【肝臓病とは】肝硬変の症状の特徴 予防に効果的な食べ物 (子供でも分かる大人の病気)
肝臓は本来、再生能力の高い臓器です。例えば、手術で一部を切除しても、時間がたてば肝細胞が再生し、元の大きさに戻ります。しかし、慢性肝炎などが進行すると、肝細胞が次々に破壊され、再生が追いつかなくなります。【解説】川嶋朗(東洋医学研究所附属クリニック自然医療部門医師・東京有明医療大学教授)
肝硬変って、どんな病気なの?
肝臓は本来、再生能力の高い臓器です。例えば、手術で一部を切除しても、時間がたてば肝細胞が再生し、元の大きさに戻ります。しかし、慢性肝炎などが進行すると、肝細胞が次々に破壊され、再生が追いつかなくなります。この状態が続くと、壊死した肝細胞を線維組織が埋める線維化が起こり、肝臓は徐々に硬くなって、その機能が衰えてしまいます。これが肝硬変です。
どんな症状が出るの?
肝硬変では、肝炎と同じように全身の倦怠感や食欲不振、腹部の膨満感といった症状が表れますが、初めは症状が出ない人もいます。肝硬変が進行すると、口臭がきつくなり、黄疸やクモ状血管腫が見られ、手のひらがまだらに紅くなる手掌紅斑、皮下出血、浮腫(むくみ)も起こります。男性は、女性化乳房になる場合もあります。
肝臓内外の血流が悪化するので、腹部の静脈が異常に拡がる腹壁静脈怒張が起こります。また、通常は細い食道静脈に、圧力のかかった血流が流れ込むため、血管が異常に膨らむ食道静脈瘤を引き起こし、ときに破裂して、大量出血によって死に至るケースもあるのです。さらに、腹水(腹腔内に異常に体液がたまった状態)が表れたり、へそが飛び出すへそヘルニアになったりします。
また、肝臓の解毒機能が低下するため、脳がアンモニアなどの毒性物質におかされ、軽い意識障害などの症状が出る肝性脳症が起こり、肝性昏睡に至る場合もあります。
どうすれば防げるの?
ウイルス性肝炎を慢性肝炎にしないために、継続した適切な治療と、肝臓に負担をかけない生活習慣が大切です。週に2日はアルコールを飲まない休肝日を設けましょう。飲酒時には、肝臓の解毒機能を助けるたんぱく質やビタミン、ミネラルの豊富な食品をあわせて食べるのもお勧めです。
解説者のプロフィール
川嶋朗(かわしま・あきら)
東洋医学研究所附属クリニック自然医療部門医師・東京有明医療大学教授。
北海道大学医学部卒業。東京女子医科大学附属青山女性・自然医療研究所自然医療部門准教授(附属青山自然医療研究所クリニック所長)を経て、2014年より現職。一般財団法人東洋医学研究所附属クリニック医師、医学博士。『冷えとりの教科書』(マイナビ)、『健康法で死なないための42のカルテ』(水王舎)など著書多数。
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