【書き方】片付けスイッチをオンにする「アドラー式お片づけ練習帳」とは?

【書き方】片付けスイッチをオンにする「アドラー式お片づけ練習帳」とは?

家庭では「きれい」よりも「居場所があること」がたいせつ。完璧を目指すよりも、このサイクルを軽やかに回すことで、快適な自分たちならではの家が作られていくのです。【解説】丸山郁美(勇気づけホームオーガナイザー)


→「アドラー式お片付け」とは

「心の片づけスイッチ」をオンにする練習帳

それでは、いよいよ「アドラー式お片づけ」の秘技、「アドラー式お片づけ練習帳」をご紹介します。
練習帳といっても、めんどうなことは一つもないのでご安心ください。

片づけの前にこの「お片づけ練習帳」を書くと、より楽に片づけられます。
理由は大きく分けて2つあります。

第1が、今、自分が部屋に対して「嫌だな」「不快だな」と感じている「イライラポイント」を洗い出すこと。
イライラポイントには、「部屋がこうなれば、もっと快適なのに」という、あなたにとって理想の暮らしを実現するための改善ポイントが隠れています。

まず、イライラポイントを片づけることが、理想の部屋を実現する最短ルートなのです。
第2の意味は、その日の片づけの目標とゴールを設定すること。

自分が決めた目標を達成できたときに得られる満足感と自信は、自分自身を強く勇気づけてくれます。
「できた!」という経験を何度も積み重ねるうちに、片づけに対する苦手意識も克服されていきます。

つまり、「お片づけ練習帳」を書くことは、心の「片づけスイッチ」をオンにする効果があるのです。

「なりたい自分」をイメージする

「アドラー式お片づけ練習帳」には、7つの質問があります。
記入のポイントを簡単に説明します。


質問❶ 片づけて、どんな自分になりたいですか?
あまり考えずに、質問から直感的に浮かんだ「なりたい自分」のイメージを言葉にしてみましょう。
「部屋も気持ちもスッキリ。いつも笑顔の自分」「家事がテキパキできる自分」など、どんな答えでもOK。


質問❷ どこを片づけますか?
今日、片づける場所を決めましょう。
時間を取れない場合は、テレビ台の上、タンスの引き出しの中など、小さいスペース、狭いスペースを設定するのがコツです。


質問❸ 片づける場所の簡単な図と、あなたの不快な気持ちを書き出しましょう!
ここでイライラポイントをチェックします。
「モノがゴチャゴチャで目ざわり!」「リモコンがすぐ行方不明になる」など、どんな些細なことでもOK。
自分が「嫌だな」と思うポイントを、メモ書き程度で書き込んでいきます。


質問❹ その場所で、ほんとうはどんなことができたらうれしいですか?
「ソファーに寝そべって好きなDVDを観たい」「家族と笑顔で食卓を囲みたい」「夫婦でゆったりお酒を飲みたい」「友だちを招いて楽しくおしゃべりしたい」など、その部屋であなたがしたい行動を、具体的にイメージするのがコツです。
あれこれ想像するうちに、「なりたい自分」の姿が明確になり、片づけに対するやる気もわいてくるはずです。


質問❺ 何時までに片づけますか?
無理のない終了時間を決めます。


質問❻ 最低どの程度片づけたいですか?
終了時間までに、少なくともどの程度まで片づけるか、最低限クリアしたい目標を決めます。


質問❼ できればどんな状態まで片づけたいですか?
〈質問6〉が達成できたら、その後どの程度まで片づけたいか、少し欲張った目標を立てます。
目標を2段階に設定することで、〈質問6〉の最低限の目標が、目標から最終ゴールへの「通過点」に変わり、達成しやすくなります。

自分と家族の理想の部屋に近づく

記入し終えたら、片づけを始めましょう。
片づけはモノを「整理する」「定位置を決める」「収納する」、そして最後に「勇気づけの言葉」の4ステップで進めます。


STEP❶ 仲間分けして整理する
モノの整理は、まず、片づける場所にあるすべてのモノを出します。
どんなモノがどれだけあるか確認したら、次は「仲間分け」。

アイテムごと、使う頻度、場所、使う人ごとなど、分類のルールは自分流で構いません。
アドラー式お片づけでは、捨てたくないモノを捨てる必要はありません。

昔の旅行の思い出の品でも、あまり見ない取扱説明書でも、捨てたくないなら捨てなくてだいじょうぶ。
自分にとって不要なモノ、不快に感じるモノがあった場合は、そのモノから「卒業」しましょう。


STEP❷ 定位置を決める
モノを整理したら、次は定位置を決めます。
定位置の決め方は「使う場所に、使うモノを置く」のが基本。

普段の行動を振り返りながら、「どうやってしまうか」ではなく、「どこに置くか」を先に決めます。


STEP❸ 快適を基準に収納する
定位置を決めたら、収納です。
収納方法はたくさんあるように思えますが、実は「引き出しにしまう」「棚に置く」「吊るす」の3パターンしかありません。

モノごとに、自分にとっていちばん使い勝手のよい収納方法を選んで決めます。
収納での注意点は、こり過ぎないことと、余計な収納グッズを買い込まないこと。
収納は工夫し過ぎず、限りなくシンプルでOKです。


STEP❹ 勇気づけの言葉
「片づけ練習帳」で定めた片づけの終了時間がきたら、無理せず終わりにします。
最後に、今日できたところに目を向けて、自分に勇気づけの言葉をかけてあげましょう。

「できたね!」「だんだん部屋が変わってきたよ!」「部屋がきれいになると気持ちがいいね!」などと自分のがんばりを認めてあげます。
これが、アドラー式お片づけの重要なポイント。

自分の「できたところ」に注目して自分自身を勇気づけると、「私はできる!」という肯定的なセルフイメージが生まれて、「できた範囲」を広げたくなります。


STEP③までが終われば、後は「使ったら戻す」と「掃除」だけ。
いくら散らかしても、決めた定位置に戻すだけですから、頭を使わずに片づけられます。

生活を送るうえで、子どもが家を出て行った、新しく家具や家電を買ったなど、生活スタイルの変化があった場合は、見直しを行ってください。
どこにモノを置いたら自分や家族が快適かをイメージしながら、STEP①〜③をやり直します。

家庭では「きれい」よりも「居場所があること」がたいせつ。
完璧を目指すよりも、このサイクルを軽やかに回すことで、快適な自分たちならではの家が作られていくのです。

丸山郁美
長野県出身。東京都中野区在住。家族は夫と娘2人。毎日笑顔でいられる気持ちよさと、家族を勇気づけるたいせつさを伝えるため、片づけのカウンセリングとサポートを行う「勇気づけホームオーガナイザー」として活動中。講演やセミナーなども活発に行い、現在までに800世帯以上がきれいに片づいている。近著に『あなたのお部屋がイライラしないで片づく本』(かんき出版)がある。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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