脳を刺激して認知症を改善する「指そらし」のやり方

脳を刺激して認知症を改善する「指そらし」のやり方

手を刺激することは簡単な脳の刺激法になると、私は考えています。そして、手の刺激は、患者さん自身も行うことが可能です。指そらしはいつでも、1日何回行ってもかまいませんが、お勧めは寝る前です。ストレスで縮こまった体を、1日の最後に開放しましょう。【解説】德永勝哉(ガイアそうこグループ総副院長・鍼灸師)


解説者のプロフィール

德永勝哉
ガイアそうこグループ総副院長・鍼灸師。
1962年、静岡県生まれ。日本高麗手指鍼学会役員。見方道アドバイザー。樋田和彦医師のもと、2001年より筋反射テストによる心と身体を一つとした治療を学ぶ。現在も修行中。ガイアそうこでは、服部吉隆総院長及びキャストとともに、医師と連携して認知症ケアに積極的に取り組んでいる。

●ガイアそうこグループ
http://www.gaiasouko.com/

指そらしは簡単でどこでもできるのが利点

私は一般的な鍼灸だけでなく、カウンセリングやタッピングなど、さまざまな手法を取り入れて、患者さんの治療を行っています。
そのうちの1つが、高麗手指鍼法です。

高麗手指鍼法では、手に全身のツボがあるという基本的な考え方のほかに、手全体を頭部ととらえる考え方があります。
手のひらが顔、手の指が頭に相当します。

つまり、手の指を刺激すると、直接脳が刺激されるということです。
カナダの脳外科医が作製した、人間の体のさまざまな部位が脳のどこに対応しているかを表した、「ホムンクルス(脳の小人)」と呼ばれる脳地図でも、そのほとんどが手と顔の部位で占められています。

これらのことから、手を刺激することは簡単な脳の刺激法になると、私は考えています。
そして、手の刺激は、患者さん自身も行うことが可能です。

私は自宅でできるセルフケア法として、「指そらし」をお勧めしています。
指そらしは簡単で、いつでもどこでも手軽にできるので、患者さんに実践してもらいやすいのもよい点です。

高血圧や頭痛、不眠にも手振りがよく効く

指そらしを実践して、実際に脳の機能が改善したかたもおられます。
10年以上前に脳出血を起こしたことのあるAさん(70歳・男性)は、今年になって会話がかみ合わないことが多くなり、病院で検査をすると、軽度の認知症と診断されました。

そこで、処方された薬を服用しながら、併せて指そらしをやっていただきました。
すると、少しずつ症状が改善し、以前のように話がかみ合わないということがなくなりました。

奥様も「夜中に失禁することがまったくなくなり、明らかによくなっている」とおっしゃっています。
それでは、指そらしのやり方を紹介しましょう。

指そらしはいつでも、1日何回行ってもかまいませんが、お勧めは寝る前です。
ストレスで縮こまった体を、1日の最後に開放しましょう。

また、「手振り」もよい方法です。
樋田和彦先生が患者さんに勧めたところ、頭痛や肩こり、不眠、めまい、動悸、息切れ、高血圧など、さまざまな病気が改善しました。

たったこれだけでも、脳の血液の循環は確実によくなります。

脳に強力に効く!指そらしのやり方

高血圧や不眠にも効く!手振りのやり方

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

関連するキーワード


認知症

関連する投稿


スタッフ全員が認知症!【注文を間違える料理店】が起こした奇跡

スタッフ全員が認知症!【注文を間違える料理店】が起こした奇跡

ご本人やご家族が、「認知症だから難しい」とあきらめていたことが、「注文をまちがえる料理店」では次々と実現したのです。そして、認知症を受け入れる「世の中」が少しだけ変わることで、多くの人たちが、もっともっと生きやすくなるのかもしれません。【解説】小国士朗(「注文をまちがえる料理店」発起人・テレビ局ディレクター)


カテキン摂取はペットボトル緑茶でOK!認知症を防ぐ緑茶の効果

カテキン摂取はペットボトル緑茶でOK!認知症を防ぐ緑茶の効果

緑茶に認知症を予防する効果があることが、疫学的に明らかになっています。そこで私は、緑茶カテキンが認知機能の低下を抑える機序について調べました。脳機能に関しては、緑茶をたくさん飲まなければ効かない、というわけではありません。1日1杯でもよいので、毎日飲み続けましょう。【解説】海野けい子(静岡県立大学薬学部准教授)


ケトン体を使えるケトジェニックになる方法 「MCTオイル」が効果的な理由

ケトン体を使えるケトジェニックになる方法 「MCTオイル」が効果的な理由

脂肪が肝臓で分解されたときに作られる「ケトン体」という物質があります。このケトン体が、糖尿病、認知症(アルツハイマー病)、肥満、さらにはがんに至るまで、実に幅広い症状を改善するとして、注目を集めています。【解説】白澤卓二(お茶の水健康長寿クリニック院長)


「発酵あんこ」で血糖値・血圧が改善!認知症の母の介護生活に心の安定をもたらした

「発酵あんこ」で血糖値・血圧が改善!認知症の母の介護生活に心の安定をもたらした

母はアルツハイマー型認知症を患っています。試行錯誤した末、2年ほど前にたどり着いたのが、発酵あんこだったのです。母の体調も驚くほどよくなりました。原因不明だったひざ下の腫れやむくみが、今ではかなり少なくなっています。排泄のサイクルが安定したので、おもらしが激減。介護が楽になっています。【体験談】福島和子(55歳)


記憶力が回復する筋トレ「脳活スクワット」のやり方

記憶力が回復する筋トレ「脳活スクワット」のやり方

2001年に厚生労働省が実施した、大規模な認知症予防のプロジェクトで、運動指導を担当したのがきっかけでした。この時期に「МCIや認知症などで認知機能が落ちている人には、ある共通点がある」と気付いたのです。その共通点とは「筋肉の疲れや痛みを感じない」という点です。【解説】本山輝幸(総合能力研究所所長・健康運動指導士)


最新の投稿


HbA1cが降下!食物繊維たっぷりの「玄米食」で効果が出た

HbA1cが降下!食物繊維たっぷりの「玄米食」で効果が出た

食物繊維をたっぷりとることを心がけました。春には、思い切って自分専用の炊飯器を購入し、玄米食に切り替えました。こうした生活を続けていたところ、以前より便通がよくなってきたことに気づきました。それにつれ、糖尿病の状態も徐々に改善してきました。【体験談】綿谷里子(仮名・自営業・73歳)


頭皮の状態はゆるゆる? カチカチ? ほぐして脳疲労を取る「頭皮セラピー」とは

頭皮の状態はゆるゆる? カチカチ? ほぐして脳疲労を取る「頭皮セラピー」とは

ストレスがたまったり、体調を崩したりすると、頭は体からのサインを受け取れなくなります。また、肉体周囲からの情報も受け取れなくなります。すると、頭皮がむくんでブヨブヨになったり、過緊張による血行不良でカチカチになったり、頭に状態が現れるようになるのです。【解説】長田夏哉(田園調布長田整形外科院長)


イライラ・肩こり 体の不調は頭皮に表れる!症状別「頭のもみほぐし方」

イライラ・肩こり 体の不調は頭皮に表れる!症状別「頭のもみほぐし方」

毎日頭のもみほぐしを行うことで、「今日は疲れてるな」と自分の状態に気づきやすくなります。頭のもみほぐしでは、呼吸が非常にたいせつです。ほぐしながら息を吸ったり、吐いたり、深呼吸したりして、ゆったりリラックスしながら行ってください。【解説】山本わか(田園調布長田整形外科頭皮セラピスト)


高血圧の予防・改善に「キュウリ」が効果 目安は3本 よく噛んで食べるとよい

高血圧の予防・改善に「キュウリ」が効果 目安は3本 よく噛んで食べるとよい

キュウリは、ビタミン・ミネラル・食物繊維などを含んでいます。なかでも注目すべきは、高血圧の予防・改善に有効な三つの成分が含まれていることです。キュウリは血圧降下成分と、ダイエット効果の二重の作用で高血圧の予防・改善が期待できるというわけです。食べ方のコツは、よく嚙んで食べることです。【解説】工藤孝文(工藤内科副院長)


【かかと落とし】は認知症予防に有効 毛細血管のゴースト化を防ぐ!

【かかと落とし】は認知症予防に有効 毛細血管のゴースト化を防ぐ!

認知症予防に役立つのが、足の筋肉を鍛えることです。両足のかかとをリズミカルに上げ下げする「かかと落とし」は、ふくらはぎの筋肉を鍛えるのに有効です。さらに、毛細血管のゴースト化を防ぐこともわかっています。【解説】伊賀瀬道也(愛媛大学大学院老年神経総合診療内科特任教授・愛媛大学附属病院抗加齢・予防医療センター長)