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【血圧や血糖値を下げる】「黒豆の煮汁」作り方とお勧めの飲み方

【血圧や血糖値を下げる】「黒豆の煮汁」作り方とお勧めの飲み方

漢方では、黒豆は利尿作用があるとされますが、これは血圧を下げる働きにつながります。私の両親はともに血圧が高く、私も高めでしたが、黒豆の煮汁を飲むようになって、血圧が上がらなくなったのは、この利尿作用のおかげでしょう。今も私は、薬を飲まずに血圧のコントロールができています。【解説】秋津壽男(秋津医院院長)

私が黒豆の煮汁をお勧めしたいのは、やや太めで運動不足、血圧やコレステロールが少し高めの、「ちょいメタボ」の人です。
メタボリックシンドロームとは、腹囲が男性なら85cm、女性なら90cm以上で、血糖値、血圧、コレステロール(脂質)のうちの二つが基準値より高めの状態をいいます。

しかし、高血圧も糖尿病も脂質異常症も実は同じ病態のもので、それを別の指標から見たものです。
ですから、一つがよくなれば、すべてがよくなります。

黒豆の煮汁は、そのよいきっかけになるのです。
しかも低カロリーなので、いくら飲んでも太りません。

秋津先生が毎日飲んでいる「黒豆の煮汁」の作り方

【材料】
・黒豆…125g
・水…適量

【作り方】
①黒豆はさっと水洗いし、たっぷりの水に一晩つけておく。
黒豆を一晩水につけると、2倍くらいに膨らむので、豆が水から出ないよう、豆の4倍くらいの量の水につけて戻すとよい。

②❶を水ごと鍋に入れて火にかける。
沸騰したら弱火にし、豆が煮汁から出そうになったら、水を足しながら、さらに煮る。

※煮る時間の目安は、煮汁の色が赤紫から黒っぽく変わるまで。
秋津先生は3時間煮ている。

※煮ている途中に出る泡のようなアクは取らなくてよい。
※内側が白いホーロー鍋などを使うと、黒豆の色がついて取れなくなるので、ステンレスなどの色移りしない素材の鍋か、色が付いても構わない鍋を使うこと。

③温かいうちに煮汁を容器に移す。
粗熱が取れたら冷蔵庫に入れて保存する。

※あまり日持ちがしないので、作って2~3日中には飲み切るようにすること。

秋津先生お勧めの「黒豆の煮汁」の飲み方

お勧めの飲み方

作ったらすぐ、温かいまま飲む
作りたてを温かいうちに飲むのが、おいしいのでお勧め。冷蔵庫で保存したものを飲む場合は、少し温めてから飲むと、体を冷やさない。

1日に飲む量の目安

500~600mL
いつ飲んでもよいが、空腹時に飲むと、煮汁の成分が効率的に体に吸収される。

残った黒豆の活用法

①もう一度煮汁を作る
1回煮汁を作った後の黒豆で、もう一度煮汁を作ることができる。

効果は1回目の煮汁と変わらない。
ただし、豆自体の味は薄くなってしまうので、残った黒豆もおいしく食べたい場合は、再利用はやめたほうがよい。

②保存して料理などに活用する
残った黒豆は、冷蔵・冷凍保存が可能。

粗熱が取れたら水気を切って、密閉容器などに入れて保存する。
軟らかく煮えているので、そのままサラダのトッピングやスープの具などに使える。

冷蔵なら3日ほど、冷凍なら1ヵ月ほど保存可能。

③酢などに漬ける
酢などの調味料に漬けておくと、そのまま食べてもおいしい常備菜になり、料理にも活用できる。

解説者のプロフィール

秋津壽男(あきつ・としお)
秋津医院院長。
日本内科学会認定専門医、日本循環器学会認定専門医、日本体育協会公認スポーツドクター。
『主治医が見つかる診療所』(テレビ東京)など、テレビでもおなじみのスーパードクター。
『血管が若返る!黒豆茶健康法』(ナツメ社)など、著書・監修書多数。

●秋津医院
東京都品川区戸越3-1-2
TEL 03-5749-2062
http://akitsu-clinic.life.coocan.jp/

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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