プロフィール

片岡鶴太郎
一流の画家、書家として個展を開催し、銀幕では第12回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞受賞。2017年にインド政府公認プロフェッショナルヨガ検定に合格。
朝のうがいから始まる多忙な生活
私は毎朝、仕事に出かけたり、絵を描き始めたりする時間から逆算して、7時間ほど前に起きます。この時間は、ゆったり過ごす優雅な時間とは、まったく逆で、超のつく忙しさです。
起きたらまず、口の中をお湯でよく洗浄した後、歯磨きをし、ヨガの「ネイティ」という浄化法を行います。これは一種の「鼻うがい」で、少量の良質な岩塩を溶かしたぬるま湯をそれ専用のポットに入れ、一方の鼻の穴から注ぎ、他方の鼻の穴から出します。左右を1回ずつ行い、次は同じぬるい塩水でガラガラとうがいをします。
その後、ヨガの呼吸を行います。ヨガの呼吸法の基本は、「プーラカ・クンバカ・レーチャカ」というもので、「吸って、止めて、吐く」という意味です。
いろいろなやり方がありますが、私の場合は人さし指の先を眉間にある第6のチャクラ(ヨガで言うエネルギーの出入り口)に当て、薬指で左の鼻の穴を押さえて閉じ、まず右鼻から息を吸います。大きく吸ったら、1回止めて右鼻を押さえて左鼻から吐きます。
左右交互に5〜10分ほど、脳に酸素をたっぷり入れ、ミトコンドリア(細胞内でエネルギーを作り出している小器官)を活性化させるイメージで行います。
行うのはたいてい夜中なので、静寂の中でこの呼吸法を行います。すると、鼻うがいで浄化したこともあり、えもいわれぬ気持ちよさが味わえます。
それから、ヨガのポーズを行います。自分の決めたヨガのプログラムがあり、それを一通りやった後、瞑想をします。ここまでで丸4時間かかります。
それから朝食をとります。私は、5年前にヨガを始めて以来、1日1食で、朝食だけです。内容は果物と野菜が中心で肉はとりません。外での会食などでは肉も食べるので、完全な菜食ではありませんが、自宅では肉を食べなくなりました。
朝食の初めに、季節の果物をとります。メニューは、季節の野菜を中心に、送っていただいたり、買ったりした素材に応じて決め、すべて自分で作ります。
例えば今朝のメニューから少し紹介すると、自然製法の納豆半パックに、自分で作ったナメタケ(エノキダケを煮た保存食)を合わせたもの、ムカゴの塩ゆで、落花生の塩ゆで、ヒヨコマメの塩ゆで、タマネギといぶりがっこの炒めもの、マヨネーズを使わずに酢と油と塩で味つけしたポテトサラダなどです。
調理に使う油は、すべて「太白ゴマ油」です。塩は良質な岩塩、しょうゆは自然製法の本醸造のもの、料理に使うお酒は純米大吟醸です。ついでにいえば、お酒はヨガを始めたころから飲まなくなりました。飲むと頭が痛くなるのでやめたのです。
2時間くらいかけて食事をした後、シャワーを浴びて歯磨きをします。その後、「太白ゴマ油うがい」を行います。あらかじめ、90℃に加熱して、常温に冷ましてビンに戻した太白ゴマ油を常備してあるので、それを使います。
まずは大さじ1杯を口に含み、のどでガラガラうがいをした後、そのまま口に含んで歯にコーティングするイメージでグジュグジュと口の中にまんべんなく行き渡らせます。
すると、どんどん唾液が出てきて、太白ゴマ油と混じります。同時に、太白ゴマ油は、非常に浸透性が高いので、のどや口の粘膜に浸透していくのがわかります。以上を5分ほどかけて行った後、ティッシュに吐き出し、捨てて終了です。
太白ゴマ油でのうがいを始めてから、のどの潤いが保たれるようになり、声がかすれたり、のどが痛くなったりすることがなくなりました。声を出す仕事を持つ者にとって、これはありがたいことです。職業にかかわらず、のどの弱い人、つぶれやすい人、声の枯れやすい人、イガイガしやすい人には、太白ゴマ油うがいをお勧めします。

歯を美しく保てて化粧水代わりにもなる!
同時に、歯がきれいに保たれるのもうれしいことです。太白ゴマ油うがいで歯がコーティングされ、ステイン(歯の着色汚れ)がつきにくいようです。年を取ると、歯がくすみがちですが、私は白いきれいな歯を保っているので、よく驚かれます。ちなみに、私の歯はすべて自前で、差し歯や入れ歯はありません。
私は加熱した太白ゴマ油を、化粧水やボディクリーム代わりにも使っています。顔を洗った後やシャワー後、洗面所に置いてあるうがい用の加熱した太白ゴマ油を顔や体にぬるのです。太白ゴマ油は浸透力が高いので、ぬってもそれほどべたつきません。翌朝には肌がしっとりツヤツヤしています。おかげで肌のシミともかさつきとも無縁です。
今年、インド政府公認の「プロフェッショナルヨガ検定インストラクター」に合格しました。サンスクリット語の専門用語を多数覚えないと合格できない難関で、日本での取得者は26人(うち7人はインド人)ですが、その1人になれて光栄です。特に同年代の皆さん。60代からでも、チャレンジできます。ぜひやりがいのあることを見つけて、一緒にがんばっていきましょう!