髪が増えるだけでなく抜け毛も減る
私は、「骨格は筋肉に支えられている」という考えに立ち、
人さし指1本で体のコリをほぐす「一指法整体」を行っています。
主に人さし指をツボやこっている部分に軽く押し当て、
ぐるぐると動かします。
この方法は、鍼に近い効果を得ることができます。
ぐるぐると動かすので、「ぐるぐる整体」とも呼んでいます。
当整体には、さまざまな不調を持った患者さんが来ます。
腰やひざの痛みがある人、肩こりがひどい人、
むくみがひどい人や減量したい人などもいます。
これらの人に、一指法整体は効果を出してきました。
その中で、男性の患者さんや、
なんと若い女性にも人気なのが、
増毛効果のある「育毛ぐるぐる整体」です。
かなり薄くなっている人でも髪が生えてきて、
考案した私自身も非常に驚いています。
例えば、40代の男性は頭頂部が薄くなり地肌が透けて見えていたのですが、
育毛ぐるぐる整体をご自身でも続けたところ、
2ヵ月後の施術時には全体的に髪が増えていました。
特に後頭部はフサフサになり、地肌が見えなくなっていたのには驚きました。
頭頂部にあった、直径3㎝ほどの円形の脱毛がなくなった人もいます。
30代のこの男性の場合は、
まず脱毛部分の外縁部に産毛が生えてきました。
このかたもご自身で育毛ぐるぐる整体を続け、
6ヵ月後に施術に見えたときには、見事に髪が生えそろっていたのです。
このような例はほかにもあり、
女性の薄毛にも効果を発揮しています。
女性の場合は、「抜け毛が減った」とよく聞きます。
これは、男性に比べて女性のほうが髪が長いので抜け毛に気付きやすいからでしょう。
男性も実際には、髪が増えるだけでなく、
抜け毛も減っているはずです。

薄毛の人に共通する首のコリ
では、なぜ育毛ぐるぐる整体が、
髪の健康に役立つのでしょうか。
そのヒントは、私の整体に来る、
髪の薄い患者さんたちの「首」にありました。
薄毛の人たちの首横に触ると、
例外なく強いコリがあります。
首横にコリがあると、そこで血流が停滞し、
頭部にまで十分に栄養がいきません。
昔から、髪と血液は関係があるとされ、
漢方でも毛髪は「血余」といいます。
これは、血液が十分に体内を巡っていれば、
血液が運ぶ栄養を髪が受け取って、健康な髪になるということです。
事実、毛髪を作る毛母細胞は、血液を介して栄養を受け取っています。
ですから、しっかりした髪を生やすには、血流がとても大切なのです。
元々、私たち人間は立って生活をしているので、
重力で血液が頭部にいきにくくなっています。
さらに首がこって筋肉の弾力がないと、
血液を押し上げる力と戻る力が低下し、
ますます頭部の血行が悪くなります。
そこで考案したのが、首のコリをほぐし、
頭部に十分な血液を巡らせる、育毛ぐるぐる整体なのです。
特に頭頂部の薄毛に効果的
育毛ぐるぐる整体では、
首の左右の側面にある胸鎖乳突筋という筋肉をほぐします。
この筋肉の硬直は、
付随する後頭筋や側頭筋といった頭部の筋肉の硬直にもつながります。
ということは、首の筋肉がほぐれれば、
後頭筋や側頭筋も柔らかくなって、頭皮の血流がよくなるわけです。
また、毛母細胞は表皮にあり、
表皮を網の目のように走る毛細血管から栄養をもらいます。
そのため、頭部の毛細血管の流れをよくすることも大切です。
育毛ぐるぐる整体では、胸鎖乳突筋だけでなく、
胸鎖乳突筋と直接つながる側頭筋のある側頭部、
薄毛になりやすい頭頂部にも刺激を与えて、毛細血管の血流を促します。
通常、私は前述したように、主に人さし指だけで施術します。
ただ、患者さんが自宅でセルフケアとして取り入れる場合、
コリの部位をピンポイントで探すのは難しいでしょう。
そこで、セルフケアとして行う場合は、
手のひら全体を使って、ぐるぐるとやさしく皮膚を揺らすように刺激します。
この方法でも、十分にコリをほぐすことができます。
なお、育毛ぐるぐる整体は、
特に頭頂部の薄毛に効果を発揮します。
あきらめていた人にも髪が生える可能性がありますから、
根気よく続けてみてください。
頭頂部の薄毛にも効果的!育毛ぐるぐる整体のやり方
※1日に何回行っても構わないが、力任せに行わない。
※疲れるまで行わない。
※肩が痛い人は、無理して行わない。

①片方の手のひらを頭の上に置く。
手のひらを中心に、ぐるぐるとやさしく円を描くように、小刻みに頭皮を動かす。
1秒間に3~4回ぐるぐるするスピードで、10秒ほど行う。

②両手のひらを、側頭部に置く。
手のひらを中心に、ぐるぐるとやさしく円を描くように、小刻みに頭皮を動かす。このとき、左右の手は自転車をこぐように交互に動かす。
1秒間に3~4回ぐるぐるするスピードで、10秒ほど行う。

③片方の手の親指以外の指4本を、手と反対側の首の横に当てる。
そのまま手をやさしく、小刻みに横方向に皮膚を動かす。1秒間に3~4回往復するスピードで、10秒ほど行う。
少しずつ手の位置を首の正面のほうにずらしながら、続ける。鎖骨の辺りまで行って終了。反対側の首も行う。
解説者のプロフィール

荒木純夫
●ぐるぐる整体池袋
東京都豊島区西池袋1-9-11カーサ池袋410
TEL 03-5950-1776
http://www.kotsuban.jp
長年ITの会社の経営に携わるが、自身の体調不良を機に治療の道に入る。
独自の理論で「一指法整体」を確立。
「何度もリピートさせない」をモットーに施術に当たる。