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梅干しシワ・あごの黒ずみは「噛みしめ」が原因!首美人になるマッサージ法

梅干しシワ・あごの黒ずみは「噛みしめ」が原因!首美人になるマッサージ法

頭痛や不眠、肩こり、手足の冷えなど、なかなか治らない不定愁訴。もしかしたらその原因は「歯のかみしめ」にあるのかもしれません。かみしめが続くと、あごを中心に体が不自然に緊張し、さまざまな不調が現れると考えられるからです。【解説】小倉左羅(銀座漢方 天クリニック院長)

解説者のプロフィール

小倉左羅
銀座漢方 天クリニック院長
東京歯科大学卒業後、歯科医師となる。かみしめが全身に悪影響を及ぼしていることに気付く。整形外科医の小田一先生の下で「気診」を学び、あごをゆるめる養生法を考案。近著『首がきれいになる!顎ゆるマッサージ』(Jパブリッシング)好評発売中。

●銀座漢方 天クリニック
東京都中央区銀座6-7-18デイム銀座801B号室
TEL 03-6274-6501
https://ama-jissen.com/

あごの肌が黒い、あごの先端のシワは要注意

 頭痛や不眠、肩こり、手足の冷えなど、なかなか治らない不定愁訴。もしかしたらその原因は「歯のかみしめ」にあるのかもしれません。

 かみしめが続くと、あごを中心に体が不自然に緊張し、さまざまな不調が現れると考えられるからです。

 私がかみしめと不定愁訴の関係に気付いたのは、今から10年以上前、歯科医として仕事をしているころでした。

 当時の私は、顎関節症の患者さんの多くが、あごの肌の色が黒っぽくなっていたり、あごの先端に梅干しのようなシワができたりしているのが気になっていたのです。

 顎関節症の患者さんは、上の歯と下の歯を強くかみしめています。それであごの周辺が緊張し、血流が悪くなって黒ずみやシワができているのだと、当時の私は推測しました。

 その後、東洋医学を学び、こういった患者さんは、血液だけでなく、気(生命エネルギー)や水(血液以外の体液)の流れも滞っていると気付きました。

 顎関節症の患者さんは、かみしめによって血の巡りが滞り、その影響で気と水の巡りも滞ったのでしょう。

 この滞りを流してやれば、症状が軽減するかもしれない。そう思った私は、治療と並行して患者さんたちに、あごのマッサージを勧めてみました。

 肩のこりが、もめばらくになるように、かみしめによるあごの緊張をマッサージで取り去ろうと思ったのです。

 結果は思ったとおりでした。あごの痛みや動かしづらさなどの症状は、あごをゆるめることによって和らいだのです。

頭痛や耳鳴り、腰痛やしびれまで改善

 さらに興味深い変化も確認できました。顎関節症の患者さんの多くは、あご周りの症状のほかにも頭痛や耳鳴り、めまい、目の疲れ、首や肩、背中のこり腰痛、しびれなど、全身にさまざまな不調を併せ持つ傾向がありました。

 そして、マッサージであごをゆるめてかみしめを取り去ると、これら全身の不調も軽減したのです。

あごを指で挟んで痛気持ちよい強さでもむ

口を閉じたとき上下の歯は離れているのが正常

 かみしめというと、歯ぎしりのように強くかんでいるのをイメージするかもしれません。

 しかし、上下の歯は触れているだけでも、あご周りを中心に、全身の緊張を招くのです。

「口を閉じれば上下の歯は当たるのでは?」と思うかもしれませんが、実は、口を閉じたとき、口の中で上下の歯は離れているのが正常なのです。

 歯科では、上下の歯の間が2~3㎜開いている状態を「下顎安静位」と呼び、これが人間にとっての自然な形であるとしています。

 しかし、実際には普段から上下の歯を当てて「かみしめている」人は少なくありません。かみしめの原因は、ストレスや無理のし過ぎだと思われます。

 あごをゆるめてかみしめを治し、全身の緊張を取り去ると、前述の不調のほか、疲れやすい、体が重だるい、やる気が出ない、といった症状も和らぎます。

 また、あごをゆるめることで、首のシワや黒ずみが消え、首が美しくなっていきます。

 私自身も、かつては首にシワがあり、肌が黒ずんでいました。しかし、患者さんたちに指導しながら、自分でもあごのマッサージを続けた結果、どんどん首がきれいになっていったのです。今では、首の美しさには自信があります。

 今回ご紹介する「あごゆるマッサージ」は、基本のやり方のほか、2種類の動きを加えています(やり方は下記参照)。

 最初の「鼻の下伸ばし」は、上下のくちびるを歯の間に巻き込むことで、歯の安静位を保ちやすくするストレッチです。下あごをゆるめて鼻の下を縦に伸ばすイメージで行います。

 次に「あごゆるマッサージ」ですが、痛気持ちいいと感じる程度の、やや強めの力加減で行います。あごの下の唾液腺を刺激するため、ドライマウスの改善にも有効です。

 三つ目は「鎖骨下流し」です。これも、やや強めの力加減で行いましょう。鎖骨の下周辺は、気血水が滞りやすい場所です。滞ったものを流すイメージで行いましょう。

 ある40代の女性は、30年間、突発性難聴による耳の聞こえづらさに悩まされていました。ときどきめまいや片頭痛も生じていたのです。

 それが、治療と並行してあごゆるマッサージを始めたところ、10ヵ月でめまいと片頭痛が軽減し、耳も、以前より聞こえがよくなったのです。

 また、50代の男性は、ティッシュを手放せないほどの重い花粉症でした。10月から治療と並行してあごゆるマッサージを続けた結果、翌年の春には花粉症の症状が出なかったそうです。

 長年、不定愁訴に悩まされているという人は、ぜひあごゆるマッサージをお試しください。

首美人になる「あごゆるマッサージ」のやり方

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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