出産が原因で起こる尿もれは 「骨盤ネジ締め」が有効と医師が太鼓判
近年、40代以降女性の間では、尿モレに悩む人が増えているといいます。尿モレが起こるのは、骨盤底筋群が衰えるのが主な原因といわれています。体が変わると自信につながり、人生が楽しくなってきます。ぜひ骨盤ネジ締めを試してみてください。【解説】吉田瑞(みなみ湘南医院院長)
鍛えたい場所をイメージするのがたいせつ
近年、40代以降女性の間では、尿モレに悩む人が増えているといいます。
尿モレが起こるのは、骨盤底筋群が衰えるのが主な原因といわれています。
骨盤底筋群とは、骨盤内にある直腸や膀胱、子宮、膣といった臓器をハンモックのように支えている筋肉です。
出産などで大きな負荷がかかったり、加齢によって筋力が低下したり、骨盤壁から懸垂する繊維組織の弾力が低下したりすることで、臓器が下がりやすくなると考えられます。
出産時に、子宮や膣が大きくなるのと同時に、骨盤底筋群も引き伸ばされます。
これは出産後には元に戻りますが、お産を繰り返すうちに弛緩しやすくなります。
骨盤底筋群がゆるむと、膣や尿道括約筋がしっかり締まらなくなり、おなかに力を入れたときに尿が漏もれます。
これが尿モレです。
尿モレを防いだり、改善したりするには、骨盤底筋群を鍛える必要がありますが、その効果がとても高いのが「骨盤ネジ締め」です。
骨盤ネジ締めの基本は、膣をキュッと締め上げるイメージで行うことです。
動作もさることながら、頭の中で鍛えたい場所を意識するのはたいせつなことです。
また、骨盤ネジ締めは立った状態で足を開き、腰を少し落として行います。
この状態は骨盤底筋群に重力の負荷がかかるため、よりエクササイズの効果が高まります。
骨盤底筋群が鍛えられると、下がってきた骨盤内の臓器もよい位置に保持されるようになると考えられます。
「骨盤ネジ締め」のやり方は、↓の記事で詳しく紹介されています。
基礎代謝も上がり太りにくい体質になる
骨盤ネジ締めはダイエットにも有効です。
骨盤ネジ締めの動作は、日常では鍛えにくい筋肉を効果的に鍛えられます。
立って腰を落とすことで、太ももの大腿四頭筋、内転筋が鍛えられます。
膣をキュッと締め上げることで骨盤底筋のほか、腹筋や臀部の筋肉も鍛えられます。
筋肉は使われないところから衰え、脂肪がついてきます。
おなかがぽっこり出たり、お尻がたるみやすいのはこのためです。
骨盤ネジ締めで腹筋やお尻の筋肉を鍛えれば、脂肪がつきにくくなり、基礎代謝も上がって太りにくい体質になることが期待できます。
また、内転筋が鍛えられるので、O脚の改善も期待できます。
体が変わると自信につながり、人生が楽しくなってきます。
ぜひ骨盤ネジ締めを試してみてください。
解説者のプロフィール
吉田瑞
みなみ湘南医院院長。
●みなみ湘南医院
三浦市南下浦町上宮田1528-102
TEL 046-889-1211
この記事のエディター
関連記事
骨盤底筋を鍛えるための体操は、現在多くの医療機関で推奨されています。しかし、やり方をプリントされた紙を渡されるだけなど、わかりずらく続けにくい場合がほとんどです。そこでお勧めしたいのが、おしぼり状に巻いたタオルを使った「骨盤タオル体操」です。【解説】成島雅博(名鉄病院泌尿器科部長)
足の甲に包帯を巻いて2~3日後には、足がむくまなくなりました。以前のように、足がむくんで靴が痛いということもありません。むくみが解消したおかげか、明け方に尿意を感じて目が覚めることがなくなりました。そのため、従来どおり、熟睡するリズムが戻ったのです。【体験談】上田雅代(仮名・看護師・57歳)
効果はすぐに実感しました。食べ始めて2~3日で、夜のトイレの回数が2回に、1~2週間で1回に減ったのです。この変化には、自分でも驚きました。私は、毎朝職場で重機をチェックし、点検表をつけています。今は、老眼鏡を使うのは薄暗い曇りの日だけで、晴れた日は老眼鏡を使っていません。【体験談】佐藤徳雄(重機オペレーター・71歳)
足の甲にある「抜け道血管」も、足の冷えやむくみ、夜間頻尿の原因となります。正式には「動静脈瘻」といい、解剖学の教科書にも記載されている血管です。本来なら指先の毛細血管まで流れていくはずの動脈血が、抜け道血管を通って静脈に流れ込むと、足先は血流不足になって冷えてしまいます。【解説】佐藤達朗(サトウ血管外科クリニック院長)
夜間頻尿が1回減ると、睡眠時間は2時間延びるといわれています。塩分過多の人は、減塩するだけで、睡眠の質が大幅に改善するわけです。夜間頻尿の患者さんに、自分でできる対処法として、減塩といっしょにお勧めしているのが、昼間に行う「かかと落とし」です。【解説】松尾朋博(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科泌尿器科学助教)
最新記事
熱中症は7月8月の日中に最も多く見られます。熱中症は、乳幼児から高齢者まであらゆる年代で起こる病気です。なかでも高齢者は重症化する場合が多いのです。また服薬や持病のある方も熱中症にかかりやすいリスクがあるといえるでしょう。【解説】大澤直人(高知大学医学附属病院老年病・循環器内科)
熱中症は私たちの日常生活の中での注意や工夫で予防することができます。たとえば、服装です。また、水分補給についても、実は「水分」だけを補給するのではいけません。そのほかに、エアコン等の空調の使い方のコツなどをご紹介します。【解説】大澤直人(高知大学医学附属病院老年病・循環器内科)
手洗いの時間の目安は、おおよそ30秒。次のような手順で洗っていくと、少なくともそれくらいの時間が必要であることが実感できるでしょう。
新型コロナウイルスには、まだ特効薬やワクチンはなく、感染しないための予防法を徹底することが重要です。自分一人ひとりができる感染症対策のポイントをチェックしてみましょう。
コンブを水に漬けて冷蔵庫で10日ほど発酵させ、乳酸菌と酵母を培養する「コンブ酵母」が話題になっています。コンブ特有のにおいが軽減し、旨みが濃くなるので、そのまま飲んでも、料理に使ってもよし!食生活に取り入れる人が急増中です。コンブ酵母の作り方と、コンブ酵母の活用レシピをご紹介します!【レシピ】COBOウエダ家