MENU
医療情報を、分かりやすく。健康寿命を、もっと長く。医療メディアのパイオニア・マキノ出版が運営
【腰の痛みを消す方法】テニスボールで治す「簡易版・腰の関節包内矯正」とは

【腰の痛みを消す方法】テニスボールで治す「簡易版・腰の関節包内矯正」とは

患者さんに行っている施術法を、皆さんにご家庭で手軽に行っていただくために開発したのが、簡易版・関節包内矯正です。関節を調整し「正常な可動域」と「なめらかな動き」を取り戻させ、痛みを解消・緩和させる。これを可能にしたのが「テニスボール刺激」療法です。【解説】酒井慎太郎(さかいクリニックグループ代表・柔道整復師)

テニスボールで「簡易版・関節包内矯正」が可能

 当院で患者さんに行っている施術法を、皆さんにご家庭で手軽に行っていただくために開発したのが、簡易版・関節包内矯正です。

 関節を調整し、「正常な可動域」と「なめらかな動き」を取り戻させ、痛みを解消・緩和させる。
 こうしたメカニズムは私が行う手技とまったく同じですが、「関節痛に悩むかたに、安全な方法で自分でも関節をケアしてほしい」という思いから長年研究し、誰でも1人で簡単に行えるようにした方法です。

 簡易版・関節包内矯正には、首・腰・膝・股関節の4つのバージョンがあり、いずれも硬式テニスボールを使います。膝と股関節の場合、一度に使うボールは1個ですが首と腰の場合には2つのボールをくっつけて使用するため、ガムテープをご用意ください。

 それぞれの関節についてのやり方がありますが、いずれも回数は1日3回が基本です。
 今回は、腰の痛みを消す方法をご紹介しましょう。

 現時点で関節が固まっているかたほど、行っているときに「イタ気持ちいい」感覚があるはずです。
 それこそが、関節を本来あるべき状態に矯正している証拠です。くれぐれも、その感覚を「今までにない痛み」などとネガティブに考えず、いいものとしてとらえてください。

 この簡易版・関節包内矯正を毎日の習慣にすれば、痛みをはじめとした関節トラブルは着実に消えていくでしょう。関節の異常が初期の段階なら、これだけで治るケースも数多くあります。

 また、今のところは関節痛がないかたも、日常的に行えば将来の予防になります。

「腰」の痛みを消すテニスボール療法のやり方

 骨盤にある仙腸関節は、体の重みや外部からの衝撃をクッションのようにやわらげる役割を果たしています。そのため、仙腸関節が正常に機能していれば、腰椎や腰の筋肉にかかる負担はかなり軽減され、首・膝・股関節などにかかる荷重も少なくなります。

 その仙腸関節をゆるめて正常可動域を取り戻し、痛みを取っていくのが、「簡易版・腰の関節包内矯正」です。

 用意するのは、「簡易版・首の関節包内矯正」と同じく、2個のテニスボールをぴったりとくっつけて固定したものです。

 これを仙腸関節の位置に当てたまま、フローリングや畳などの硬い床の上にあお向けになって、そのまま1~3分間キープしましょう。ただし、枕は使わないでください。

 テニスボールを仙腸関節にしっかり当てるには、次のような手順を踏むと間違いありません。

①お尻の割れ目の上にある尾骨の出っ張りの位置に握りこぶしを当てる
②用意しておいたテニスボールを、その握りこぶしの上に置く。その際、2個のテニスボールの左右中央に、握りこぶしがくるようにセットする

 実践すると、ボールの当たる部分にイタ気持ちいい刺激が感じられるはずです。それが、仙腸関節に当たっているサインです。腰の状態がかなり悪くなっているかたには痛過ぎる場合があるので、そのときは両膝を曲げて行ってもかまいません。

 また、この簡易版・腰の関節包内矯正は、ベッドや布団の上ではなく、必ず硬い床の上で行いましょう。回数の目安は1日3回、1回につき3分以内です。気持ちよくても、やり過ぎは禁物です。やり過ぎると、今度は仙骨が前に倒れ過ぎる可能性もあるからです。

 少なくとも毎日起床後と就寝前、このように仙腸関節を刺激して矯正していけば、固まっていた仙腸関節は着実にゆるみ、可動域が広がって、腰の痛みやこりなどが自然と取れてくるでしょう。

 腰の痛みは、股関節・膝・首の痛みにまで連鎖するケースが多いのですが、これらの痛みを発生させる根源はなにかといえば、骨盤にある仙腸関節です。これらの関節トラブルの予防に、簡易版・腰の関節包内矯正は必ず役立ちます。

 今は腰に痛みがないかたも、普段、前かがみになりやすければ、早めの仙腸関節のケアとして実践してください。

解説者のプロフィール

酒井慎太郎(さかい・しんたろう)
さかいクリニックグループ代表。
柔道整復師。整形外科や腰痛専門病院、プロサッカーチームの臨床スタッフとしての経験を生かし、腰痛やスポーツ障害の施術を得意とする。
解剖実習をもとに考案した「関節包内矯正」を中心に、難治の腰痛や膝痛の施術を行っている。

●さかいクリニックグループ
http://www.sakai-clinic.co.jp/

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

関連するキーワード
最新記事
歩くとひざが痛くなる、腰が重くなる、どっと疲れが出る。私なら、まず「浮き指」を疑います。詳しく調査した結果、現代日本人男性の6割、女性の7割が浮き指であることがわかったのです。浮き指とは、文字どおり「足の指が浮いている」状態を指します。【解説】阿久根英昭(桜美林大学健康福祉学群教授)
更新: 2019-06-18 18:00:00
鍼灸師の私がおすすめして、皆さんにご好評をいただいている「温熱ツボ刺激」のやり方をご紹介しましょう。この温熱ツボ刺激は、男女を問わず効果があるものです。ですから、女性だけでなく、薄毛や白髪で悩む男性のかたにもぜひ試してほしいのです。【解説】横内稚乃(稚乃針灸整骨院院長)
更新: 2019-06-17 18:00:00
玉ねぎが体によいのはよく知られたことですが、なかでも、血糖値を降下させる作用が注目されています。しかし、玉ねぎを毎日食べたくても、あのツンとする刺激臭が嫌で、玉ねぎ料理は苦手という人も多いでしょう。そこでお勧めなのが、玉ねぎドレッシングです。【解説】里見英子(里見英子クリニック院長)
更新: 2019-06-16 18:00:00
慢性腰痛は、さまざまな原因によって生じます。なかでも最大の原因と考えられるのが、普段の姿勢の悪さです。加齢や運動不足、パソコンやスマホなどの習慣によって、私たちの姿勢はひどく悪いものになっています。これが、腰に負担をかけているのです。【解説】岩間良充(鍼灸整骨院ホスピスト院長)
更新: 2019-06-15 18:00:00
手足の指は経絡の多く集まる重要なポイントです。なかでも見過ごせないのが、指の股です。ところが、年齢を重ねると、手足の指の股の皮膚がかたくなり、指が開きにくくなってきます。すると、気の流れが滞り、体にさまざまな障害が生じるようになるのです。【解説】留目昌明(和楽堂治療院院長)
更新: 2019-06-14 18:00:00

ランキング

総合ランキングarrow_right_alt