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医師が「運動」を処方!全身が若返る体操【ひざ裏伸ばし】とは

医師が「運動」を処方!全身が若返る体操【ひざ裏伸ばし】とは

私の基本的な治療方針は「運動こそ万能薬」。1に運動、2に食事、3、4がなくて、5に薬。腰痛やひざ痛、股関節痛などの関節の痛みをはじめ、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病、自律神経失調症、認知機能の改善などに、「運動」を処方しています。【解説】川村明(かわむらクリニック院長)

【レポート】全身が若返る「ひざ裏伸ばし」とは何か

山口県宇部市にあるかわむらクリニック。

診療を終えたクリニックに、
ご近所の70〜80代のおばあちゃんたちを中心に、10名が集まってきました。

慣れた様子で、わきあいあいとおしゃべりしながら用意ができたところで、白衣から運動着に着替えた川村明先生の登場です。

まずは「壁ドンストレッチ」「壁ピタドローイン」でひざ裏を伸ばします。
この日はなんと10人中2人がブリッジに成功!

「ひざ裏を伸ばすことから始めれば、無理なく全身が若返る」。

その明らかな証を目の当たりにし、衝撃を受けました。
【レポート】『安心』編集部

ごく普通のおばあちゃんたちの驚異的な柔軟性

クリニックに併設されたホールで、
1回45分、月3回のレッスンが行われている。
クラスは5つあるが、希望者が増えたため、広い公民館でのクラスを増設。
イスに座って行う体操を指導するクラスもある。

山口県宇部市にあるかわむらクリニック。

診療を終えたクリニックに、
ご近所の70〜80代のおばあちゃんたちを中心に、10名が集まってきました。

慣れた様子で、わきあいあいとおしゃべりしながら用意ができたところで、
白衣から運動着に着替えた川村明先生の登場です。

まずは、「壁ドンストレッチ」、「壁ピタドローイン」でひざ裏を伸ばします。
ゆっくりとした動きかと思いきや、
意外なほどテンポよく進んでいきます。

そして、「1・2・3体操」は、童謡「どんぐりころころ」をみんなで歌いながら、太ももとお尻をたたいてスクワット。
楽しげな雰囲気が印象的でした。

続けて足の指を広げたり、足首を回したりしてから、タオルを土踏まずにひっかけて引っ張り、ひざの裏をさらに伸ばしていきます。

ひざ裏をしっかり伸ばしたところで、開脚前屈、合蹠のポーズ(左右の足の裏を合わせてひざを床に近づけて座る)、V字バランス、寝ころんだ姿勢でお尻を持ち上げる橋のポーズから、頭の横に腕をついてブリッジを次々と決めていく生徒さんたち。

この日はなんと10人中2人がブリッジに成功、もう少しで腕が伸ばせそうなかたも何人もいらっしゃいました。

「ひざ裏を伸ばすことから始めれば、無理なく全身が若返る」。

その明らかな証を目の当たりにし、衝撃を受けました。

解説者のプロフィール

川村明(かわむら・あきら)
●かわむらクリニック
山口県宇部市東岐波3848-6
TEL 0836-58-4970
http://www.kawamuraclinic.net

かわむらクリニック院長。
1981年、徳島大学医学部卒業。
86年、山口大学医学部大学院修了。医学博士。
山口大学医学部第2外科助手等を経て、かわむらクリニックを開院。
自らの椎間板ヘルニアの腰痛やしびれ、
アトピーやうつをヨガで克服した経験からヨガを学び、
高齢者でも安全に効果的にできるAKヨガ(川村式アンチエイジングヨガ)を考案。

クリニックに併設のホールで自ら指導している。
テレビの人気健康情報番組「主治医が見つかる診療所」(テレビ東京)で紹介され、大きな反響を呼んだ。
『5秒ひざ裏のばしですべて解決』(主婦の友社)が大好評発売中。

ごく普通のおばあちゃんたちが見せた奇跡

下の写真を見てください。
70代、80代とは思えない、実に見事なブリッジや開脚前屈でしょう? 

今でこそ、こんなにお元気で若々しい彼女たちも、昔から健康で、最初から柔軟性が高かったわけではありません。

ほんの数年前まで、股関節や、腰、背中、ひざなどが痛んだり、血圧や血糖値、コレステロール値が高かったりと、さまざまな体の不調に悩まされていた、ごく普通のおばあちゃんたちなのです。

それがどうして、こんなに肩も腰もひざも柔軟になって、健康になったのだと思いますか?

その秘密は「ひざの裏」にあります。
毎日、おふろ上がりに、「ひざ裏伸ばし」体操を続けることで、さまざまな体の不調を克服できたのです。

私は、腰痛やひざ痛、股関節痛などの関節の痛みをはじめ、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病、自律神経失調症、認知機能の改善などに、「運動」を処方しています。

最近、病気の治療に「食事指導」を取り入れた医師は少しずつ増えてきましたが、「運動指導」を行う医師はほとんどいません。

衰えたり失ったりした機能を取り戻す「リハビリ(機能回復訓練)」を理学療法士に指示することはあっても、より健康になるための「運動」を処方できる医師がいないのが現状です。

そんな中、私の基本的な治療方針は「運動こそ万能薬」。
1に運動、2に食事、3、4がなくて、5に薬で、高い治療効果を上げています。

ご当地(山口県)の名所「錦帯橋」のようにきれいな曲線を描くブリッジを披露してくれた女性はなんと83歳!お肌もツヤッツヤ!

ひざ裏がしっかり伸び、おへそから胸までペッタリと床につけた見事な開脚前屈。つま先、指先までピンと伸びている。

「ひざ裏伸ばし」誕生のきっかけは「ヨガとの出合い」

運動処方の基本となるのが、「ひざ裏伸ばし」の三つの体操です。

考案したきっかけに、私自身がヨガと出合い、体の不調を克服した経験があります。

消化器外科医として、
大学病院で長時間の手術をこなすなど激務に追われていた34歳のとき、腰椎椎間板ヘルニアを起こしました。

手術を受け、手術は成功しましたが、足のしびれや腰の痛みが残りました。

その後、大学病院を退職し、開業したものの、ストレスから心身のバランスをくずしたのでしょう。

それまでなかったアトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギーや、大腸ポリープ、うつまで発症しました。

そんな私を救ってくれたのが、「心」と「体」を結ぶヨガでした。

55歳から始めたヨガで、体が柔軟になるにつれ、どんどん健康になったのです。

前屈しても床から30㎝以上指先が離れていた私でも、
半年後には開脚前屈で胸が床につくようになり、体の不調が改善し元気になりました。

ひざ裏伸ばしでこんなに元気に!

腰が痛くて高いところに手が上がらず困っていましたが、
少しずつ背中が伸びて、洗濯物を干すのもらくになりました!(70代、Tさん)

降圧剤が必要なほど高くなってしまった血圧が、体操を続けるうちに正常化しました。
更年期障害のイライラやうつっぽさもいつの間にか気にならなくなりました!(50代、Hさん)

1年もしないうちに体重が3㎏減って背すじもスッと伸びました。
手足の末端まで血流がよくなったのか、ひどい冷え症が改善し、カイロいらずです。(60代、Aさん)

腰椎骨折の痛みがだいぶ取れてらくになりました。
ひざの腫れもよくなって、歩けるようになったんです。
12月に孫の結婚式で遠出をしましたが、元気に出席できたのがうれしかったです。(80代、Aさん)

「ひざ裏伸ばし」のやり方は次の記事でご紹介しましょう。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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