【頚椎体操(2)】首の痛み、腕のしびれを取る「背骨ストレッチ」

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「背骨のゆがみ」というと、一般に多くの人は左右のゆがみを気にします。つまり、左右の肩の高さの違い、頭の傾きなどです。それらの違いはせいぜい数mmから1cmあるかどうかです。ところが、横から見たときの「前後のゆがみ」は、左右とはけた違いに大きくなります。【解説】竹谷内康修(竹谷内医院カイロプラクティックセンター院長)


「背骨ストレッチ」は、ネコ背を矯正して背骨のS字カーブを回復させる

 頸椎症による首の痛みを抱える人は、多くの場合、首が前に出て背中が丸まり、ネコ背になっています。姿勢に気をつけてネコ背を解消しようとしても、なかなかうまくいきません。なぜなら、この姿勢が定着して、ネコ背の形で背骨が固まり、筋肉もこわばっているので、気をつけても直らないのです。

 そこで、こわばった胸の筋肉をストレッチし、胸椎(背骨の胸の部分)の動きをよくするのが「背骨ストレッチ」です。

 正常な背骨は、頸椎が軽い前弯(丸みが前に向かう形のカーブ)、胸椎が軽い後弯(丸みが後ろに向かう形のカーブ)、その下にある腰椎(背骨の腰の部分)が軽い前弯、仙骨(背骨のいちばん下にある三角形の骨)がまた軽い後弯になっており、全体がゆるやかなS字カーブを描いています。

 頸椎症を起こす人の背骨は、このS字カーブがくずれて、頸椎が真っすぐ前に出たストレートネックになっていたり、胸椎から仙骨にかけて大きなCの字を描くように背骨が丸まっていたりします。背骨ストレッチは、頸椎の土台の部分から改善するエクササイズです。

 「背骨のゆがみ」というと、一般に多くの人は左右のゆがみを気にします。つまり、鏡で正面から見たときの左右の肩の高さの違い、骨盤の高さの違い、頭の傾きなどです。ところが、それらの左右の違いはせいぜい数mmから1cm、2cmあるかどうかです。

 ところが、横から見たときの前後のゆがみは、左右とはけた違いに大きくなります。ネコ背で頭が前に出た状態だと、正常な位置から10cmずれることもめずらしくありません。当然、体への負担は、前後にずれたときのほうがはるかに大きくなります。

 姿勢の悪化は、多くの人が気にする左右のズレやゆがみより、前後のズレやゆがみのほうがはるかに重要なのです。座った姿勢などで悪化しやすいのも前後のズレやゆがみです。
 それだけに、日ごろから心がけて前後のゆがみをリセットすることが大切です。紹介する三つの頸椎エクササイズは、すべて前後のゆがみのリセットに役立ちますが、なかでもその効果が大きく、背骨のS字カーブの回復促進に役立つのが背骨ストレッチです。

「背骨ストレッチ」のやり方

❶足を肩幅に開いて立つ

❷両腕を背中側に回し、お尻のところで手を組む(手の組み方は自由)

❸ひじを伸ばして胸を張り、腕を後ろに少し持ち上げる。さらに、腕全体を手の方向へ引き下げる。10〜30秒キープしたあと、力を抜いて②の姿勢に戻る。以上を3回くり返すことを1セットとし、1日に何セット行ってもよい

★注意!
 できるだけ胸を張ります。③の動作で腕を上げすぎるとじゅうぶんに胸を張れなくなるので、腕を持ち上げすぎないように注意しましょう。肩が痛い人は無理をしないでください。その場合は、手を握らずに、ひじを伸ばして、肩よりやや下で両手を後ろに反らせるだけでも効果があります。

竹谷内康修
 竹谷内医院カイロプラクティックセンター院長。整形外科医・カイロプラクター。東京都生まれ。東京慈恵会医科大学卒業後、福島県立医科大学整形外科へ入局。3年間整形外科診療を行う。その後、米国ナショナル健康科学大学へ留学し、カイロプラクティックを学ぶ。同大学を首席で卒業後、都内にカイロプラクティックを主体とした手技療法専門のクリニックを開設。腰痛、腰部脊柱管狭窄症、肩こり、頭痛、首の痛み、関節痛などの治療に取り組む。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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