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めまいの原因は脳と内耳の循環を悪くする「動脈硬化」にあり!食事での対処法

めまいの原因は脳と内耳の循環を悪くする「動脈硬化」にあり!食事での対処法

脳や耳の血管はきわめて細いので「動脈硬化」が起こると脳、内耳の循環が悪くなります。その結果、平衡機能が低下してめまいが起こりやすくなるのです。動脈硬化を防ぐためには、その引き金となる生活習慣病を防ぐ必要があります。「メタボ」の予防は、実はめまい予防にもつながるのです。【解説】坂田英明(川越耳科学研究所クリニック院長)

メタボの予防食がめまいも予防する

めまいを起こさないようにするには、日々の食事に気をつけることも大切です。
具体的には、動脈硬化を防ぐ食事を心がけるとよいでしょう。

脳や耳の血管はきわめて細く、動脈硬化が起こると脳、内耳の循環が悪くなります。
その結果、平衡機能(体のバランスを保つ働き)が低下して、めまいが起こりやすくなるのです。

動脈硬化を防ぐためには、その引き金となる高血圧、糖尿病、高脂血症(脂質異常症)などの生活習慣病を防ぐ必要があります。
いわゆる「メタボ」の予防は、実はめまい予防にもつながるのです。

以下のポイントを参考に、食生活を振り返ってみてください。

めまいを防ぐ食事のポイント

①魚と野菜を中心に(動脈硬化・高脂血症対策)
動脈硬化を進行させる悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を減らすには、動物性の脂肪を控えることが大切です。
たんぱく質の供給源である肉を食べる場合、牛や豚のバラ肉や、ベーコンなどの加工品はできるだけ避け、赤身の肉や鶏の胸肉にするとよいでしょう。

積極的に取りたいのは、サンマ、イワシ、ブリなどの青背の魚です。
動脈硬化を抑える善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増やし、中性脂肪を減らして高脂血症を防ぐ、EPAやDHAなどの不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。

また、食物繊維をたっぷり含む野菜やキノコ、海藻、大豆製品は、小腸でのコレステロール吸収を抑え、悪玉コレステロールを減らします。
食物繊維は、めまいの大敵である便秘も予防します。

納豆、ワカメ、オクラなどのネバネバ食品がお勧めです。

減塩調味料やかんきつ類も便利

②減塩(高血圧対策)
塩分の多い食事をすると、血液中のナトリウム濃度が高くなり、体はナトリウム濃度を下げるために血液の循環量を増やします。
血液量が増えると心臓の拍動が強くなり、高血圧を招きます。

高血圧になると血管の内壁が傷つき、動脈硬化も進行させてしまいます。
高血圧の予防には、やはり減塩が欠かせません。

食塩摂取量の目標値は、高血圧の人で1日6g未満、高血圧でない人では成人男性8g、女性7g未満とされます。
完璧に達成できなくても、これに近づけるよう食事を意識するだけで減塩になるはずです。

薄味にして減塩する一つのコツは、減塩のしょうゆ、みそ、ソースを活用することです。
塩やしょうゆの代わりに酢、レモンなどのかんきつ類や、カレー粉などの香辛料をきかせると、薄味に変化をつけることができます。

だしをきかせても、おいしく食べられます。
塩分を取り過ぎないとともに、体から追い出す食品を積極的に取ることも大事です。

そのためには、カリウムが多い食品(野菜、豆、キノコ、イモなど)、カルシウムが多い食品(乳製品、コマツナ、小魚など)、マグネシウムが多い食品(大豆製品、ゴマなど)が効果的です。

糖質の多いものは食事の最後に食べる

③血糖値が急に上がらない食事(糖尿病対策)
高血糖が続くと血管の内壁が傷つき、動脈硬化が進みます。
ごはんやパン、うどんなどの糖質を控えめにすることで血糖値の上昇を抑えます。

食事は、GI値(食後の血糖値の上昇スピードを数値化したもの)の低いものを選ぶとよいでしょう。
食品ごとのGI値がわかる表などを参考にすると、「白米より玄米のGI値が低い」「うどんよりそば」「おやつには、せんべいよりナッツ類」など、血糖値が上がりにくい食品がわかり、効率よく低糖質の食事を実践できます。

さらに、食事の順番を次のように工夫すると、血糖値の急激な上昇を防ぐ効果があります。
野菜・キノコ・海藻など食物繊維が豊富なおかずを先に食べてから、魚や肉を食べ、最後にごはんやパン、うどんなどの糖質を食べます。

ごはんやパンなど、糖質の高い食品を先に食べると、血糖が一気に上昇します。
一方、糖質の吸収を抑える食物繊維を先に食べると、血糖値の急激な上昇を抑え、インスリンの過剰な分泌を抑えることができます。

食物繊維たっぷりのおかずを先に食べると、満腹感を得やすくなるので、ダイエットにも役立つでしょう。

解説者のプロフィール

坂田英明(さかた・ひであき)
●川越耳科学研究所クリニック
埼玉県川越市脇田町103
川越マイン・メディカルセンター川越2階
TEL 049-226-3387
http://www.jikagaku.jp/
川越耳科学研究所クリニック院長。
1988年、埼玉医科大学卒業。
ドイツ・マグデブルグ大学耳鼻咽喉科研究員、埼玉県立小児医療センター耳鼻咽喉科副部長、目白大学教授等を経て2015年より現職。
専門はめまい、耳鳴り、難聴、イビキ、睡眠時無呼吸。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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