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【顎がカクカク】顎関節症の治し方 顔のゆがみをタオルで矯正!

【顎がカクカク】顎関節症の治し方 顔のゆがみをタオルで矯正!

「あごを動かすとカクカクと音がして痛む」「口を大きく開けない」などの症状は、顎関節症と呼ばれています。以前はかみ合わせや、あごの関節の異常が原因で起こると思われていたのですが、そのほとんどは違う原因で起こっていることがわかってきました。【解説】原節宏(日本歯科大学附属病院総合診療科 准教授・顎関節症診療センター長)

痛み・動きにくさに筋膜が関係している

「あごを動かすとカクカクと音がして痛む」 「口を大きく開けない」などの症状は、顎関節症と呼ばれています。そのため、以前はかみ合わせや、あごの関節の異常が原因で起こると思われていたのですが、そのほとんどは違う原因で起こっていることがわかってきました。実はあご周辺の「筋膜」がこわばっていることから、痛みや口の開きにくさが生じているのです。

 筋膜は、全身の筋肉や内臓などを包んでいる膜で、筋肉を構成する筋線維の深くまで入り込んでいます。そして、くまなく全身に張り巡らされていることから、「第2の骨格」とも呼ばれています。

 私は顎関節症を改善させるために、主に首から上の部分の筋膜を研究してきました。しかし、筋膜は全身を包み込んでいるので、研究の範囲を広げようと考えました。そして、首から下のエクササイズのエキスパートである香取知里さんと日本歯科大学の顎関節症診療センターで研究を開始しました。こうして顔と体を連動させて筋膜にアプローチするメソッドを開発し、指導者の育成も行っています。

 私が研究してきた分野で考えると「タオルを脚で挟む」エクササイズには次の効果が期待できます。
①筋膜が蓄えてしまう全身のむくみが取れる
②顔とあごのゆがみが解消する
③基礎代謝が上がり、やせやすくなる

 それぞれの効果について説明していきましょう。

体の軸が整うと顔のゆがみが取れる

①筋膜が蓄えてしまう全身のむくみが取れる
 タオルを脚で挟むエクササイズで、むくみはじわじわと取れて、やせたように見えるでしょう。
 層状に重なった構造をしている筋膜の中には、血管やリンパ管がクモの巣のように張り巡らされています。
そのため、筋膜がこわばって動きが悪くなると、細胞の外にある水分がリンパ管に取り込まれにくくなって、むくみが発生します。
そのときのむくみは水のようにサラサラしたものではなく、溶け始めたゼリーのような材質になっています。

 タオルを脚で挟むエクササイズでは、太ももの内側にある内転筋が収縮すると同時に、おしりの外側にある中殿筋や背中の広背筋が伸展した状態で30秒ほど保たれます。
このときに、重なった筋膜の面と面がずれて動き、リンパ管への入り口が長時間広がります。
こうして、細胞の外にある、ゼリーのような流れにくい水分が回収されるのです。

②顔とあごのゆがみが解消する
 顔がゆがむ原因は、体の軸がゆがんでいることにあります。
 私たちは2本の足で立ち、体重の約10%の重さの頭が最も高い位置にあるという、非常に不安定な構造をしています。
体の軸がゆがみ、骨盤や肩の高さが水平ではなくなると、体は頭を傾けることでバランスを保とうとします。
頭だけでバランスが取れないくらい体の軸がゆがんでいると、あごをずらしてバランスを取ろうとします。
こうしてあごの位置がずれ、左右がアンバランスになっていくのです。

 タオルを脚で挟むエクササイズで体の軸を整えることを優先すれば、頭とあごの傾きが修正されて、顔のゆがみも解消されます。
 顔への効果を高めるには、エクササイズの前にあごのストレッチ(写真)を行うといいでしょう。

③基礎代謝が上がり、やせやすくなる
 体の軸が整って体幹が安定すると、手足を動かせる範囲が広がります。こうして日常生活でも筋肉をたくさん使えるようになれば、筋肉量は増えていきます。

 筋肉はエネルギーを大量に消費する組織なので、筋肉量が増えただけでエネルギー消費量も増えます。安静時に消費される必要最低限のエネルギー量である基礎代謝も上がって、やせやすい体に変化するのです。

ゆっくりと行うことがポイント

 顎関節症に限らず、全身の痛みには筋膜のこわばりが関係しています。

 その原因は、体を動かさないこと。例えばいすに座って長時間パソコンで作業を行ったり、スマートフォンを操作したりすると、筋膜がこわばって首や肩が痛むのです。
 ですから、できるだけ体をこまめに動かすことが大事です。すでに痛みが現れているときは、鎮痛剤を飲んででも運動したほうが、早くよくなります。

 加えて、ゆっくりと体を伸ばしてから30秒以上維持したときに、筋膜のこわばりは解消します。反動を使った1〜2秒の動きでは逆効果という研究データもあります。タオルを脚で挟むエクササイズでもかかとをゆっくりと上げ下げし、つま先立ちを30秒維持するように心がけてください。 

解説者のプロフィール

原節宏(はら・せつひろ)
日本歯科大学附属病院総合診療科 准教授・顎関節症診療センター長。
1986年、日本歯科大学生命歯学部卒業。90年、日本歯科大学大学院修了(臨床系補綴学専攻)、歯学博士。日本歯科大学生命歯学部助手・講師・附属病院総合診療科医長を経て、2002年〜04年、デンマーク王立オーフス大学歯学部臨床口腔生理学教室客員講師。05年より現職。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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