【慢性疲労・ストレス】原因はパソコンによる指の疲れ 血流改善効果のある「指そらし」でセルフケア

【慢性疲労・ストレス】原因はパソコンによる指の疲れ 血流改善効果のある「指そらし」でセルフケア

指には、交感神経の線維が集中しています。ストレスや緊張を感じたときは、交感神経が優位になって、指に張り巡らされた血管がギュッと締まります。指そらしは、座ったままできるので、運動が苦手な人でも手軽に取り組むことができます。1日に何回やってもかまいません。【解説】富永喜代(富永ペインクリニック院長)


指の冷えには心身のストレスが現れる

私たち現代人の指は、パソコン作業などで酷使される一方、あまりケアをされていないのが現状です。
たかが指とあなどってはいけません。

指は、心身の状態を映し出してくれる「健康の鏡」でもあるのです。
指の構造から、その理由を説明しましょう。

指には、交感神経(※体を活発にさせるときに働く神経。動脈の太さを調節する作用もある)の線維が集中しています。
ストレスや緊張を感じたときは、交感神経が優位になって、指に張り巡らされた血管がギュッと締まります。

その結果、血流が低下するため、指が冷たくなるのです。
皆さんも緊張したときに、指が冷えた経験があるかと思います。

また、指の動脈の走行は独特で、指の血管には「動脈同士を横につなぐ循環ルート」がないことも、指が冷えやすい理由の一つです。
こうして心身のストレスや緊張は、指の冷えとして分かりやすく現れます。

いつも指が冷たい人は注意が必要です。
日常的にストレスを感じて、交感神経が優位になりすぎているかもしれません。

こうした状況が続けば、慢性疲労をはじめ、冷え性、頭痛、肩こり、さらには心筋梗塞や脳梗塞など、さまざまな体の不調へとつながるおそれもあります。

指の血流を増やせば全身がリラックス状態に

健康状態を映し出す、私たちの指。
実際に私たちの体には、指の状態を見て、全身の状態を判断している、ある器官が存在します。

それは脳です。
例えば指の血流量が多いとき、脳は「今はリラックスした状態だ」と判断します。

逆に指の血流量が少ないときは、「今は緊張した状態だ」と認識しやすいのです。
脳は、自律神経(※自分の意思とは関係なく、体の機能を維持・調節する神経。交感神経と副交換神経がある)の司令塔でもあります。

脳の判断は体中に伝えられ、全身のリラックス状態・緊張状態を作り出します。
体の仕組みというのはおもしろいもので、「逆もまたしかり」というメカニズムが、いろいろなところで働きます。

指と脳の関係で言えば、意図的に指の血流量を増やすことで、「全身がリラックスしている」と脳に勘違いさせることもできるのです。
たとえ体が緊張状態にあっても、脳がいったん指の血流量アップを認めれば、全身がリラックス状態へと導かれるきっかけとなります。

先に挙げた、慢性疲労をはじめとする健康上のトラブルは、日常的なストレスにより交感神経が優位になりすぎていることが、原因となっている可能性があります。
指の血流量を増やして脳をだまし、副交感神経(※自分の意思とは関係なく、体の機能を維持・調節する神経。交感神経と副交換神経がある)が優位なリラックス状態へと導けば、そのリスクを軽減することも期待できるでしょう。

最新の医療機器で確認!指そらしの血流アップ効果

指の血流量を増やし、全身をリラックスさせるセルフケアとして、私が考案したのが「指そらし(指ピーン体操)」です。
やり方はとても簡単。

イスに座って、ひじを肩の高さまで押し上げた状態から後ろにグイッと引き、腕を前に突き出し、指先をピーンとそらすだけです。
背中にある太い血管から指先の毛細血管まで、血の巡りがとてもよくなり、指の血流量が改善していきます。

実際に行うと、指先にジワジワと血液が巡ってくる感覚が得られるはずです。
指そらしは呼吸法と合わせて行うと、より効果を発揮します。

ヒジを後ろに引く動きは、鼻から息を吸いながら行います。
腕を突き出し指をそらす動きは、口から息を吐きながら行いましょう。

より血流がスムーズに促されます。
最新の医療機器を使って、患者さんの血管の状態を、指そらしを行う前後で測定したところ、体操後に血流速度の増加が確認されました(右上図)。

指そらしの血流改善効果は実証済みです。
指そらしは、座ったままできるので、運動が苦手な人でも手軽に取り組むことができます。

1日に何回やってもかまいません。
前記したとおり、指の血流状態は全身に影響を与えますから、「手が疲れたな」と思ったときやストレスを感じたときなど、こまめに行うといいでしょう。

富永喜代
人脈ゼロ・資金ゼロから開業3年で、女性院長クリニックでは日本一、年間15000人の肩こり、頭痛に悩む人を診療(エーザイ社調べ)。TBS「中居正広の金曜日のスマたちへ」などTV出演多数、『読売新聞』、『婦人公論』、『an-an』など取材が殺到する。処女作『こりトレ』(文藝春秋)は10万部のベストセラーに。経済産業省「平成26年度健康寿命延伸産業創出推進事業」を委託され、痛み最新医療のリーダーとして注目されている。近著は『ドクター富永が15kgやせた!やせる食事の方程式』(マキノ出版)。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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