繰り返すニキビは「顔の毛」が原因! 正しい「顔そり」のメリットとやり方

繰り返すニキビは「顔の毛」が原因! 正しい「顔そり」のメリットとやり方

意外に思われるかもしれませんが、顔の毛は思いのほか皮膚に悪さをしています。顔そりは美肌になる秘訣の一つであり、皮膚科的にも美容的にもよいことずくめのケアなのです。正しい方法で顔をそれば、毛が濃く見えるようなことはありませんし、ケアの後にヒリヒリしたり、赤くなったりすることもありません。【解説】赤須玲子(赤須医院院長)


解説者のプロフィール

赤須玲子(あかす・れいこ)
●赤須医院.皮膚科クリニック
東京都港区六本木7-18-12
シーボンビュービル4F
TEL 03-5771-2081
http://www.akasu.or.jp/

赤須医院院長。
1984年、東海大学医学部卒業。
山梨医科大学(現・山梨大学)皮膚科助手、カナダ・トロント大学病理リサーチフェローを経て、98年より現職。
確かな臨床経験と美容に精通したきめ細やかな診療が定評。
専門はシミ、シワ、ニキビ、ホクロなど。
日本皮膚科学会皮膚科専門医、アメリカ皮膚病理学会認定医。
著書に『赤ちゃん肌に変わる「顔そりスキンケア」』(マキノ出版)などがある。

顔の毛は思った以上に皮膚に悪さをしている

私は患者さんの皮膚を診察するとき、マイクロスコープで30倍に拡大し、肌の状態をくまなくチェックします。
そのさい、患者さんご自身にも映像を確認していただきます。

すると、ほぼ9割もの人たちが、肌トラブル以上に、顔の毛の多さに、まずがく然とされます。
もともとは、ニキビやシミ、毛穴の開きを気にして受診されたはずが、いざ拡大した皮膚を見せられると、顔にビッシリと毛が生えていることにまっ先に驚かれるのです。

そもそも、ひげそりを当たり前の習慣としている男性と違い、多くの女性が顔をそっていません。
最近では、レディースシェービングなどの名称で、女性向けの顔そりのサービスを行っている理容店やシェービングサロンも増えてきていますが、生まれてから一度も顔をそったことがないという女性もけっしてめずらしくないのです。

顔の毛は、肉眼では気にならないかもしれません。
しかし、顔はうぶ毛や中間毛(うぶ毛と硬毛の中間の太さや長さの毛)に覆われています。

その毛をそらない顔は、自分で思っている以上に周囲の人によい印象を与えません。
特に、口の周りの毛をそのままにしておくのは、女性としていかがなものでしょうか。

また、美肌にとっても、顔の毛をそること(顔そり)は重要事項です。
意外に思われるかもしれませんが、顔の毛は思いのほか皮膚に悪さをしています。

顔そりは美肌になる秘訣の一つであり、皮膚科的にも美容的にもよいことずくめのケアなのです。

顔そりのメリット

顔そりが皮膚に及ぼすメリットを、項目別にご紹介しましょう。

①ニキビができにくくなる
ニキビのできやすい人は、顔そりをするだけでニキビができにくくなります。
ニキビは毛に刺激されてできることが多いからです。

いい換えれば、毛があることでニキビは確実に悪化するのです。

②肌に透明感が出る
顔そりは、くすみの改善にも役立ちます。
日本人の顔の毛は、茶から黒色をしています。

1本1本の毛は細いとはいえ、無数の毛が顔中を覆っていれば、肌は間違いなく黒ずんでくすんで見えます。
したがって、顔の毛を取り除けば、それだけで肌は確実にワントーンも白くなり、透明感が出るのは当然のことといえるでしょう。

③化粧水がよく浸透する
よく「美白化粧品を使っているのに白くならない」という人がいますが、これも顔の毛と関係しています。
顔を覆っている毛をそれば、化粧水がよく浸透するようになり、基礎化粧品本来の効果を得ることができるのです。

④メイクが映える
顔そりをすると、メイクも驚くほど映えるようになります。
毛に覆われている顔にお化粧をしたところで、毛にファンデーションを塗っているようなものです。

ファンデーションが肌に直接乗るのを毛がじゃましているわけですから、メイクののりは悪くなります。
また、毛があると、汗は毛に集まって塊になります。

そのとき、メイクの色ムラをつくります。
つまり、毛の処理をしていない人ほど、メイクくずれしやすいのです。

その毛がなくなれば、ファンデーションが肌に均等にのびるため、メイクののりがよくなり、メイクもくずれにくくなります。

スベスベでなめらかな赤ちゃん肌になる

顔そりのメリットは、まだまだあります。

⑤肌に柔らかさが出てくる
肌を覆う毛がなくなれば、それだけで思わず触ってみたくなるほど、スベスベでなめらかな赤ちゃん肌になります。
しかも、顔そりのケアをくり返して習慣化していくうちに、肌に柔らかさが出ます。

周りの人に「きれいになった」と思わせるほど、肌質が変わるはずです。

⑥肌荒れを防止する
顔の表面にいる微生物が原因で、肌荒れが起こることがよくあります。
ところが、顔をそると毛についている微生物が取り除かれるので、肌荒れを防ぐことにもつながります。

⑦毛穴が小さくなる
老若男女を問わず、毛穴に悩む人は多いものです。
毛穴を大きくしている要因は、毛穴に詰まっている角栓です。

角栓は、皮脂や質角たんぱく(皮膚の最も外側の部位を構成しているたんぱく質)でできていますが、これらを取り除かないと毛穴はどんどん広がっていきます。
ピーリング石けんで角質を柔らかくした後、顔そりをすると角栓が取り除かれやすくなり、毛穴は小さくなります。



顔そりで得られる7つの美肌効果
(1)ニキビができにくくなる
(2)肌に透明感が出る
(3)化粧水がよく浸透する
(4)メイクが映える
(5)肌に柔らかさが出てくる
(6)肌荒れを防止する
(7)毛穴が小さくなる

女性向けの顔そりをしてくれる理容店やサロンも増えている。

「顔をそると毛が濃くなる」は誤解

顔そりには、このように魅力的な効果があります。
にもかかわらず、私が顔そりを実際にお勧めすると、「毛が濃くなりそうで怖い」という患者さんが大勢います。

ですが、これは誤解です。
顔をそって毛が濃く見えるのは、毛並みと逆にそるなど、そり方を間違えているからです。

逆そりをすると、毛のカット面が広くなって濃くなったように見えますが、実際に濃くなっているわけではありません。
正しい方法で顔をそれば、毛が濃く見えるようなことはありませんし、ケアの後にヒリヒリしたり、赤くなったりすることもありません。

「顔そりは肌に無用な刺激を与え、シミの原因になる」という人もいますが、これは、強い力でそったり、すべりの悪いカミソリを使って顔に傷ができてしまったりした場合です。
皮膚が炎症を起こして色素沈着をきたすことがあるので、正しい方法で顔そりをしなくてはなりません。

私はこれまで何千人という患者さんに顔のそり方を指導してきました。
そして「顔の毛をそるだけで、肌がこんなにきれいになるなんて」という驚きの声をたびたび聞きました。

くり返すニキビができにくくなり肌質が改善する

顔そりケアを習慣にすると、くり返すニキビも出にくくなりますし、肌質も改善してきます。
何より、肌がいつも健康的でトラブル知らずになります。

ただし、単にカミソリでそればよいというわけではありません。
重要なのは、そり方です。

下のイラストを参考に、みなさんも顔そりを実行してみてください。

ポイントは二つ。

(1)クリームやジェルでクッションを作ること
(2)毛の流れに沿ってそることです。


自分で行うのが怖い人は、理容店やサロンのシェービングを利用してもいいでしょう。

なお、化膿したニキビや肌荒れがあると、出血やシミの原因になります。
症状が治まるのを待ってから行いましょう。


ちなみに、女性の産毛は男性と違って細く、伸びる速度もゆっくりです。
ですから、1週間に1回そればじゅうぶんです。

顔そりの意外な効果を、ぜひ実感してください。

赤須先生お勧めの顔そりの方法

用意するもの

・顔そり用のカミソリ
※T字型のものは向かない。必ず顔そり用のI字型のものを使う

・刺激のないクリームやジェル
(皮膚に刺激がなく、クッションになるものがよい。シェービング用のジェルも市販されている)

顔そりのやり方

雑菌の侵入を防ぐため、洗顔後に行う。
入浴後は毛が軟らかくなっているのでお勧め。

新しいカミソリは最初に手足などの体のうぶ毛処理で試し、適度に切れ味を落としておく。

そる部分にクリームやジェルを置き、毛の流れに沿ってそる。
イラストの矢印は、基本的なそる方向。
ただし、毛の生える方向は人によって差があるため、鏡でよく毛の流れを観察しながらそること。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

関連する投稿


頭痛薬が効かない時に「温めた梅干し」を食べてみたら2週間で変化!

頭痛薬が効かない時に「温めた梅干し」を食べてみたら2週間で変化!

「梅干しをお皿に並べてラップをかけて、500Wの電子レンジで1分温めたものを、毎食1個食べるだけ」。半信半疑ではありましたが、とりあえず試してみようと考え、梅干しを、温めて食べてみることにしました。しばらく食べ続けると2週間ほどで頭痛がまったくしなくなっていました。【体験談】谷口加世子(仮名・パート・35歳)


痩せる効果アップ!【酢キャベツダイエット】ムラカミ式は砂糖でクエン酸回路を活性化!

痩せる効果アップ!【酢キャベツダイエット】ムラカミ式は砂糖でクエン酸回路を活性化!

ムラカミ式酢キャベツは、砂糖を使用します。これには、もちろん味を調える意味合いも大いにありますが、それだけではありません。「クエン酸回路」と呼ばれる、私たちのエネルギー代謝システムを活性化する狙いがあるのです。【解説】村上祥子(福岡女子大学客員教授・料理研究家)


肌トラブルなしのノーファンデ!美人姉妹が勧めるハチミツの美容効果がスゴイ!

肌トラブルなしのノーファンデ!美人姉妹が勧めるハチミツの美容効果がスゴイ!

ハチミツと一口にいっても、種類はいろいろで、味も香りもすべて違います。それを試すのは本当に楽しいですし、試しているうちに、どれが自分に合うハチミツかわかってきます。とにかく、ハチミツをもっと身近に感じて、生活に取り入れてほしいと思っています。【解説】東出佳子・直子(はちみつ美容研究家)


手作り「発酵あんこ」で快腸!たった20分で小豆をふっくら炊く方法

手作り「発酵あんこ」で快腸!たった20分で小豆をふっくら炊く方法

「解毒作用のあるアズキは取りたいけれど、お砂糖が気になる」というかたがいらっしゃると思います。そんな皆さんにぴったりなのが、お砂糖が入っていない「発酵あんこ」です。やさしい甘さに糀の力を感じ、私は食べた瞬間、「ホントにコレすごい!」と笑いが出たほどでした。【解説】栗生隆子(発酵生活研究家)


【美肌効果】砂糖不使用でも甘い!飲む点滴「甘酒」をシャーベットにして置き換えダイエット

【美肌効果】砂糖不使用でも甘い!飲む点滴「甘酒」をシャーベットにして置き換えダイエット

いつでもすぐ使える!砂糖なしでひんやり甘い「甘酒氷」の作り方をご紹介します。甘酒は発酵食品なだけに、冷蔵庫の中でも発酵が進んで味が変化し、長く保存ができません。そこで私がお勧めしているのが、甘酒を凍らせた「甘酒氷」です。【監修】小紺有花(発酵食大学教授・糀料理研究家)


最新の投稿


【へそさすり体験談】起床時にピリピリ、日中はジーンとする腰痛を「腸」から改善できた

【へそさすり体験談】起床時にピリピリ、日中はジーンとする腰痛を「腸」から改善できた

私が腰の痛みを感じるようになったのは、昨年の暮れからです。どういうわけか、いきなり腰が痛くなったのです。それからは、常に重だるい感覚が腰周辺にありました。【体験談】遠藤裕子(仮名・66歳・理容師)


水虫やカンジダを防ぐ!正しい足の保湿ケアとマッサージ方法

水虫やカンジダを防ぐ!正しい足の保湿ケアとマッサージ方法

皆さんはお風呂から上がったとき、足をしっかり拭いていますか。水分が皮膚に残ったままだと、その水分が蒸発するときに熱を奪い、皮膚が乾燥しやすくなります。また、指の間に水分が残っていると不衛生になり、湿疹ができたり、白癬菌やカンジダなどの感染の温床になったりします。【解説】高山かおる(済生会川口総合病院皮膚科主任部長)


【注目の断食】ミネラルファスティングで腸内環境を改善!月1回でも健康的に痩せる

【注目の断食】ミネラルファスティングで腸内環境を改善!月1回でも健康的に痩せる

ミネラルファスティングは、断食前後や日頃の食事、生活習慣までを含めたトータルパッケージの健康プログラムとなっています。行う前や行った後も穀菜食を続けていれば、60兆個の細胞が正しく働くための環境整備に役立ち、ひいては「腸の掃除力」も高まっていくわけです。【解説】山田豊文(杏林予防医学研究所所長)


ハチミツのダイエット効果は「夜」寝る一時間前に飲んで17kgやせた!

ハチミツのダイエット効果は「夜」寝る一時間前に飲んで17kgやせた!

「どうにかしなければ!」10年前、私は人生で最大の「85.6kg」という体重になってしまい、焦りました(身長は173cm)。始めて半年くらいは、ほとんど体重が変わりませんでした。ところがその後は、毎晩、寝ている間に、必ず0.5~0.7kg減るようになったのです。【体験談】芳賀靖史(翻訳家・58歳)


厚い爪・白い爪は水虫の可能性!爪白癬の治療法と予防について皮膚科医が解説

厚い爪・白い爪は水虫の可能性!爪白癬の治療法と予防について皮膚科医が解説

爪白癬は、中高年を中心に日本人の10人に1人はかかるポピュラーな病気です。単独で生じることもありますが、多くは足の水虫と合併します。白癬菌は、高温多湿な環境で繁殖します。気温と湿度が上がる今の時期は、通気性のいい靴下をはくなどして、足の風通しをよくしましょう。【解説】野田真史(池袋駅前のだ皮膚科 )