【チェックリスト付き】視力低下の原因は「首猫背」だった 直せば老眼、近視、乱視は改善できる!

【チェックリスト付き】視力低下の原因は「首猫背」だった 直せば老眼、近視、乱視は改善できる!

私は、21年間にわたって視力の低下と、それを回復させるためになぜ目が悪くなるかの原因の研究を重ねてきました。その結果、視力が落ちた人の体では、「頭の過前傾」が起こっていることを突き止めました。これはつまり、「首ネコ背」です。【解説】山本卓弥(視力回復研究所代表)


首と目の筋肉はつながっている

 私は、21年間にわたって視力の低下と、それを回復させるためになぜ目が悪くなるかの原因の研究を重ねてきました。その結果、視力が落ちた人の体では、「頭の過前傾」が起こっていることを突き止めました。これはつまり、「首ネコ背」です。

 首ネコ背とは、文字通り、頭が前に傾きすぎている状態です。
 もう少し詳しく説明しますと、まっすぐ立ったときに、頭が首の真上でなく、前に出ている姿勢を言います。当然、首は丸まり、ネコ背のようなカーブを描きながら前に倒れます。それで「首ネコ背」と呼ばれるようになりました。
 しかし、「目と首に、いったいどういう関係が?」と思う人も多いでしょう。その関係について、順にご説明しましょう。

 私の「視力と首」の研究の始まりは21年前の開業時までさかのぼります。そのきっかけは、「むち打ち症の後遺症に悩む人は、視力が低下する率が高く、回復も難しい」と知人の整形外科医から聞いたことでした。
 当時の私は、目だけの視力回復トレーニングを指導しており、それでも一定の効果を得ていました。とはいえ、思うように視力を回復させられていたわけではありません。

 そんな中、で聞いた整形外科医の話と、私の元を訪れる視力が低下したかたがたの姿勢の悪さに、私は「視力が低下する原因は首にあるのではないか?」と考えたのです。

眼球は首の後ろの筋肉とつながる

 そもそも眼球は、表にむき出しになっていますが、その裏側の見えない部分は、首の後ろの筋肉とつながっています。
 目のピント合わせは、眼球内でレンズの役目をしている「水晶体」の厚みが調整されることで行われています。その調整を受け持っているのは、目の中にある「毛様体筋」という小さな筋肉です。

 通常の目のトレーニングは、もっぱらこの毛様体筋の動きをよくする目的で行われます。しかし、それだけでは、視力を上げるに不十分です。

 たとえば、指を開いたり閉じたりするには、実際に動かしてみるとわかりますが、手の筋肉だけでなく腕のひじのほうの筋肉も動作しています。
 同じように、私たちは目のピントを合わせるために、毛様体筋だけでなく、それにつながる首の筋肉、さらに肩・背中などの筋肉まで連係して働かせているのです。
 なかでも最も重要なのが、首から肩、背中に広がっている「僧帽筋」という筋肉です。

首ネコ背が僧帽筋を弱らせる

 僧帽筋と毛様体筋は、後頭部に近い部分で連係しています。
 ですから、僧帽筋がある程度以上の力を持ち、しなやかでよく動いていれば、よい視力が保たれやすくなります。そういう人は、たとえ一時的に視力が落ちても、回復しやすいのです。

 逆に、僧帽筋が弱っていると、視力が低下しやすく、回復しにくくなります。
 その視力に深く関係している、僧帽筋の筋力を最も弱める姿勢が「首ネコ背」なのです。
 直立歩行を果たした私たち人間の頭は、首の上に載っています。頭の重さは、体重の1割程度と言われ、約5〜8kgあります。これほどの重さでも、背骨が正常な形をしていて、それを支える土台となっている骨盤にしっかりと載っていれば、負担はほとんどかかりません。

 ところが、頭蓋骨は球形ではなく、下あご部分が前に出ているので、もともと前傾しやすくできています。
 そのため、読書やデスクワークなどのちょっとした動作で頭が前に出ると、とたんに首の負担が大きくなります。
 このとき、重い頭を首や背中から引っ張るようにして、支えている中心的な筋肉が僧帽筋です。ですから、首ネコ背を続ければ続けるほど、僧帽筋に負担がかかって疲弊し、弱くなります。そして、僧帽筋が弱くなるほどに、首全体の筋力と視力は低下しやすく、回復しにくくなるのです。

 私がこのことに気づいたころ、すでに携帯電話が普及し始め、子どもたちは携帯型ゲーム機に夢中になっていました。それに伴って首ネコ背が増え、そのことが視力低下を助長させていたのです。

 その後、スマートフォン(以下、スマホ)が爆発的に普及し、最近では子供も使い始めて、事態は悪化の一途をたどっています。首ネコ背になる人がどんどん増加し、視力低下の度合いも強まっているのです。
 特に日本人は、もともと下向き姿勢を長時間続ける農作業を生活の糧としてきた農耕民族です。それもあって、狩猟民族のルーツを持つ欧米人に比べて、首ネコ背になりやすく、その分、目が悪くなりやすいようです。

 そんな日本人が、スマホやパソコンを多用することで、いっそう首ネコ背が増え、目の悪い人が増え続けているわけです。

首ネコ背を改善して続々と視力がアップ

 目のトレーニングだけでは、思うように視力が回復しなかった人たちの中にも、首ネコ背を直す体操で、劇的に視力がよくなる人が続出しています。近視・老眼・乱視・遠視など、さまざまな原因で視力が低下していた人が、これらの方法で視力回復に成功しているのです。

 個人差がありますが、目を見張る例をいくつか紹介します。
 まず、小学校4年生の男児を例に挙げます。最初は、右目0.2、左目0.1だった視力が、わずか1週間でそれぞれ1.5と0.8と、裸眼でも不自由しないくらいに回復しました。
 ほかにも、同じ学年の男児で、右目0.3、左目0.4だった視力が、2週間でそれぞれ1.5と1.2になった例などがあります。

 大人の場合は、もう少し期間が必要です。体操を開始する前の体の状態によって、視力が回復するまでに要する時間は変わりますが、続けていれば着実に効果が現れます。

 首ネコ背の改善体操で、白内障手術後に起こった視力の低下を食い止めたこともあります。そのかたは69歳の女性で、手術直後は目がよく見えるようになりましたが、しばらくたつとどんどん視力が低下して失明寸前でした。
 しかし、首ネコ背を改善する体操を行って、メガネなしで家業の伝票集計の作業ができるまでに視力が回復しました。

山本卓弥
八王子で視力回復トレーニングを20年以上指導する中で、ピント調節機能における、首、肩、背中の筋肉の重要性に気づき、「首ネコ背」をはじめとした全身の姿勢を維持する体操を考案。小学生から高齢者まで、視力回復に高い成果を上げている。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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