【風邪・インフルエンザの予防】血管強化で感染症を防ぐ!ゴースト血管を修復するシナモンの効果に注目

【風邪・インフルエンザの予防】血管強化で感染症を防ぐ!ゴースト血管を修復するシナモンの効果に注目

シナモンは、パンやお菓子などにもよく使われる香辛料。あの独特の甘い風味と香りを楽しみながらカゼの予防ができるなんて、こんな楽しい健康法はめったにありません。ゴースト血管を予防し、かつ修復する機能がシナモンにあることがわかってきました。【解説】高倉伸幸(大阪大学微生物研究所教授)


ゴースト血管が万病を呼び込む

誰でも気になるのが、カゼやインフルエンザ。
そうした感染症からあなたを守ってくれるのが、シナモンコーヒーです。

シナモンは、パンやお菓子などにもよく使われる香辛料。
あの独特の甘い風味と香りを楽しみながらカゼの予防ができるなんて、こんな楽しい健康法はめったにありません。

いったい、シナモンのどこにそんな力があるのか。
そのカギは血管にあります。

血管と言うと、多くの人が太い動脈や静脈を連想するかもしれませんが、実はその99%は毛細血管です。
この太さ5~8μmの微細な血管が全身にくまなく張り巡らされ、その中を流れる血液がすべての細胞に酸素や栄養素を確実に供給することで、私たちの健康は保たれています。

しかし、毛細血管は40代半ばから急激に減り始め、80代になるまでに4割も減ると言われています。
また近年は、好ましくない生活習慣によって、若いうちから毛細血管が消えてしまう人が増えています。

私は、この消えた血管を「ゴースト血管(幽霊血管)」と呼んでいます。
血管がゴースト化すれば、当然、その周辺には栄養素や酸素が届かなくなり、働きが低下します。

うまく修復されればよいのですが、修復に失敗すると、その組織は消失してしまいます。
このゴースト血管を予防し、かつ修復する機能がシナモンにあることがわかってきました。

→ゴースト血管とは

シナモンが健康の土台・血管を強化する

そもそも血管は、内側にある内皮細胞と、外側にある壁細胞の2層からできています。
外側にある壁細胞が内皮細胞を包み、血管内の栄養分や水分が必要以上に漏れ出るのを防ぎます。

健康な血管であれば、その間は隙間なくピッタリくっついているのです。
この2つの細胞がしっかり接着しているのは、壁細胞から分泌される「アンジオポエチン‒1」という成分が分泌され、内皮細胞の「Tie2」という分子を活性化するからです。
しかし、年齢が進むとともに壁細胞は傷つきやすくなり、アンジオポエチン‒1の分泌も少なくなります。

つまり、Tie2が活性化されなくなるのです。
すると、壁細胞と内皮細胞がはがれて隙間ができ、栄養分や酸素が漏れ出ます。

老廃物も吸収されずに血管細胞が死んでしまい、毛細血管はゴースト化していくのです。
血管は、私たちの健康の土台です。

この血管が弱り、なくなってしまえば、見た目の老化が進むのはもちろん、あらゆる病気を呼ぶ原因となるのです。
この弱り、なくなった血管を修復するのが、シナモンです。

シナモンには、Tie2を活性化させ、壁細胞と内皮細胞、そして内皮細胞同士をしっかり接着させることが、私たちの研究で明らかになりました。
これはシナモンに含まれている成分が、Tie2に結合して活性化するためです。

試験管内の実験では、内皮細胞を培養している培養液にシナモンを加えると、15分ほどでTie2が活性化し、内皮細胞同士が強固に接着することが確認されました。

2〜3振りのシナモンを週2回程度取るだけでいい

シナモンが持つ多様な効果の中でも、特にこの時季注目したいのが、カゼやインフルエンザなど、感染症の予防・改善です。
実は、丈夫な血管は血液が外に漏れにくいだけでなく、外からもウイルスや細菌などの有害な物質が入りにくくなっています。

つまり、感染症のリスクが小さいことが明らかになっているのです。
たとえば、タミフルはインフルエンザの特効薬ですが、ウイルス感染後24時間以内に服用しないと効果を発揮しません。

ところがTie2が活性化していると、72時間後でも有効という実験結果もあります。
これは血管壁の構造がウイルスや細菌をシャットアウトすると同時に、スムーズな血流によって免疫細胞の働きも活発になるためと考えられています。

もちろん、シナモンによる血管強化の効果は、感染症だけにとどまりません。
すでに、薄毛や抜け毛の改善、むくみやシミ・シワなど肌の老化防止、糖尿病の改善などに有効であるという研究報告が出ています。

今後は、耳鳴りや難聴、緑内障や加齢黄斑変性など目の病気、脳卒中、腎臓病、動脈硬化、ED(勃起不全)、認知症、ガンなど、およそ血流に関係するすべての疾患の予防・改善に役立つことが実証されていくことでしょう。
最近は、運動も血流を促進するため、毛細血管によいということがわかってきました。

シナモンの摂取に併せて、立ったままでのかかとの上げ下げ運動やウォーキングなど、血流をアップさせる運動もお勧めです。
私自身も、コーヒーやチャイに加えたり、トーストに振りかけたりして、日頃からシナモンパウダーを意識的に取っています。

ちなみにTie2の活性効果が期待できるシナモンの摂取量は、0・6g程度。
パウダーボトルの大きさにもよりますが、だいたい2~3振りで十分です。

1週間に2回以上を目安に、この程度のシナモンパウダーを取ればいいだけです。
シナモンコーヒーを積極的に飲んで、カゼなどの感染症から体を守っていきましょう。

高倉伸幸
1962年、三重県生まれ。88年、三重大学医学部卒業後、血液内科医として臨床に5年間従事。その後、画期的なガン治療薬および組織再生療法の開発をめざして基礎研究に入る。97年、京都大学大学院医学研究科博士課程修了、医学博士。熊本大学医学部助教授を経て、2001年、金沢大学がん研究所教授。2006年より現職。日本血管生物医学会理事、大阪大学大学院医学系研究科・組織再構築学講座、金沢大学がん研究所客員教授を兼ねる。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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