主体になります。
腕のどのあたりまで症状が出るか、さらに手まで症状が出るかどうかは、人によりケースによってさまざまです。

多くの場合は、左右一方の腕や手に症状が出ますが、まれに左右両方に出る人もいます。

首の痛みとともにこうした腕や手の症状が出る場合が多いのですが、なかには首の痛みはないか、ごく軽く、腕や手の症状が主体になっている人もいます。
この場合、原因が首にあると気がつかずに、患者さんが腕や手の病気だと思い込んでいることもあります。

逆に、頸椎の異常から起こっているわけではないのに、頸椎症性神経根症と紛らわしい腕のしびれや痛みを起こす病気もあります。
気になる腕の症状があったら、まずは整形外科を受診して原因をきちんと調べてもらいましょう。

頸椎椎間板ヘルニアでも同様の症状が現れる

一方、頸椎症性神経根症とは起こり方が少し違うものの、同様の症状が出る場合があるのが「頸椎椎間板ヘルニア」です。
椎間板ヘルニアというと、腰痛の原因としてご存じの人が多いかもしれません。
椎間板は、椎骨の間でクッション役をしている組織です。
この椎間板が後方に飛び出すのが椎間板ヘルニアです。
これは、腰椎にも頸椎にも見られ、飛び出した椎間板が神経を圧迫すると、痛みやしびれを起こします。

頸椎の場合、頸椎椎間板ヘルニアで飛び出した椎間板が、左右後方にある椎間孔付近を圧迫した場合に、頸椎症性神経根症と同じような腕や手のしびれや痛みが現れます。

頚椎と全身の関係を表すデルマトーム

病名は長いのですが、漢字を「頸椎症性」と「神経根症」に分解すると意味がわかります。
頸椎症性神経根症とは、「首の骨になんらかの異常があって、そこから出ている神経のつけ根が圧迫され、症状が出ている」という意味です。

頸椎の中央には、縦向きに大きな穴(椎孔)があいています。
これが連なることで、縦のトンネル(脊柱管)ができます。
その中に、脳と並ぶ中枢神経(全神経の統合や支配を受け持つ神経器官)である脊髄が通っています。
脊髄は、道路にたとえると、ど真ん中を通るメインストリートです。

脊髄からは、左右に神経(脊髄神経)が枝分かれして、体のさまざまな部位に到達しています。
道路にたとえると、メインストリートから枝分かれして各地域に到達する細い道路にあたります。
メインストリートから、この細い道路が枝分かれする部分で、いわば道路が狭くなっているのが頸椎症性神経根症です。

頸椎を縦に積み重ねると、構造上、左右両脇に転々と穴(椎間孔)があきます。
脊髄から枝分かれした神経は、この穴を通って出てきて、体の各部位に到達しているのです。

ところが、この穴は、頸椎同士の間が短くなったり、頸椎にトゲができたり、頸椎の靱帯が肥厚したりすると、狭くなります。
その結果、脊髄から枝分かれした神経のつけ根(神経根)が圧迫されて、頸椎症性神経根症が起こるのです。

頸椎症性神経根症では、首の痛みや重苦しい感じに加え、腕や手の痛み・しびれが起こってきます。
もう少しくわしくいうと、腕はケースによって痛んだりしびれたりしますが、手の場合はしびれが主体になります。
腕のどのあたりまで症状が出るか、さらに手まで症状が出るかどうかは、人によりケースによってさまざまです。

多くの場合は、左右一方の腕や手に症状が出ますが、まれに左右両方に出る人もいます。

首の痛みとともにこうした腕や手の症状が出る場合が多いのですが、なかには首の痛みはないか、ごく軽く、腕や手の症状が主体になっている人もいます。
この場合、原因が首にあると気がつかずに、患者さんが腕や手の病気だと思い込んでいることもあります。

逆に、頸椎の異常から起こっているわけではないのに、頸椎症性神経根症と紛らわしい腕のしびれや痛みを起こす病気もあります。
気になる腕の症状があったら、まずは整形外科を受診して原因をきちんと調べてもらいましょう。

なお、頸椎症性神経根症や、左右後方に飛び出す頸椎椎間板ヘルニアによって、腕や手のどのゾーンにしびれや痛みが起こるかは、変形や変性を起こした頸椎によって決まります。

頸椎は七つあって、上から番号がふられています。
頸椎のなかでとくに傷みやすいのは頸椎の五番と六番の間ですが、ここの椎間孔が狭くなると、腕の親指側や手の親指にしびれや痛みが起こります。
この椎間孔を通って腕や手を支配しているCの6という頸神経が圧迫されるためです。

このように、圧迫が起こる頸椎と神経、さらに症状が起こる部位はわかっていて、その「地図」が作られています。
その地図は「デルマトーム」と呼ばれています。デルマトームに照らし合わせると、どの頸椎の異常が症状のもとになっているかを、大まかにでも知ることができます。

次の記事では、頸椎症スペクトラムの最後の段階、つまり第四段階「頸椎症性脊髄症」について解説します。

解説者のプロフィール

竹谷内康修(たけやち・やすのぶ)
竹谷内医院院長。
東京慈恵会医科大学医学部医学科卒後、福島県立医科大学整形外科学講座へ入局。
福島県立医大附属病院等で整形外科診療に携わった後、米国へ留学。
ナショナル健康科学大学を卒業し、Doctor of Chiropracticの称号を取得。
2007年、東京駅の近くにカイロプラクティックの専門クリニックを開設。
腰痛、肩こり、頭痛、関節痛、手足のしびれなどの治療に取り組む。
日本整形外科学会会員、日本カイロプラクターズ協会(JAC)会員、日本統合医療学会(IMJ)会員。

●竹谷内医院
東京都中央区日本橋3-1-4日本橋さくらビル8階
TEL 03-5876-5987
http://takeyachi-chiro.com/

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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