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「風邪じゃないのに鼻がつまる」に即効!足小指のツボ「至陰」の刺激法

「風邪じゃないのに鼻がつまる」に即効!足小指のツボ「至陰」の刺激法

手足合わせて20本ある指の中でも、普段、最も存在を忘れられやすいのが足の小指でしょう。しかし、実は東洋医学から見ると、足の小指は、とても重要な部分です。東洋医学では、全身に通っている「気の通り道」を重要視します。【解説】佐藤一美(東京都指圧師会会長)

解説者のプロフィール

佐藤一美
あん摩マッサージ指圧師、東京都指圧師会会長。昭和20年、東京都生まれ。43年、日本指圧学校卒業。57年、日本鍼灸理療専門学校専科卒業。58年、同科学的追求理論特別委員長、62年、日本経絡指圧師会会長、平成元年、東京都指圧師会常任理事、日本指圧協会常任理事などを歴任。現在、東京都指圧師会杉並支部長、日本経絡指圧会会長、東京都指圧師会会長、日本指圧協会副理事長。雑誌への原稿執筆や講演活動、テレビ・ラジオ出演等のかたわら、株式会社ケイラク代表取締役社長として、指圧治療の業務を全国規模で展開する。

陽気と陰気の切り替えポイント「至陰」が小指にある

手足合わせて20本ある指の中でも、普段、最も存在を忘れられやすいのが足の小指でしょう。
しかし、実は東洋医学から見ると、足の小指は、とても重要な部分です。

東洋医学では、全身に通っている「気(生命エネルギー)の通り道」を重要視します。
これを「経絡」といい、全部で14本あります。

経絡上に点々とあるのがツボ(経穴)です。
経絡には、心身を活性化する「陽気」が通る陽の経絡と、心身を落ち着かせる「陰気」が通る陰の経絡があります。

陰陽の経絡は、交互に引き継ぎながら全身を巡っています。
経絡の中で最も長いのは、陽の経絡である「膀胱経」で、目頭から始まって頭部を通り、体の背面を通って足まできています。

その終着点が、実は足の小指にある至陰というツボなのです。
至陰は、足の小指の爪の生えぎわの外へりにあります。

膀胱経は至陰で終わりますが、その流れを引き継いで、陰の経絡である「腎経」が始まります。
それで、「陰に至る」を意味する至陰という名がついたのです。

腎経も、体の根本的なエネルギーをつかさどる重要な経絡です。
至陰の作用として重要なのが、「体の陽の気を下ろし、陰の気を上げてバランスを取る」という働きです。

健康の秘訣は「頭寒足熱」、つまり、頭が冷えて足が温まっている状態だとよく言われます。
そういう状態なら、心身ともに快調でいられます。

逆に、頭が温まって足が冷えた「頭熱足寒」だと、さまざまな症状が現れます。
たとえば、陽気が頭に停滞して、イライラ、不眠、頭痛、頭が重いといった症状が出ます。
同時に、陰気が足に停滞することで、足の冷えが起こります。

鼻づまりや頭が重いといった症状には即効性がある

また、カゼをひいていないのに鼻カゼのような症状が出たり、しつこい鼻づまりが続いたりします。
至陰は、膀胱経から腎経に至る線路の切り替えポイントのような地点なので、ここの流れがよくないと、腎経の流れにも支障をきたします。

腎経は、耳や骨、生殖器などに深くかかわる経絡です。
そのため、腎経の流れが悪かったり、エネルギーが不足したりすると、耳鳴り、耳の詰まった感じ、耳の聞こえにくさ、難聴、腰痛、背中の張りや痛み、座骨神経痛、生殖器の不調などが起こります。

至陰を刺激すると、これらの症状の改善・解消にも役立ちます。
なかでも、鼻づまりや頭が重いといった症状には即効性が期待できます。

至陰は頻尿にも効果的なツボです。
排尿を促す利尿ホルモンと、排尿を抑える抗利尿ホルモンのバランスが乱れると頻尿になりますが、至陰には、このバランスを取って頻尿を改善する効果があるのです。

一方、足の裏には、ツボのような働きをするゾーンがあって「反射区」と呼ばれています。
反射区でいうと、足の小指は「耳」と連動しています。

その意味でも、足の小指を刺激すると、耳鳴りや耳の詰まり感、耳が聞こえにくいといった症状の改善に効果的です。

小指全体をまんべんなくもむ

足の小指を刺激するときは、至陰に限らず、小指全体をまんべんなくもむほうが、やりやすく、かつ効果的です。

足の小指は、いつも靴の中で強く圧迫され、血行が悪くなりやすい場所でもあります。
足の小指全体をもむことは、血行をよくする意味でも、とてもよいことです。

もむときは、足の小指を手でつまみ、「3~5秒押しもみして、2~3秒力を抜く」ということをくり返します。
少しずつ位置を変えながら、足の小指をまんべんなくもみます。
左右とも同様に行い、合計で3~5分程度刺激しましょう。

1日のうち、いつ行ってもかまいませんが、血行が促されやすい入浴中に行うと、特に効果的です。
もむ強さは、「気持ちいい」、あるいは「やや痛いが気持ちいい」という程度にします。

押しっぱなしでは、かえって血行障害を招くこともあるので、必ず下の画像のとおりに休みを挟みながらやりましょう。
もむときは爪を立てないようにします。
足の小指に外傷や皮膚病などがあるときは、その治療を優先してください。

足の小指もみのやり方

足の小指全体をまんべんなくもむ。
3~5秒押しもみしたら、2~3秒力を抜くようにしてもむとよい。
左右の足の小指に、計3~5分程度行う。

※足の小指には、頻尿などに効果的なツボ「至陰」や、耳に対応する反射区がある。
全体をまんべんなくもむことで、すべて刺激できるのでお得。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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