MENU
医療情報を、分かりやすく。健康寿命を、もっと長く。医療メディアのパイオニア・マキノ出版が運営
【ふくらはぎマッサージの効果】なぜ、ふくらはぎを揉むと健康になるのか

【ふくらはぎマッサージの効果】なぜ、ふくらはぎを揉むと健康になるのか

ふくらはぎにはその人の体調が反映されます。健康だと、つきたてのお餅や二の腕のような温かさと軟らかさ、適度な弾力があります。一方、何らかの不調があると、ふくらはぎがパンパンに張っていたり、しこりのように硬い部分があったり、フニャフニャだったりするのです。【解説】丸山眞砂夫(ふくらはぎ健康法タオ・テクニカルアドバイザー)

丸山眞砂夫
柔道整復師。明治東洋医学院専門学校卒業。株式会社タオ取締役、日本ふくらはぎセラピスト協会会長。後進の育成にも力を注ぎ、ふくらはぎもみのよさを普及。著書に『ふくらはぎをもむと体が変わる!病気が治る!』(マキノ出版)などがある。

健康なふくらはぎは二の腕のように軟らかい

近年、ふくらはぎをもむ健康法が、一般にも広く認知されるようになってきました。私が所属するタオ整骨院と「ふくらはぎ健康法タオ」にも、老若男女、多くの人が、ふくらはぎマッサージ(以下、ふくらはぎもみに省略)を受けに来ています。

ふくらはぎには、その人の体調が反映されます。健康なふくらはぎは、つきたてのお餅や、二の腕のような温かさと軟らかさ、適度な弾力があります。

一方、体に何らかの不調があると、ふくらはぎがパンパンに張っていたり、しこりのように硬い部分があったり、弾力がなくフニャフニャだったりするのです。

当院が取り入れているふくらはぎもみは、医師の故・石川洋一先生が考案したものです。
先生によると、内臓系の疾患はふくらはぎの内側、腰痛やひざ痛はふくらはぎの外側、心肺機能や神経系の不調はふくらはぎの中央部分に現れやすいとのことです。

日々、いろいろな人のふくらはぎを触っていると、確かにその傾向が顕著に現れています。

例えば、お酒の飲み過ぎで肝臓が疲れている人は、ふくらはぎの内側が硬くなっています。
不眠の人は、アキレス腱付近が硬くなっているのです。

ふくらはぎをもむと、そうした不調が改善する例が多数見受けられます。
それは、ふくらはぎをもむと全身の血流がよくなること、自律神経(内臓や血液の働きを調整する神経)が整うこと、ふくらはぎに多くのツボがあることが関係しているからだと思います。

血流がよくなりあらゆる不調が改善

血流がよくなれば、血圧も安定しますし、肩こりや腰痛、ひざ痛も軽快します。
当院では、ふくらはぎもみを行った人が、杖を忘れて帰るという光景がよく見られます。
高齢者に多い、睡眠中のこむら返りも起こりにくくなります。

女性であれば、子宮の血液循環もよくなります。
そのため、生理痛や更年期障害の症状が軽減した、なかなか赤ちゃんができなかったけど妊娠した、という声も聞きます。

私のタオ整骨院では、技術の向上のために、スタッフ同士でふくらはぎもみを行うのですが、女性のスタッフが次々と妊娠し、いつも誰かが産休中といった具合です。

全身の血流がよければ、膵臓が活性化して、糖尿病への効果も期待できます。実際、血糖値やヘモグロビンA1cが改善した人が何人もいます。

また、基礎代謝も上がるので、ダイエット効果も期待できます。食事や運動療法との併用で、2ヵ月で35kgやせた人もいました。

さらに、体温が上がるので、免疫力(病気に対する抵抗力)のアップにもつながります。体温が1℃上がると、免疫力が24%上がるとされるので、カゼもひきにくくなるはずです。

ふくらはぎもみによる痛気持ちいい刺激は、自律神経のバランスを整えるので、不眠にも効果的です。

私たちは系列のデイサービスでも、ふくらはぎもみを取り入れていますが、継続して通っている人は、認知症の進行が比較的抑えられています。

ドーパミンという、脳内物質が減ることによって起こるとされるパーキンソン病の人でも、症状の進行が治まり、歩行が安定している例もめずらしくありません。

3分もむだけでもかなりの効果

自分でふくらはぎをもむときのコツは、両手の親指を重ねて、そこに体重をかけるようにして押すことです。硬さを感じる部分や、押してみて痛みを感じる部分を中心に、ほぐしてみてください(詳しいやり方は別記事を参照してください)。

やり方が簡単な上、片足3分もむだけでも、かなりの効果があるはずです。
2〜3日で、何らかの変化を感じると思います。
すぐに実感できるのは、寝付きがよくなることでしょう。
また、腸や腎臓の動きがよくなるので、便通やオシッコの出がよくなり、むくみも改善します。

もむのは、いつでも構いませんが、お風呂の中やお風呂上がりなど、温まっているときに行うと効果的です。

ぜひ、実践してみてください。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

関連記事
これまで、疲労が起きるのは、「エネルギーがなくなるから」「疲労物質が筋肉にたまるから」と考えられてきました。しかし、最新の研究によって、疲労が起きるほんとうの理由は、「自律神経の中枢である、脳がサビつくから」ということが、わかっています。【解説】梶本修身(東京疲労・睡眠クリニック院長)
症状の原因ははっきりとはわかりませんが人工透析を行う人には老若男女問わずよく現れるものです。これに薬で対応しようとすると体にもっと大きな負担がかかってしまいますし、副作用も心配です。少しでも患者さんの体に負担をかけずに症状をやわらげるのに「手のひら押し」が有効だと思っています。【解説】佐藤孝彦(浦安駅前クリニック院長)
東洋医学には五行思想というものがあり、人の体に起きるあらゆることは五臓につながっていると考えられています。涙がすぐに出るのは、「憂い、悲しむ」感情からです。 これは、五臓の中の「肺」の弱りから発する感情です。肺が弱い体質、もしくは肺が弱っているのかもしれません。【解説】田中勝(田中鍼灸指圧治療院院長)
手のひら押しのよいところは、いつでもどこでも自分でできて、効果がその場でわかることです。悪いところは手のひらに表れており、そこを押せば、その刺激が手から末梢神経を通り、脊椎を介して、対応する器官や臓器に届きます。それが、全身の回復につながります。【解説】足利仁(手のひらデトックス協会代表理事)
2018年3月、腰椎椎間板ヘルニアの症状を注射により軽減する、日本発で世界初の薬剤がついに承認されました。5月には保険適用となり、8月から学会指導医のいる病院で治療を受けられるようになったのです。その薬が「コンドリアーゼ」です。【解説】松山幸弘(浜松医科大学整形外科学教授)【取材】山本太郎(医療ジャーナリスト)
最新記事
まずチェック項目で自分の足の指がどんな状態かチェックしてみましょう。はだしになって、自分の足の指をよーく見てください。足の指をチェックして気になる項目があっても、あきらめることはありません。「きくち体操」でこれから足の指を育てていけばよいのです。【解説】菊池和子(「きくち体操」創始者】
私は、60歳の今も左右の視力は1・0を保っています。これまでメガネの世話になったこともありません。老眼知らずの状態をキープしている秘密は、私が毎日行っているトレーニング「目のスクワット」にあるのです。毛様体筋をほぐす効果があります。【解説】本部千博(ほんべ眼科院長)
体重100kgの人なら3kg、80kgの人なら2.5kg程度の減量で、条件付きですが糖尿病の改善は可能です。体重が3%減少すると、ヘモグロビンA1cが3%程度下がることがわかったからです。例えば、ヘモグロビンA1cが9%の人なら、だいたい6%程度まで下がります。【解説】吉田俊秀(島原病院 肥満・糖尿病センター長)
これまで、入院患者さん向けの、いわゆる「リハビリ体操」はありましたが、外来の患者さんが希望するような体操はありませんでした。そこで私たちは、血圧を上げる要因である、末梢の「血管抵抗」を減らす筋トレを考案することにしました。【解説】金子操(自治医科大学附属病院リハビリテーションセンター室長・理学療法士)
1日の疲れを取るには、就寝時間や睡眠時間ではなく、「眠りに就いて4時間以内に、深睡眠を取ること」がたいせつなのです。しかし現代人の多くは、深夜にテレビやスマホを見たり、ストレスで体の緊張が取れなかったりして、本来の睡眠リズムが狂い、深睡眠を取りづらくなっています。【解説】白濱龍太郎(睡眠専門医)