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【肝臓】健康診断の肝機能の数値の見方 重要なAST(GOT)ALT(GPT)とは

【肝臓】健康診断の肝機能の数値の見方 重要なAST(GOT)ALT(GPT)とは

肝臓は、よく「体内の一大コンビナート」にたとえられます。栄養素の分解、合成、代謝、貯蔵、有害物の解毒、重要な消化液である胆汁の生成など、細かく分けると数百もの働きを担っており、まるで各種の工場や倉庫が集まったような機能を果たしているからです。【解説】高橋弘(麻布医院院長・ハーバード大学医学部内科元准教授)

肝臓はおなかの右側にある人体で最大の臓器

 別記事では、肝臓によい生活習慣についてお話ししましたが、では、肝臓とはいったいどのような臓器なのでしょうか。

 肝臓は、胃の右隣にあり、右のほうが大きい横長の三角形に似た形をしています。人体で最大の臓器で、上腹部の右上のスペースをほぼ占めています。重さは、体重の50分の1程度で、成人では1kgを超えます。

 肝臓は、よく「体内の一大コンビナート」にたとえられます。

 栄養素の分解、合成、代謝、貯蔵、有害物の解毒、重要な消化液である胆汁の生成など、細かく分けると数百もの働きを担っており、まるで各種の工場や倉庫が集まったような機能を果たしているからです。



 肝臓は、強い再生力を持っています。
 その再生力は、肝臓の3分の2を切っても、やがて元に戻るほど強いのです。病気になっても、ある程度進むまでは、これといった自覚症状が現れません。そのため、「沈黙の臓器」と称されます。

肝がんへの進行を防ぐことが重要

 肝臓の主な病気としては、前述した脂肪肝のほか、肝炎、肝硬変、肝がんなどがあります。

 肝炎の多くはウイルスが原因で、一過性の急性肝炎と長期的に続く慢性肝炎があります。

 急性肝炎を起こすのはA・B・C・E型のウイルスです。急性肝炎は、炎症の様子を火事にたとえると、一気に全焼するような燃え方です。

 そのため、再生力の強い肝臓は、新築されてきれいに元に戻ります(ただし、急性肝炎の1〜2%には、急に激しい炎症を起こして命にかかわる劇症肝炎が見られます)。

 一方、慢性肝炎は、あちこちでボヤが起こるような炎症です。一応、機能しているので建て替えまではいかず、補修をくり返してつぎはぎだらけになります。

 この部分には「線維化」という現象が起こり、機能が失われます。線維化が広く起こった状態が肝硬変で、さらに進行すると肝がんになることもあります。

 慢性肝炎の原因は、B・C型ウイルス、アルコール、脂肪肝の一種であるNASHなどです。

 ウイルス性の慢性肝炎は、予防法や治療薬が発達して減ってきています。特にC型肝炎は、95%以上の患者さんに完治が期待できるようになっています。

 代わりに問題になっているのが、メタボや生活習慣病を基盤として起こるNASHです。

 これを早く見つけて、肝がんへの進行を防ぐことが重要です。自覚症状が現れにくい肝臓病を早期に見つける手段は、検診しかありません。血液検査で肝機能がわかるので、注意深く見ておきましょう。

健康診断と食生活の是正が肝臓を守る!

 肝機能にかかわる主な検査と基準値は下の表のとおりです。

 なかでも重要なのが、AST(GOT)とALT(GPT)です。どちらも肝臓に豊富にある酵素(体内での化学反応を助ける物質)で、肝臓に障害があると血液中に増えます。

 そのほかの数値も、肝臓の状態の指標になるので、ご参考にしてください。

肝機能の数値の意味

解説者のプロフィール

髙橋弘
麻布医院院長・ハーバード大学医学部内科元准教授。
1951年、埼玉県生まれ。77年、東京慈恵会医科大学卒業後、同大大学院(内科学専攻博士課程)へ進み、同附属病院で臨床研修。85年、ハーバード大学医学部に留学。同大学附属マサチューセッツ病院にてフェロー、助手、助教授を経て准教授となる。東京慈恵医科大学教授などを経て、2009年より現職。食事と病気の関係に着目してファイトケミカルの研究に情熱を注ぎ、ファイトケミカルスープを考案。『ハーバード大学式「野菜スープ」で免疫力アップ!がんに負けない』(マキノ出版)など、著書・監修書多数。

●麻布医院
東京都港区麻布十番1-11-1 エスティメゾン麻布十番 3階
TEL 03-5545-8177
https://www.azabu-iin.com/

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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