【ストレートネック】めまいは「首のこり」の仕業―首のココを揉めば改善する

【ストレートネック】めまいは「首のこり」の仕業―首のココを揉めば改善する

医院に来られるめまいの患者さんには、明らかな脳の病気がある場合を除いて、まず首こり治療を指導します。原因がわからず、わらにもすがる思いで受診された患者さんにはストレートネックなど「首こり」が原因のことも。「首の3点もみ」でめまいを改善したケースをご紹介しましょう。【解説】入野宏昭(IR健康管理システム入野医院院長)


めまいの患者の首は硬くこっている

→【医師報告】めまい患者の9割は首がこっている!

 私の医院に来られるめまいの患者さんには、明らかな脳の病気がある場合を除いて、まず首こり治療のために、「首の3点もみ」を指導しています。

 というのも、めまいの原因に、首こりが大きく関係していると考えているからです。原因がわからず、わらにもすがる思いで当院を受診された患者さんが、首の3点もみでめまいを改善したケースは多々あります。

 その一例をご紹介しましょう。

●症例①Aさん(女性・64歳)
 Aさんのめまいは、毎週通っているホットヨガで突如起こりました。岩盤浴の後、少しクラクラしたので休んでいたところ、目の前がグルグル回転し始め、嘔吐が止まらなくなったと言います。
 救急車で運ばれ、耳や脳の検査をしたものの異常は見つからず、薬を処方されて退院しました。しかし、その後も、激しいめまいの発作をくり返し、ついには外出が怖くなり、趣味のテニスも止め、仕事さえも辞めてしまったのです。
 当院に来院したAさんの首を調べると、前屈不全(首を前に倒しても骨がほとんど動かない状態)があり、首の横にある太い筋肉(胸鎖乳突筋)もかなり緊張していました。そのため、Aさんのめまいの原因は首こりだと考えました。
 そこで、首の3点もみで首のこりをほぐしてもらうようにしたのです。Aさんに初めてお会いしたのは、6年ほど前ですが、今日までめまいは一度も起こっていないと言います。
 激しいめまいの恐怖からも解放され、外出も以前のように楽しまれているということです。

●症例②Bさん(女性・65歳)
 ある夜、睡眠中に急に、地の底に吸い込まれるような激しいめまいに襲われたBさん。近くの総合病院に行くと、突発性難聴(あるとき突然に片方の耳が聞こえなくなる病気)と診断されました。
 ステロイド薬の点滴治療で、突発性難聴の症状は回復したのですが、めまいだけがいつまでたっても残ってしまったのです。立ち上がるとフラフラし、ひどいときには家の中を這って移動したと言います。
 受診したBさんの首の横を押すと、「痛い!」と思わず声を上げました。ご本人は気づいていないようでしたが、かなり首のこりがありました。
 Bさんには、頓服薬などの処方とともに、首の3点もみを体調のよいときに行ってもらいました。その後1年ほどで、めまいは軽くなり、頓服薬を飲む回数も減らせました。
 そして、立ち上がってもフラフラせず、壁もつたわずにらくに歩けるようになったと喜んでいらっしゃいました。

→患者の約7割以上に効果【首の3点押し】のやり方

生活習慣も首こりに影響大

●症例③Cさん(女性・42歳)
 めまいが起こることに不安や恐怖を感じ、家に引きこもりがちになったり、気持ちがふさぎ込みがちになったりする人は少なくありません。Cさんも、そんな一人でした
 3年前、台所で洗い物をしていて、ふっと顔を上げた瞬間、グルグルと目が回りました。それからは数ヵ月に1回、めまいの発作が起こるようになったのです。
 Cさんの首は前屈不全があり、首の筋肉もこっていました。特に、耳に近いところがこっていたので、そこを中心に首の3点もみを実践してもらいました。
 それから1年、たまに小さなめまいはあっても、立っていられないようなめまいの発作はないそうです。外出時の不安がなくなったと、ほっとしている様子が印象的でした。

●症例④Dさん(男性・36歳)
 最近は、パソコンやスマートフォンの長時間の使用により、首の前屈・後屈不全、いわゆる「ストレートネック」になっている人が多くいます。それが原因で首がこり、めまいを引き起こす場合があるのです。
 Dさんの場合も、ストレートネックが大きな原因でした。Dさんのめまいは、足元がふわふわして、後ろにひっぱられるような感覚でした。外で倒れたら……という不安が大きくなり、一時は仕事にも、ほとんど行けない状態でした。
 しかし、首の3点もみで首のこりをほぐしたところ、徐々に筋肉が柔らかくなり、めまいもかなり軽減したと言います。今は、ほぼ欠勤せずに、職場復帰ができたようです。
 ストレートネックのように、首のこりには生活習慣も大きく影響しています。
 思い当たることがあれば、それを改善し、同時に首の3点もみでこりをほぐし、めまいの予防・改善に取り組んでみてください。

→ストレートネックとは

これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに掲載しています。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

これらの記事にある情報は、効能や効果を保証するものではありません。専門家による監修のもと、安全性には十分に配慮していますが、万が一体調に合わないと感じた場合は、すぐに中止してください。

この健康情報のエディター

関連する投稿


【医師考案】自律神経の乱れを整え不定愁訴に効く「湿布療法」は即効性あり

【医師考案】自律神経の乱れを整え不定愁訴に効く「湿布療法」は即効性あり

ストレスなどで、自律神経のバランスがくずれると、めまい、肩こり、頭痛、不整脈、過敏性大腸炎、パニック障害、うつ病など、さまざまな症状・病気が起こります。長年この病気と向き合ってきて、自律神経疾患の患者さんに必ず強いこりがあることに気づきました。私が考案したシップ療法をご紹介しましょう。【解説】安田 譲(安田医院院長)


「よくかむ=奥歯を使う」は間違い!ティッシュ1枚でできる【かみ合わせトレーニング】

「よくかむ=奥歯を使う」は間違い!ティッシュ1枚でできる【かみ合わせトレーニング】

腰痛をはじめ、頭痛や肩こり、耳鳴り、めまい、手のしびれなど、全身のさまざまな不調は、実はかみ合わせが原因である場合が少なくありません。 そこで、咬合関連症からくる不調を軽減させ、かみ合わせを改善できるトレーニング「ティッシュかみ」をご紹介します。【解説】長坂 斉(長坂歯科院長)


後遺症ほぼゼロ【頸椎の低侵襲手術】ってどんな手術?

後遺症ほぼゼロ【頸椎の低侵襲手術】ってどんな手術?

「脊柱管狭窄症」「椎間板ヘルニア」などの改善のために行われる従来の脊椎手術は体への負担が大きく、後遺症が生じることもあります。そうした中、後遺症をほとんど残さない、新たな手術法が注目されています。【解説】白石 健(東京歯科大学市川総合病院 整形外科教授)【取材】山本 太郎(医療ジャーナリスト)


実はあなたにもある?知られざるアレルギー【遅発型食物アレルギー】

実はあなたにもある?知られざるアレルギー【遅発型食物アレルギー】

特に思い当たる原因もなく、体調が優れない……。食べて数時間後〜数週間後と、アレルギー症状が遅れて出てくる「遅発型食物アレルギー」をご存知でしょうか。じんましんなどが出る「即時型食物アレルギー」とは違いあまり知られていません。【解説】澤登雅一(三番町ごきげんクリニック院長) 


 【約8割の患者が実感】めまい撃退ポイントはこの3点!

【約8割の患者が実感】めまい撃退ポイントはこの3点!

めまいは、もはや4~5人に一人は悩みを抱えているという、国民病の一つです。私のクリニックでは、内科をメインに耳鼻科や脳外科、時には神経内科の視点から、総合的にめまいの診断と治療にあたっています。その中でも、特に注目しているのが「首こり」なのです。【解説】入野宏昭(IR健康管理システム・入野医院院長)


最新の投稿


血流やコリを改善しストレス解消! 「わきもみ」は 耳鳴り、めまい、難聴に特効

血流やコリを改善しストレス解消! 「わきもみ」は 耳鳴り、めまい、難聴に特効

私の施術所には、耳鳴りやめまい、難聴に悩む患者さんも、多く訪れます。そうした症状に治療効果を上げているのが、わきの下への刺激を加えた施術です。これまでの施術経験から、軽い耳鳴りなら2ヵ月ほどで、重症でも1年くらいで改善の傾向が現れます。【解説】坂本実穂(坂本均整施術所所長・姿勢保健均整師・鍼灸師)


突然死を招く「冬だけ高血圧」に要注意!今すぐできる対策とは

突然死を招く「冬だけ高血圧」に要注意!今すぐできる対策とは

冬や春先は、血圧の高い人にとって、危険な季節です。寒いと血圧が上がりやすくなるからです。ふだんは血圧が正常でも「冬だけ高血圧」の人もいます。血圧の高い人は、冬の運動など急激な変化にも注意が必要です。具体的な対策をご紹介しましょう。【監修】高沢謙二(東京医科大学八王子医療センター病院長・同大学循環器内科教授)


【女性医療】即効!尿トラブルには「ダブルカイロ」―更年期症状にも効く

【女性医療】即効!尿トラブルには「ダブルカイロ」―更年期症状にも効く

昔から、「冷えは女性の大敵」などといわれます。実は、中高年の女性に多い頻尿や尿もれなどの尿トラブルは、寒い時期に悪化しがちです。私のクリニックでは、尿トラブルの治療は骨盤底筋トレーニングと腹式呼吸が基本です。【解説】関口由紀(女性医療クリニック LUNAグループ理事長・医学博士)


【糖尿病の専門医】血糖値を改善させる「おいしい食事」(2)

【糖尿病の専門医】血糖値を改善させる「おいしい食事」(2)

私が糖尿病の患者さんに勧める食事療法は、食前にキャベツなどの生野菜と、加熱した野菜を、10分間かけて食べるだけです。3ヵ月間この食事法を続ければ、体重も血糖値も降下します。今回は、1品につき、1日に必要なたんぱく質の1/3~1/2を使った料理を紹介します。【解説】吉田俊秀(島原病院 肥満・糖尿病センター長)


「仙骨」を温めると健康になる!やせる!腰痛も改善すると名治療家が解説

「仙骨」を温めると健康になる!やせる!腰痛も改善すると名治療家が解説

体温が低くなると腰痛、下半身のむくみ、便秘、肩こり、全身の倦怠感などを招くこともあります。そこで、「仙骨温め」のやり方をご紹介します。【解説】青山 正(荻窪接骨院院長)


ランキング


>>総合人気ランキング