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【味噌の効果効能】酵素パワーを生かすには「50℃の味噌汁」がお勧め

【味噌の効果効能】酵素パワーを生かすには「50℃の味噌汁」がお勧め

若々しく健康な体を維持するためには、毎日の食事に気を配りたいものです。私自身は最近、みそを積極的に取るようにしています。みその酵素を生きたまま、効果的に摂取できる「50℃みそ汁」がお勧めです。【解説】鶴見隆史(医療法人社団森愛会 鶴見クリニック理事長)

代謝や免疫力のカギを握る酵素

若々しく健康な体を維持するためには、毎日の食事に気を配りたいものです。
私自身は最近、みそを積極的に取るようにしています。

みそには、健康の維持・改善に役立つ成分が数多く含まれているからです。
健康効果を期待するのであれば、みそは生野菜に添えるなどして、生みその状態で食べるとよいでしょう。

汁物としていただくのなら、「50℃みそ汁」がお勧めです。
これは、みその酵素を生きたまま、効果的に摂取できるみそ汁です。

酵素とは、体内で代謝を促進する物質のことです。
酵素は、取り入れた栄養素をうまくエネルギーに変えたり、細胞の材料として活用したりします。

酵素には大きく、人体にある「潜在酵素」と、外部から取り入れる「外部酵素」があります。
潜在酵素はさらに、代謝酵素と消化酵素に分けられます。

潜在酵素は、私たちの体内で日々生産されています。
しかし、その量には限りがあり、さらに加齢とともに減っていきます。

酵素が減り、消費する量が多くなると、代謝が低下し、免疫力(病気に対する抵抗力)が落ち、病気にかかりやすくなってしまうのです。
そこで重要になるのが、外部酵素を積極的に取ることです。

外部酵素は、生野菜や果物、生の魚や肉に含まれる「食物酵素」です。
みそも、その一つです。

麹菌が作る酵素などの働きによって作られる発酵食品で、酵素がたっぷりと含まれます。
ただし、食品中の酵素は53℃で活性が失われ始めるという特性があります。

そこで、酵素の活性を失わずに、おいしいみそ汁が飲めるようにと考えたのが、50℃みそ汁なのです。
50℃みそ汁は、みそを53 ℃以上で加熱しないように、ぬるめの湯で作ります。

これにより、酵素の活性を保ち、さらに麹菌など有益な菌類を殺すこともありません。
私は、ぬるまみそ汁と呼んで、患者さんたちに紹介しています。

50度味噌汁のメリット

長寿の沖縄は大豆食品の摂取が世界一

みその原料である大豆自体、優れた健康作用で知られています。
例えば、ガンの抑制や抗酸化作用(酸化を防止する力)です。

大豆に含まれるイソフラボンは、ガン細胞が増殖するさいに発生する悪玉の酵素の働きを抑制するといわれています。
ガン細胞は大きくなるときに、悪玉の酸素や栄養を得るために周囲に、新生血管という血管を増やします。

大豆のイソフラボンは、悪玉の酵素を抑え、新生血管が増えるのを抑制する働きがあるとされます。

また、かつて沖縄県は、世界に知られる長寿地域でした。
私は、この沖縄の人たちの長寿には、大豆食品が深くかかわっているのでは、と考えています。

長寿で知られていた当時の沖縄は、大豆食品の摂取量も世界一だったからです。
実際に、1996年にWHO(世界保健機関)は、沖縄県は乳ガン、前立腺ガン、卵巣ガン、大腸ガンによる死亡率が世界一低いと報告しています。

大豆には、ほかにも血液中のコレステロールを低下させるサポニンやレシチン、抗酸化作用のあるビタミンE、シミやそばかすの原因となるメラニンの発生を抑制するリノール酸など、健康や美容の維持に役立つ成分が豊富に含まれています。

解説者のプロフィール

鶴見 隆史
1948年、石川県生まれ。金沢医科大学卒業後、浜松医科大学で研修勤務。2001年より現職。西洋医学のみならず、東洋医学(中医学)、鍼灸、筋診断法、食事療法などを追及する。西洋医学と東洋医学を統合した患者優位の「病気治し医療」に取り組む。アメリカ・ヒューストンで酵素医療を実践するディッキー・ヒューラー博士と1990年代後半から交流し、日本に酵素栄養学を広めた。著書は『代謝を上げると健康になる』(マキノ出版)など多数。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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