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緑内障を改善する後頭部のツボを発見!「脳点こすり」のやり方

緑内障を改善する後頭部のツボを発見!「脳点こすり」のやり方

私の治療院では、後頭部にある目のツボ「脳点」を治療することで、緑内障の予防、改善に大きな効果を上げています。脳点は私が発見した新しいツボです。発見のきっかけは、患者さんの後頭部の「こり」と「横ジワ」でした。【解説】内田輝和(鍼メディカルうちだ院長)

患者さんの後頭部を触って見つけた共通点

私の治療院では、後頭部にある目のツボ「脳点」を治療することで、緑内障の予防、改善に大きな効果を上げています。
脳点は私が発見した新しいツボです。

発見のきっかけは、患者さんの後頭部の「こり」と「横ジワ」でした。
もう10年以上も前になりますが、血圧が高い人や、脳梗塞の後遺症を患う人の後頭部を触ると、一様にでこぼこしていることに気付いたのです。

「なぜこんなところにこりや横ジワがあるのだろう?」と思いつつ後頭部をほぐすと、血圧が顕著に下がったり、頭痛や不眠症が改善したりと、さまざまな症状に効果が得られたのです。

特に、目の不調には、顕著な効果がありました。
「目がすっきりする」「視界が明るくなった」と喜ばれ、眼精疲労や老眼が改善した人も少なくありません。

老眼の人は視界が暗いのですが、治療後に「世界が明るくなった!」とびっくりされることもよくあったのです。
そこで緑内障、老眼、白内障、黄班変性などに悩む患者さんの後頭部を触ってみると、やはりでこぼこがありました。

また、患者さん自身も「後頭部が重い」と訴えることが多かったのです。

「脳点」をこすると目の不調全般が改善する!

発生学(受精卵が人間になる過程を調べる学問)的に考えると、目は脳から派生していくことがわかっています。
おなかの中で赤ちゃんの脳ができると、そこから飛び出すように眼球が作られていきます。
つまり、目は脳の出先器官なのです。

さらに東洋医学的にみると、後頭部には多数のツボがあり、膀胱経という経絡も通っています。
経絡とは気血水の通り道で、気は生命エネルギー、血は血液、水は血液以外の体液のことを指しています。
東洋医学では、気血水のバランスがくずれると病気になると考えられています。

「後頭部には、目のツボがあるのではないだろうか」。
そう考え、研究と臨床を重ねていった結果、見つけたのが目の気血水の流れをよくする脳点でした。

脳点は「ぼんのくぼ(うなじのへこんだところ)」と、その上にある骨の出っ張りの中間点の両わき5㎜のところにあります。
ここを少し強めにこすって(こすり過ぎには注意)刺激すると、気血水の循環がよくなり、目の不調全般が改善することがわかったのです。

「脳点」の位置と刺激のしかた

後頭部の左右中央で、髪の生え際から指3本分上がったところにあるくぼみ(ぼんのくぼ)と後頭部の骨の出っ張り(後頭隆起)の中間から左右に5mm外側に脳点がある。

後頭部の左右中央で、髪の生え際から指3本分上がったところにあるくぼみ(ぼんのくぼ)と後頭部の骨の出っ張り(後頭隆起)の中間から左右に5mm外側に脳点がある。

滞った水の排出を促し緑内障を改善する

なかでも、緑内障への効果は目をみはるものがありました。
緑内障は、眼圧が高くなって視神経を圧迫し、視野が徐々に欠けていく病気です。

少しずつ欠けていくので、当人はだんだんと見えなくなっていることに気が付きません。
しかも、一度欠けた視野は二度と戻らず、放置すると失明の危険もある怖い病気です。

緑内障の原因の一つが、房水の滞りです。
眼球の中には血管はなく、代わりに房水という体液が眼圧をコントロールしています。

房水が停滞すると眼圧が高くなるので、緑内障は水の流れが悪くなって起こる病気ともいえます。
私は緑内障の患者さんの脳点に鍼を打ち、また自宅でも脳点を指でこすって刺激するように勧めました。

すると、「検査で初めて眼圧が下がった」「進行がピタリと止まった」「手術が回避できた」という患者さんが続出したのです。
これは房水の停滞が解消されたからと考えて、間違いないでしょう。

さらに前述の膀胱経は水の循環や排出に関与していて、滞った水の排出を促してくれます。
治療院では脳点に鍼を打ちますが、自分で刺激する場合は、脳点を中心に後頭部をこすります。

とても簡単ですが、毎日行うことでじゅうぶんな効果が期待できます。
1回1分、1日2回程度の刺激を毎日続けることが大事です。

点眼治療をしている人は、目薬をさすときにセットで行うとやり忘れがありません。

「脳点こすり」と合わせて「攅竹(さんちく)」をもむと効果的!

緑内障には、脳点こすりと併せて攅竹(さんちく)という眉頭にあるツボをもむのもお勧めです。

脳点と攅竹、脳でいうと視床下部と前頭葉に対応するツボを刺激することになるので、さらに効果が期待できます。
そのほか、老眼や近視、白内障の改善に有効なツボもご紹介しておきますので、ぜひ活用してください。

緑内障、老眼、白内障、黄斑変性などの予防、改善に加え、直接頭を刺激することで脳の血流もアップさせるので、脳梗塞の予防にもなります。
高血圧、頭痛、不眠症などにも改善事例が多いので、ぜひ脳点を刺激してみてください。

ただし、脳点は病気そのものを治すわけではありません。
必ず病院での診察も受けましょう。

「脳点こすり」と合わせて効果アップ!症状別・目のツボ刺激

近視:太陽

人さし指と中指の腹を太陽のツボに当て、左右に揺らすように1分間押しもみする。

白内障:陽白

人さし指と中指の腹を陽白のツボに当て、左右に揺らすように1分間押しもみする。

緑内障:攅竹

親指の腹で攅竹のツボを押し上げるように刺激する。
ゆっくり5秒押し、3秒で離すのを10回くり返す。

老眼:魚腰

人さし指と中指の腹を魚腰のツボに当て、左右に揺らすように1分間押しもみする。

解説者のプロフィール

内田輝和
●鍼メディカルうちだ
・岡山本院
岡山県岡山市北区本町5-20高島屋東館3F
TEL 086-232-6110
・東京分院
東京都新宿区新宿4-3-31トーサイビル302号
TEL 03-3225-6414
http://medical-uchida.com/

鍼メディカルうちだ院長。
1949年、岡山県生まれ。
1970年、関西鍼灸柔整専門学校(現・関西医療学園)卒業。鍼灸師。
倉敷芸術科学大学客員教授。『大学教授が教える「本当に効くツボ」』(マキノ出版)、『10秒顔さすりで老眼、近視、緑内障はよくなる』『おしりの筋肉がすべて解決する」(ともに主婦の友社)など著書多数。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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