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【テクノストレス症候群】パソコン・スマホが原因の頭痛に効くツボはこれだ

【テクノストレス症候群】パソコン・スマホが原因の頭痛に効くツボはこれだ

近年、私の治療院で増えているのが「テクノストレス症候群」の患者さんです。パソコンやスマホを凝視していると、目が疲れることはいうまでもありません。長時間続けていると、ネコ背になりがちで、首や肩、背中がこわばってしまいます。その結果テクノストレス症候群の症状が起こるのです。【解説】木下誠(指圧・鍼灸の神陽館院長)


テクノストレス症候群が頭痛や疲れ目を招く!

 私は、浪越指圧の祖・浪越徳治郎先生のもとで指圧を学び、以来40年以上、患者さんの治療に当たってきました。そんななか、近年、私の治療院で目立って増えているのが「テクノストレス症候群」の患者さんです。

 テクノストレス症候群は、パソコンなどを長時間使用することで、体にさまざまな症状が現れる状態のことです。
 現代社会は、コンピュータなしでは生活が成り立たない状況となっています。デスクワークとなれば、一日中パソコンに向き合っていなければなりませんし、仕事が終わったあともスマホざんまい。こうした日々が続くのですから、体の負担にならないほうがおかしいでしょう。

 パソコンやスマホを凝視していると、目が疲れることはいうまでもありません。長時間続けていると、ネコ背になりがちで、首や肩、背中がこわばってしまいます。
 その結果として、テクノストレス症候群の症状が起こってきます。初期症状としては、疲れ目や目の充血、首・肩のコリ、そして頭痛です。さらに悪化すれば、動悸、めまい、手指のしびれなどの不定愁訴も出てくるでしょう。

 今回は、テクノストレス症候群などによって生じる、頭痛を解消するための指圧法をご紹介しましょう。
 そのお勧めとなるのが、「首の6点押し」です。まず、やり方を説明しましょう。

親指の先で反対側のこめかみに向けて押す

 ポイントとなるツボが二つあります。完骨と風池です。下の図をご覧ください。

 完骨は、耳の後ろにある出っ張った骨(乳様突起)の後ろ下方のくぼみ(左右2ヵ所)にあります。頭痛やめまい、疲れ目などに特効のツボです。
 風池は、完骨と同じ高さで、手の指幅2本分後方で、後頭骨のくぼみ(左右2ヵ所)にあります。風池も頭痛や疲れ目、めまい、肩こりに効くツボです。

 この二つのツボと同じ横ライン(上項線)上の、後頭骨の下のへりを指圧すると、ツボや筋肉が刺激を受け、頭部の血流が促されて、痛みが軽減します。
 押す場所は、上項線上の6点です。①完骨から順に、②ツボ名なし、③風池、④ツボ名なし、⑤ツボ名なし、⑥ツボ名なしとなります。押す際には、親指の腹ではなく、親指の先を使ってください。このほうが効率的に力を加えることができます。

 指圧は、押す方向がとても重要です。首の6点押しの場合は、ツボに押し当てた指を反対側のこめかみに向けて押します。そうすることで、圧刺激が伝わりやすくなります。
 押し方は、グーッと5秒押し続けたら離す。これを完骨から順に、6点に行います。6点押しは、3回くり返します。片側が終わったら、もう片側も同様に行いましょう。これが1セットとなります。

首の6点押しのやり方

 頭痛があるときに行うと、痛みが和らぎますし、朝晩1セットずつ行えば、頭痛予防に役立てることができるでしょう。
 実際、テクノストレス症候群でよく頭痛を起こす人や、肩や首などの筋肉の緊張から起こる緊張型頭痛の人に、首の6点押しはよく効きます。

 セルフケアとして首の6点押しを熱心に行った人のなかには、頭痛が起こりにくくなったという人が多数おられます。頭痛だけでなく、疲れ目や肩こり、首こりがしなくなったという人も少なくありません。
 疲れ目や肩・首のコリが軽減すれば、頭痛の予防効果も高まるはずです。

 頭痛持ちの人は、首の6点押しに加えて、後頭部の頭皮を押すこともお勧めです。押してみて、頭皮がむくんでいる(ブヨブヨとやわらかい)ところが押すゾーンです。そこを親指以外の4本の指でもみましょう。

耳の前押しのやり方

 片頭痛の改善に役立つ方法も紹介しておきます。
 左の写真をご覧ください。耳の手前を触って、拍動が感じられるところ(浅側頭動脈)があります。片頭痛のあるとき、この拍動部を、今度は親指の腹で約1分押さえてみましょう。

 片頭痛は、脳の血管が拡張することによって起こる頭痛です。この圧刺激によって血管の拡張が抑えられ、痛みを和らげる効果が期待できます。

解説者のプロフィール

指圧歴40年以上の木下誠先生(指圧・鍼灸の神陽館院長)

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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