【物忘れを改善する食事】ニンニク油で記憶力が回復 高血圧やめまいも撃退

【物忘れを改善する食事】ニンニク油で記憶力が回復 高血圧やめまいも撃退

ニンニク油は脳によい理由の一つは「アホエン」という物質です。多くの研究が行われており①抗酸化作用②血小板凝集抑制作用③血中コレステロール値改善④尿酸値改善・抗ガン作用⑤殺菌、抗ウイルス作用、また近年の研究で、記憶力の向上や認知症の予防に役立つことがわかってきました。【解説】篠浦伸禎(都立駒込病院脳神経外科部長)


篠浦伸禎
1958年生まれ。東京大学医学部卒業後、富士脳障害研究所、都立荏原病院等を経て、2009年より現
職。脳の覚醒下手術ではトップクラスの実績を誇る。著書に『脳にいい5つの習慣』(マキノ出版)『ボケない脳をつくるニンニク油』(青春出版社)などがある。

脳の毛細血管を広げ血流をよくする

私は脳外科医ですが、脳の健康を保つには、日々の食事による「食養生」がたいへん重要だと考えています。
私自身もさまざまな食養生について研究し、実践しています。

特に効果を実感し、多くの患者さんにお勧めしているのが、「ニンニク油」です。

ニンニク油は、脳の健康維持にとても役立つ効果が期待できる”脳の特効薬”です。
しかも自分で作れます。
材料はニンニクとオリーブオイルだけですから安価で、長く続けられるのも優れた点です。

ニンニク油には、脳の毛細血管を広げて、血流をよくする作用があると考えられます。
それはすなわち、衰えた脳の働きがよくなるということです。

実際に、ニンニク油の摂取をお勧めした患者さんには、脳の血流改善が認められ、めまいや頭痛、高血圧、記憶力の低下など認知症の初期症状、脳梗塞(脳の血管が詰まって起こる病気)の後遺症などが改善したという例が少なくありません。
脳の血管が狭窄(狭まってしまうこと)していたのが、ニンニク油を摂取するようになってから改善した人もいます。

脳の手術を行う前後に患者さんにニンニク油を飲んでもらうと、術後の感染症防止、体力の回復、手術後に行う放射線や化学療法の副作用を軽減することにも役立っています。

→「ニンニク油」の基本の作り方はコチラ

脳の血流が改善し記憶力が回復!

Aさんは、「年を取って記憶力が悪くなった。認知症が心配」と訴えて外来を訪れました。
以前は、こうした患者さんに認知症の治療薬を投与していました。

しかし、薬でよくなったという患者さんの話は、まったくといっていいほど聞くことがありませんでした。
むしろ副作用が出ることもあり、私は認知症の治療薬にかなり不信感を持っていました。

そこで、Aさんにニンニク油の摂取を勧めたのです。
Aさんは、ニンニク油の摂取を熱心に続けられました。

脳のどの部位にどのくらいの血流が流れているかを調べる、スペクト(SPECT・単一光子放射断層撮影)という検査があります。
1年後、Aさんのスペクトを実施したところ、脳の血流が改善していることが認められました。

特に、右の後部帯状回という部分の血流が顕著に改善していました。
帯状回は最近、脳の司令塔といってもいいくらい、重要な役割をしていることが判明しました。
この部位の血流が落ちて機能が低下すると、脳のさまざまな機能が低下しますが、その一つが記憶の低下です。
アルツハイマー型認知症では、後部帯状回とその付近の血流が初期から低下すると報告されています。

Aさんの場合、認知症と診断されていたわけではありませんが、脳の血流低下が記憶の低下を招いたと考えられます。
ニンニク油の摂取を続けるうちに、ご本人も記憶力が改善したことを自覚されたそうです。

脳によい効果のカギは「アホエン」

ニンニク油はなぜ脳によいのでしょうか。
カギを握るのは「アホエン」という物質です。

アホエンに関しては多くの研究が行われており、以下に挙げたような、さまざまな作用があることがわかっています。

・抗酸化作用(動脈硬化や脳卒中の予防につながる)
・血小板凝集抑制作用(高血圧の抑制につながる)
・血中コレステロール値改善
・尿酸値改善(痛風予防につながる)
・抗ガン作用
・殺菌、抗ウイルス作用(感染症の予防につながる)

近年の研究で、記憶力の向上や認知症の予防に役立つ作用があることもわかってきました。
脳内では無数の神経細胞がネットワークを作り、さまざまな神経伝達物質によって膨大な情報を伝えています。

神経伝達物質の一つに「アセチルコリン」があります。
記憶や学習に関連する働きを持つ物質です。

アルツハイマー型認知症では、脳内のアセチルコリンが減少することがわかっています。
アホエンには、アセチルコリンを分解する物質(アセチルコリンエステラーゼ)の働きを阻害し、脳内のアセチルコリンの減少を防ぐ効果があると報告されています。

それが記憶力の改善や認知症の予防、症状の進行を遅らせることにつながると考えられます。
動物実験でも、アホエンを与えた動物の記憶力がよくなることが確認されています。

もう一点、アホエンが脳によい影響を及ぼすメカニズムとして私が考えているのが、微小循環(毛細血管の血流)の改善です。
これに関しては、別の記事で私の見解を詳しく述べます。

すばらしい作用を持つアホエンですが、実は生の状態のニンニクには含まれていません。
アホエンは、ニンニクを「低温の油で熱する」という一手間を加えることによって生成されます。

つまり、ニンニク油はアホエンを最も効果的に取り出し、摂取する方法なのです。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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