【低血圧も高血圧も改善】“かかと”からではなく “足の指”に力を入れて歩くウォーキング療法

【低血圧も高血圧も改善】“かかと”からではなく “足の指”に力を入れて歩くウォーキング療法

私たちの背骨はもともと、ゆるやかなS字状の曲線を描いています。この本来の曲線を保って立ち、歩くとき、上半身はほんのわずかに前傾し、重心は足のつま先側にかかります。このことからもわかるように、足の指を使って立つ・歩くのが、正しい人間本来の姿なのです。【解説】篠原裕喜(篠原整骨院「ウオーキング療法」主宰)


足指歩きを勧める篠原先生
篠原整骨院「ウオーキング療法」主宰

かかと重心の姿勢が痛みや不調の原因だった

 みなさんは、歩くときに「足の指」を意識していますか? おそらく、ほとんどのかたは何も考えずに、漫然と歩いているのではないでしょうか。
しかし、その普段の歩き方が、実は、さまざまな痛みや不調を引き起こす原因になるのです。

 私は、数多くの患者さんへの施術を通して、痛みの大半は、普段の歩き方や立ち方が原因で起こっていることに気づきました。
そこで、患者さんに歩き方や立ち方を指導しては、その結果を施術にフィードバックし、足の指を使って歩くウオーキング療法「足指歩き」を完成させました。

 この足指歩きをしてもらうと、腰痛やひざ痛などで「痛くて歩けない」と訴えていた人が、その場ですぐに痛みが和らぎ、5分、10分と続けて歩けます。そして、この歩き方を習慣化するうちに、つえが不要になって、慢性化していた痛みも起こらなくなります。

 よくなるのは、痛みだけではありません。頭痛、肩こり、冷え症、内臓の不調、生理痛、尿もれ、下半身太りなども改善します。
さらに、巻き爪、外反母趾、ウオノメ、たこ、かかとのひび割れといった足のトラブルも治ります。

 なぜなら、こうした問題の根本の原因は「間違った歩き方」にあるからです。
「よい姿勢で歩いてください」と言われたとき、みなさんはどうしますか。「背すじをまっすぐ伸ばして歩く」よう、意識するのではないでしょうか。

 実はそこが間違いのもとです。まっすぐに立とうと意識すると、多くの人は必要以上に胸を張ってしまい、上半身が後ろに反り返った姿勢になりやすいからです。
その姿勢のとき、重心はかかと側にかかります。「かかと側に重心がかかりすぎている姿勢」が、体のあちこちに余計な負担をかけて、慢性的な痛みや不調を引き起こす元凶になるのです。

 私たちの背骨はもともと、ゆるやかなS字状の曲線を描いています。この本来の曲線を保って立ち、歩くとき、上半身はほんのわずかに前傾し、重心は足のつま先側にかかります。
このことからもわかるように、足の指を使って立つ・歩くのが、正しい人間本来の姿なのです。

 また、足の親指の腹には、脳下垂体や松果体(松果腺)など、脳に対応する反射区(全身の臓器や器官に対応する部位)があります。

 松果体は、脳に存在する小さな内分泌器で、西洋医学では、メラトニンというホルモンの生産と分泌を行い、睡眠と覚醒のリズムをコントロールする体内時計の役割をしているといわれます。
 詳しいしくみは解明されていませんが、脳下垂体と松果体は互いに影響し合い、自律神経(内臓や血管の働きを調整する神経)の働きをよくしたり、血圧をコントロールしたりしているとも考えられています。

 ですから、足指歩きで足の親指が刺激されることで、脳が活性化すれば、自律神経の乱れが整い、あらゆる不調の改善につながるのです。

「呼吸が浅い」「体温が低い」「低血圧」といった、女性に多くみられる症状も、足指歩きを習慣化するうちに改善していきます。
呼吸が浅い人は呼吸が深くなり、酸素を多く取り込めるようになります。その結果、血流が改善し、体温が上がります。
さらに、低血圧の人は血圧が正常域まで上がり、反対に血圧が高い人は下がって安定します。

常に足の指に意識を向けて歩く

 では、足指歩きを実際にやってみましょう。
まずは、正しい立ち方です。直立して、かかとを少し上げてから着地しましょう。このとき、背中やお尻が後ろに逃げないように気をつけます。

 重心はかかとではなく、つま先です。足の指先に少し力を入れて、体をほんの少しだけ前方に傾けます。
背すじを伸ばしてまっすぐ立とうとすると、必要以上に胸を張ってしまうので、上半身が後ろに反らないよう注意しましょう。少しだけ前に傾いている状態です。

 この姿勢から、足の指に力を入れて、地面を蹴り出すように意識して歩きます。着地はかかとからではなく、足の指→指のつけ根→かかとの順になるように意識します。

 うまくできると、足音が小さくなります。ドタドタ足音がするのは、かかとに重心がかかっている証拠。忍者になったつもりで、足音をなるべく立てず、サッサッと歩きましょう。
また、家の中ではスリッパをはかないようにしましょう。悪い歩き方が助長されます。

 長い間の癖がなかなか抜けないかもしれませんが、「指先に重心をかける」「足の指に力を入れて地面を蹴る」の2点を意識して歩いてください。普段よりスムーズに歩けるのではないでしょうか。

 足指歩きをすると、太ももの内側の筋肉(内転筋)が疲れることがありますが、正しく歩けている証拠です。
内転筋が鍛えられると、バランスのよい姿勢が取れるようになり、関節の痛みが改善します。また、骨盤や股関節のゆがみが整うことで、下半身太りや尿もれの改善にもつながります。

 さまざまな症状に効果を発揮する足指歩きを、ぜひ今日から始めてください。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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