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【腰痛・坐骨神経痛】痛みを改善する「耳ツボ」の位置ともみ方

【腰痛・坐骨神経痛】痛みを改善する「耳ツボ」の位置ともみ方

私の鍼灸院では、体に施術する通常の鍼灸治療に加えて、25年以上前から、耳にあるツボを用いた治療法を取り入れています。そこで今回は、痛みの解消に効果的な耳もみの方法を紹介しましょう。【解説】村山哲郎(戸塚鍼灸院院長)


解説者のプロフィール

村山哲郎
岡山県生まれ。日本鍼灸理療専門学校卒業。操体法、カイロプラクティック、オステオパシー等の手技療法を習得。鍼灸治療、耳鍼を基本とした、様々なアプローチを行う。自宅でできるセルフケアを考案し患者に紹介している。

耳への刺激は痛みにすばやく即効効く

私の鍼灸院では、体に施術する通常の鍼灸治療に加えて、25年以上前から、耳にあるツボを用いた治療法を取り入れています。
最初に私が耳ツボに注目したきっかけは、座骨神経痛を患う50代の男性患者さんの治療でした。

座骨神経痛は、腰から足の裏側にかけて延びる座骨神経に沿って激しい痛みが走ります。
非常に治りにくい病気としても知られています。

その患者さんも、なかなか治らず、困っていました。
ところが、ある日ふと思いついて、従来の治療法に加え耳のツボに鍼をしてみたところ、座骨神経痛が一転、みるみる快方に向かっていったのです。

この経験を機に、私は耳ツボの鍼灸治療に関心を抱くようになり、積極的に耳鍼を治療に取り入れてきました。

耳鍼は、体に鍼を打つ従来の治療法に比べて、腰痛、ギックリ腰、ひざ痛、頭痛、歯痛、首や肩の痛みなど、痛みを伴う症状に即効性があることがわかりました。

また、アレルギー疾患や、ストレスによる神経症、トラウマ、神経性頻尿、不眠、ダイエット、禁煙などにもたいへん効果があります。

耳ツボ療法は、指で耳をひっぱるようにしてもんだりこすったりして、一般の人も簡単に行うことができます。

ピンポイントでツボを刺激する耳鍼治療に比べると、即効性は劣りますが、自分で手軽にできるのが、大きなメリットだといえます。

そこで今回は、痛みの解消に効果的な耳もみの方法を紹介しましょう。

強めの力で1~2分刺激する

耳もみは、どんな姿勢で行っても構いません。
耳をもむ場所は、体のどの部位が痛むかによって違います(下の図のやり方参照)。

体の痛い部位に対応する耳のゾーンと、その周辺を、少しずつ位置を変えながら、指でひっぱったり、押したりしながらもみます。
耳をもみながら、特に強い痛みを感じる場所や、硬いしこりのような感触のある場所を探します。

見つかったら、その場所を強めの力で1〜2分もみます。
私が腰痛やひざ痛などの治療を行うときは、耳ツボに鍼を打った状態で患者さんに患部を動かしてもらう、運動鍼という技法を用いています。

これにならって、耳をひっぱったり押したりしながら、体の痛む場所を動かしてみると、より効果的だと思います。
ただし、いきなり痛む部分を大きく動かしたりせず、少しずつ行いましょう。

歯痛の場合、歯痛ゾーンに加えてもんでおくといいのが、「神門」という、耳の上のほうにあるツボです。
神門は、痛みを伴う症状や、ストレスからくる不調などの改善に万能的な効果があります。

耳もみを行うときは、耳を傷つけないよう、手の爪は短く切りそろえておきます。
耳に傷や炎症のある場合は、傷が治るまで中断してください。

妊娠中の人は、腰痛ゾーンの耳もみは避けたほうが無難ですが、それ以外のゾーンは差し支えありません。
耳には「人体の縮図」のように、全身のあらゆる部位に対応するツボが集まっています。

東洋医学では、耳は生命力をつかさどる「腎」と関係の深い臓器とされています。
したがって、耳を全体的にもむ耳もみを習慣にすれば、痛みの解消のみならず、全身の活性化や健康増進に大いに役立つでしょう。

腰痛、ひざ痛、歯痛に対応する「耳もみ」のやり方

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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