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痛みの元凶トリガーポイントを自分で刺激!「タオル玉」の作り方・当て方

痛みの元凶トリガーポイントを自分で刺激!「タオル玉」の作り方・当て方

トリガーポイントとは、簡単に言うと、筋肉に生じた硬いしこりのことです。 痛みの元凶であり、痛みや症状を改善するために使われる治療点として知られています。「タオル玉」でトリガーポイントを、自分で簡単に刺激できることがわかったのです。【解説】中野耕助(新浦安こころ整体院長)

解説者のプロフィール

中野耕助
新浦安こころ整体院長。
託児付き整体院・新浦安こころ整体を2010年に開業。JACM認定カイロプラクター。大川カイロプラクティック専門学院卒業後、日本徒手整体アカデミー、産後リズムダイエットインストラクター等を経て現職。「働くママのダイエットサークル」エクササイズ講師。現在は「女性のための整体院」として、さまざまなニーズに対応した治療が好評を得ている。一児の父。

●託児付き整体院・新浦安こころ整体
千葉県浦安市入船4-17-27 1F
TEL 047-315-7242
http://www.shinurayasukokoroseitai.com/

筋肉に生じた硬いしこりをほぐす

肩こりや腰痛の施術を受けた後は、痛みやコリが取れて、とてもらくになる。
しかし、しばらくすると、同じ場所に痛みがぶり返してしまう……。

皆さんの中にも、そのような経験をされている人が、多いのではないでしょうか。
これらは、痛みやコリの原因のほとんどが、ふだんの姿勢や歩き方、身体の使い方など、生活習慣での「クセ」が原因となっているからです。

そのため、施術後にいつもの生活に戻ると、痛みが再発してしまうわけです。
多くの患者さんの施術に携わり、その点を痛感した私は、患者さんの施術後のセルフケアとして、「タオル玉」をお勧めするようになりました。

そもそも私の整体院では、痛みの発信源である、トリガーポイントをほぐす「トリガーポイント療法」を行ってきました。
タオル玉は、ある経緯で知った方法ですが、これを使えば、そのトリガーポイントを、自分で簡単に刺激できることがわかったのです。

トリガーポイントとは、簡単に言うと、筋肉に生じた硬いしこりのことです。
痛みの元凶であり、痛みや症状を改善するために使われる治療点として知られています。

多くのトリガーポイントは、実際に痛みが起こっている部位から、少し離れたところに現れるのが特徴です。
これについては諸説ありますが、脳が誤作動を起こし、離れた場所に痛みを飛ばしていると考えられています。

また、トリガーポイントには、血流障害が起こっているとも考えられています。
見つけ出したトリガーポイントは、30秒~1分間ほど圧迫し、そしてゆるめる、という方法が有効です。

一時的に血流を遮断し、その後、元に戻すことで血流が一気に改善するのです(したがって長時間の圧迫は逆効果です)。
トリガーポイントへの刺激で血流がよくなり、こり固まっていた筋肉がほぐれます。

すると、実際に痛みが起こっていた部位の症状が和らぐことが多いのです。
これは、痛みを飛ばす「脳の誤作動」が調整された結果だと言えるでしょう。

トリガーポイントとの相性は抜群!

トリガーポイントの位置を正確に見つけ、そこへ的確な刺激を加えることが重要ですが、一般の患者さんでは、なかなかそれはできません。
その点、タオル玉は、刺激する面が比較的広く、適度な硬さがあり、「だいたいこの辺り」という位置で刺激をするだけで、一定の効果があるのです。

それが最大の長所と言えるでしょう。
用意するものは、フェイスタオル1枚だけ。

厚手のものや、おしゃれで高価なものは不向きです。
安価な、普通のタオルがいいでしょう。

タオル玉の作り方

作り方も簡単です。
ちなみに、タオルのねじり方や結び方をきつくすれば、タオル玉が硬くなり、刺激が強めになります。

お好みで調節してください。
このように、手軽なタオル玉ですが、トリガーポイントとの相性は抜群です。

弱過ぎず強過ぎず、という適度な刺激をもたらしてくれます。
ゴルフボールやテニスボールでトリガーポイントを刺激する方法もありますが、それらに比べても、タオル玉は、筋肉の筋線維(筋肉を構成する収縮性のある線維状の細胞)を傷める心配がほとんどありません。

自分では手の届きにくい、腰や背中のトリガーポイントを見つけるときも、タオル玉が有効です。
タオル玉を床に置き、その上に体を乗せると、響く箇所があるはずです。

そこを中心に刺激するといいでしょう。

症状別・タオル玉の当て方

タオル玉の結び目が当たるようにする

トリガーポイント(痛みの元凶)は、痛みや症状ごとに発生しやすい場所があります。
ここでは、私が施術で使う症状別のトリガーポイントと、タオル玉の当て方をご紹介しましょう。

トリガーポイントは、東洋医学のツボに似ているところがありますが、ピンポイントで刺激を加える必要はありません。
これからご紹介する場所を手かがりに、その周辺にタオル玉を当ててみて、痛みが「ズンと響く」ところを探してください。

押すと「イタ気持ちいい」と感じる場所に、タオル玉の結び目が当たるようにするといいでしょう。
タオル玉は、直接肌に当てたり、洋服の上から当てたりして使用します。

洋服の上から当てる場合は、厚着は避け、Tシャツ1枚程度がよいでしょう。
注意したいのは、タオル玉を長時間当て過ぎないことです。

目安は、1回につき約30秒間。
長くても、1分間までにしてください。

長く当て過ぎると血液循環が悪くなり、逆効果になりかねません。
当てる部位に炎症があるときや、飲酒後、食後すぐはやらないでください。


●腰痛、脊柱管狭窄症
【トリガーポイントの位置】
腰の部分の背骨のうち、手で触れる一番下の骨(仙骨)の付近がお勧めです(別記事参照)。
押すとイタ気持ちいい場所を探しましょう。

【タオル玉の当て方】
トリガーポイントにタオル玉を当て、あお向けに寝て、足を伸ばします。
そのまま自重をかけて30秒ほど当ててください。

脊柱管狭窄症の人は痛みが緩和される可能性があります。


●ひざ痛
【トリガーポイントの位置】
ひざ関節の裏側、大腿二頭筋と腓腹筋のつなぎ目の周辺が多発地帯です。

【タオル玉の当て方】
床に、足を伸ばして座ります。

痛いほうのひざを抱え、胸に引き寄せます。
そのさい、ひざの裏にタオル玉をはさみ、適度な力で30秒ほど当ててください。


●肩こり、首痛、頭痛
【トリガーポイントの位置】
肩甲骨の内側周辺が多発地帯です。
その付近を押してイタ気持ちいい場所を探しましょう。

【タオル玉の当て方】
トリガーポイントにタオル玉を当て、あお向けに寝て、足を伸ばします。
そのまま自重をかけて30秒ほど当ててください。

刺激を強くしたいときは、腕を組み、肩甲骨を開いて当てるといいでしょう。


●股関節痛、座骨神経痛
【トリガーポイントの位置】
お尻の筋肉のうち、大殿筋や中殿筋、梨状筋付近が多発部位です。
イタ気持ちいい場所を探しましょう。

【タオル玉の当て方】
床に、足を伸ばして座ります。
痛みがある側のトリガーポイントにタオル玉を当て、反対側のひざを曲げます。

そこから、体を、痛みがある側に少し倒し、体重をかけるようにして30秒ほどキープします。


なお、トリガーポイントは、紹介した場所以外にも、現れます。
1日数回、1回につき30秒、タオル玉の習慣を続けてみてはいかがでしょうか。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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