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【血圧を下げる対策】食塩感受性高血圧に「しょうゆスプレー」がお勧め

【血圧を下げる対策】食塩感受性高血圧に「しょうゆスプレー」がお勧め

日本の食は全般的にヘルシーですが、一つ大きな難点があります。それは塩分が過剰だということです。減塩することはとても重要ですが、高塩分に慣れた人が塩分を減らそうとしても、物足りなさを感じて難しいものです。そこで、まず簡単にできる減塩の入門として私が提唱しているのが「しょうゆスプレー」です。【解説】日下美穂(日下医院院長)

解説者のプロフィール

日下美穂
日本高血圧学会減塩委員会委員。獨協医科大学卒業、同大大学院終了。医学博士。1994年に広島県呉市で日下医院を開業。減塩による健康維持を提唱し、新聞やテレビなどでも活躍。著書『3日間塩抜きダイエット』(宝島社)が好評発売中。

日本は世界で最も塩分を取っている国

日本の食は全般的にヘルシーですが、一つ、大きな難点があります。
それは塩分が過剰だということです。

WHO(世界保健機関)の塩分摂取目標値が1日5g未満なのに対し、日本人の平均的な塩分摂取量は10〜11gです。
諸外国では7〜8gのところが多く、日本は世界で最も塩分を多く取っている国の一つなのです。

子どものころからの習慣なので、日本人は意識しないで多量の塩分を取っています。
このことの弊害は大きく、日本人に多い病気の元凶にもなっています。

減塩することはとても重要ですが、高塩分に慣れた人が塩分を減らそうとしても、物足りなさを感じて難しいものです。
そこで、まず簡単にできる減塩の入門として私が提唱しているのが「しょうゆスプレー」です。

しょうゆスプレーについて詳しく述べる前に、塩分の弊害について、もう少しお話ししておきましょう。

過剰な塩分は血管を傷め病気へとつながる

塩分といえば、高血圧を思い浮かべる人も多いでしょう。
高血圧は、わが国でいちばん多い病気で、大人の2人に1人は高血圧です。

なぜなら、日本人には食塩を食べると血圧が上昇する「食塩感受性」という体質の人が多いからです。
高血圧になると、血管が傷んで動脈硬化が進み、血管が詰まりやすくなって、脳梗塞や心筋梗塞(脳や心臓の血管が詰まって起こる病気)、そしてそれに続く死亡や寝たきり、認知症のリスクが高まるのです。

一方、食塩感受性が低ければ高塩分食を取ってもよいかというと、そうではありません。
近年の研究では、過剰な塩分を取ると、たとえ高血圧にならなくても、直接、血管が傷み、やはり脳梗塞や心筋梗塞などになることがわかってきました。

また、食塩過剰が胃ガンや骨粗鬆症の原因になることも最近、判明しました。
食塩感受性の高い人はもちろん、そうでない人も、日本人なら誰でも健康な血管を保ち、多くの病気にならないためには、減塩が大切です。

美容の面でも、高塩分食は、顔や足のむくみの原因になります。
小顔やスッキリ足を望む人には、減塩をお勧めします。

減塩すれば、高血圧や動脈硬化を防いでしなやかな血管を保ちやすくなるうえ、多くの病気を防ぎ、健康効果も得られます。
日本高血圧学会では、1日6g未満を推奨しています。

全体にしょうゆが広がりおいしく減塩できる

そのために、おおいに役立つのがしょうゆスプレーです。
しょうゆスプレーは、小形のスプレー容器にしょうゆを入れたものです。

しょうゆ入りの商品もありますが、容器だけのものは、日ごろ使い慣れたしょうゆを入れて使います。
使い方は簡単です。しょうゆ差しの代わりに、しょうゆスプレーを使って、食品や料理に噴きかけるだけです。

しょうゆが細かい霧状になって素材の表面全体につくので、少量でもおいしく味わえます。
しょうゆの香りもふわっと広がり、それも満足感をもたらします。

商品によりますが、私が製品開発にアドバイスしたしょうゆスプレー(商品名「減塩ちょっとかけスプレー」)は、目詰まりや液だれしにくく、1プッシュで出るしょうゆの量は、わずか0.1ccで、食塩相当量は、0.015gです。

それに対し、しょうゆ差しでたらすと、どんなに注意深く少なくしても、0.7ccは出ます。
油断するとすぐ1〜2cc出て、素材に染み込んでしまいます。

しょうゆスプレーの場合、例えば刺し身なら、1プッシュで十分、おいしく味わえます。
もの足りなくて2〜3プッシュしても、しょうゆ差しに比べて3分の1以下です。

微妙な調整もできるので、しょうゆのかけ過ぎによる余分な塩分摂取が抑えられ、楽しくおいしく食べながら減塩できるのです。

煮物や炒め物なども、調理のときはごく薄い味つけにしておき、調理の仕上げか食べる前にしょうゆスプレーで味を調えると、効果的に減塩できます。

注意点を言うと、噴きかけたときにしょうゆが広がるため、食卓にかかってしまうことがあります。
食材は大きめの容器に盛るとよいでしょう。

できれば、このしょうゆスプレーをきっかけにして、減塩の味を覚え、食生活全般の減塩につなげられれば理想的です。
特に、これから成長する子どもたちが減塩して薄味に慣れると、それが生涯にわたって普通の味になり、将来の病気を防いでくれます。

そのためにも、しょうゆスプレーを、家族全員で使ってみてください。

これが「しょうゆスプレー」だ!

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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