おなかの深部筋をしぼり大腸の動きが活性化する「デルデル呼吸」のやり方としくみ

おなかの深部筋をしぼり大腸の動きが活性化する「デルデル呼吸」のやり方としくみ

私が提唱している「デルデル呼吸(深腹式呼吸)」は、腹式呼吸で軽く息を吐き、息継ぎせずにもう一息深く吐くという呼吸法です。【解説】荒木隆次(あらき心療クリニック院長)


肛門の緊張がゆるみ 便が出やすくなる!

私が提唱している「デルデル呼吸(深腹式呼吸)」は、腹式呼吸で軽く息を吐き、息継ぎせずにもう一息深く吐くという呼吸法です。通常の腹式呼吸よりも深く、ゆっくりと長めに息を吐くことで、腹横筋を収縮させ、排便を促します。
 そのメカニズムを、もう少し詳しく説明しましょう。
●ゆっくりと長めに息を吐くことで副交感神経が優位になる
 胃や腸などの消化器は、副交感神経(自律神経の一つで、体を休息状態にする神経)に支配されています。デルデル呼吸で副交感神経が優位になると、大腸の蠕動運動(内容物を先へと送り出す腸の働き)が活発になり、便の移動が促されます。
●大腸に適切な圧(刺激)がかかる
 腹横筋を弛緩させたり収縮させたりする(おなかをふくらませたり、しぼませたりする)ことで、大腸に適切な圧がかかり、大腸が動きやすくなります。つまり、便が肛門まで運ばれやすくなるのです。
問題は、その便の排出です。それを後押しするのが、最後の「息み」です。腹横筋を使って吐きながら息むと、次のような効果が得られます。
①息を吐くことで出口(肛門)の緊張がゆるむ
②腹横筋をしぼりながら吐くことで腹圧がかかる
 つまり、肛門の緊張がゆるんだところに、上からしぼるように圧がかかるため、便が出やすくなるのです。
 私が100人の病院関係者にとったアンケートでは、8割以上の人が「息を吸ったところで止めて」息んでいました。しかし、これでは出口の緊張が強まるため、いくら息んでもスムーズな排便はできません。それどころか、過度の息みによって血圧の上昇につながるでしょう。
 デルデル呼吸を実行すると、便秘、高血圧や痔、不眠、肩こり、冷え症、腰痛、肥満など、さまざまな症状に効果があることも判明しています。

これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連ムックをもとに掲載しています。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

これらの記事にある情報は、効能や効果を保証するものではありません。専門家による監修のもと、安全性には十分に配慮していますが、万が一体調に合わないと感じた場合は、すぐに中止してください。

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