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【アーユルヴェーダ】脳マッサージで全身の不調を改善 血流も集中力もアップ

【アーユルヴェーダ】脳マッサージで全身の不調を改善 血流も集中力もアップ

首や肩に疲労がある場合、そこから地続きとなっている頭にも、同じくらいのストレスがかかっています。頭皮がストレスによって硬くなっていると、たいてい、その内側にある筋肉、頭蓋骨、さらには脳にまで不調が及んでいます。【解説】宮崎陽子(チャンピサージ日本代表講師・L.C.I.C.I. JAPAN代表)

解説者のプロフィール

宮崎陽子
チャンピサージ日本代表講師・L.C.I.C.I. JAPAN代表。
東京都生まれ。1997年より医療の現場等でアロマセラピーを行った後、2002年、チャンピサージ(インド式ヘッドマッサージ)の第一人者であるナレンドラ・メータ氏に学ぶため渡英。現在は医療機関等との共同研究、セミナーなどを通して、チャンピサージの普及に力を注いでいる。著書に『あらゆるストレスを解消するインド式セラピー チャンピサージ入門』(朝日新聞出版)。

●L.C.I.C.I. JAPAN
https://lcici.com/

脳マッサージは全身の不調を治す最善策

日常生活の中で、首や肩のこり、目の疲れといった症状を意識することはあっても、頭の状態に意識を向けることはあまりないと思います。
しかし、首や肩に疲労がある場合、そこから地続きとなっている頭にも、同じくらいのストレスがかかっています。

頭皮がストレスによって硬くなっていると、たいてい、その内側にある筋肉、頭蓋骨、さらには脳にまで不調が及んでいます。
実は、全身の不調の多くは、頭皮のこりや緊張が原因であることが多いのです。

世界最古の伝統医学とされる古代インドの「アーユルヴェーダ」では、「体・心・魂の健康維持には、頭部のケアが重要」と考えられています。
その言葉のとおり、インドでは1000年以上も前から、頭のマッサージは生活に不可欠です。

家庭内はもちろん、街角や市場などの公共の場でも、ヘッドマッサージが日常的に行われています。
私が行っているヘッドケアは、このインド式ヘッドマッサージをより効果的で安全性の高いセラピーとして発展させた「チャンピサージ」という手法で、その知恵と技術は世界じゅうで活用されています。

実際、頭全体の血行もとてもよくなるのですが、チャンピサージを体験した『ゆほびか』編集部さんからは「脳まで癒されるようです」「まるで脳のマッサージですね!」と言っていただけました。
今回の特集では、「脳マッサージ」と呼び、その魅力や効果を紹介させていただきます。

脳の血流を促す頭部の「マルマ」

脳マッサージの主な目的は、
・頭皮の緊張をやわらげ、脳を含む頭全体の血行をよくする
・頭部に存在する「マルマ」と呼ばれるツボを、優しく刺激する
 の2点です。

脳血流を促進し、ネガティブ感情をクリア

頭部の血流は、実はとても滞りやすいのです。
その理由は、頭部にある静脈のおよそ半分が、「無弁静脈」といって、血液の逆流を防ぐための静脈弁をもたないから。

頭部では、鬱血が起きやすいと考えられます。
頭部の血流が滞ると、リンパ液や脳脊髄液の流れも悪くなり、循環の乱れは全身に及びます。

老廃物が蓄積し、痛みやしびれ、だるさ、不眠などが引き起こされることもあります。
(別記事の医師解説参照)。
脳マッサージによって頭皮の血流を促すと、リンパ液や脳脊髄液、そして頭蓋骨の内側にある脳の血流にも影響を与えます。

頭蓋骨の外側と内側は、「導出静脈」という血管で結ばれているため、外側の血流を刺激すると、内側にある脳の血流も促進できるのです。
脳の血行の回復は、集中力を高める、ネガティブな感情をスッキリさせるなどの効果にもつながると考えられます。

古代インド式のツボでピュアな体・心・魂に

次にマルマについてお話しします。
マルマは、古代インド式のツボで、プラーナ(生命エネルギー)が集中する箇所です。

「心と体の接点」とも言われます。
中国のツボと同様に歴史が古く、その刺激法も中国のツボとは異なります。

中国のツボは一般的に、鍼はりで刺したり指で押したり、強い刺激を加えます。
一方、マルマを刺激するときは、ゆっくり優しく触れます。

たったそれだけで体だけでなく、心や魂にまで作用が伝わります。
(下の「治療地図」参照)古代インド医学では、「健康になること=生まれながらのピュアな状態に戻ること」と捉えることがあります。

マルマに温かい手を添えると、体・心・魂が純粋性を取り戻し、心身の健康が回復していきます。
頭部には25個のマルマが存在しますが、その中には、導出静脈の付近に位置しているものがあります。

そのためマルマを刺激すれば、生命エネルギーの滞りが正されると同時に、脳の血流もよくなります。
別記事で、頭部の多くのマルマを刺激し、頭全体をケアする方法を紹介します。

所要時間は2分(もっと長く行ってもよい)。
1日に何度行ってもかまいません。

医科大学でも効果を確認!

近年、脳マッサージの効果について、医療機関などと連携して実験・研究を進めています。
自律神経(※:自分の意志とは関係なく、体の機能を維持・調整する神経)が整って副交感神経優位になる、全身の血行がよくなる、血圧・心拍数が落ち着く、筋肉の硬直がほぐれて痛みが消える、関節可動域が上がるなどが実証されてきました。

例えば徳島大学で行った実験では、30分の脳マッサージで全身の血流がアップ(上のグラフ参照)。
京都府立医科大学の実験では、脳マッサージを5分間受けるだけで、神経系へのストレス値が減少し、リラクゼーション反応が高まるとわかりました。

このほかにも、頭皮の緊張緩和によって表情筋がほぐれた結果、表情がよくなり、うまくいかなかった人間関係が好転。
運気まで上がったと感じるかたも少なくないようです。

金融や外資系などの大手企業からの要請で、日々強いストレスにさらされながら働いている人たちに講習会を開いたり、まさに仕事をしている現場で体験してもらったりもしています。
企業側からは、「頭がスッキリして作業効率が上がる」「目の疲れが取れる」「足先の冷えが緩和する」などの報告を受けています。

特に反響が大きいのが介護の現場です。
認知症患者への施術後、徘徊やスタッフへの暴力行為が減ったり、睡眠の質がよくなるといった報告のほか、寝たきりで薬による排便しかできなかったのが自然排便できるようになったという人もいます。

頭に触れるときは、自然と、たいせつなものに触れるときのような、やさしい手つきになるものです。
そのような触れられると、脳から「幸せホルモン」「愛情ホルモン」と呼ばれるオキシトシンが出て、癒しや幸福感も得られます。

難しく考えず、「自分にとって心地よい触れ方」で頭に触れ、健康な心身、すなわちピュアであるがままの自分を取り戻してください。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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