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見え方が変わる!緑内障改善ケア 発症原因の一つ“ストレス”を取る呼吸法

見え方が変わる!緑内障改善ケア 発症原因の一つ“ストレス”を取る呼吸法

緑内障や白内障などの目の病気で、治療に劣らず重要なのが、日ごろのセルフケアです。毎日のセルフケアと、治療との相乗効果で目の症状をよい方向へと導くことができるのです。今回は、私が患者さんに勧めているセルフケアのなかから、二つご紹介しましょう。【解説】平松類(二本松眼科病院医師)

緑内障の患者は涙が蒸発しやすい!

 緑内障や白内障などの目の病気で、治療に劣らず重要なのが、日ごろのセルフケアです。毎日のセルフケアと、治療との相乗効果で目の症状をよい方向へと導くことができるのです。

 今回は、私が患者さんに勧めているセルフケアのなかから、二つご紹介しましょう。

緑内障のセルフケア

●目の温パック
 目の温パックは、緑内障の患者さんには、点眼薬とともに、宿題にしています。
 やり方は、40度前後に温めたぬれタオルをしぼって、閉じたまぶたの上に5分ほどのせるだけです。目の奥がジワーッと温かくなり、気持ちよく感じるはずです。

 ところで、涙は水分だと思っている人が多いようですが、実は油も混じっています。上下のまぶたの縁にあるマイボーム腺という器官から油が分泌され、目の表面に膜を張ります。水分だけではすぐに蒸発してしまいますが、油の層が表面にあるため、目は乾きにくいのです。

 しかし、目の周りの血流が悪いと、まぶたが冷えて、マイボーム腺から出る油が固まり、分泌されなくなります。
 特に、緑内障の患者さんの多くは、まぶたが冷えており、油が分泌されにくくなっています。目の表面を覆う油の層が薄く、涙が蒸発する傾向にあります。

すると、目に痛みが出たり、物が見えにくくなったり、頭痛が起こったりするのです。
 このように悪いコンディションが続くことは、緑内障を進行させることにもつながりかねません。
 目を温めると、マイボーム腺が開き、油の分泌が促され、涙の質が改善します。目の不快症状が消え、見えやすくなります。加えて、点眼薬の効果も高まります。薬が目にとどまって、吸収されやすくなるからです。

 目の温パックは、入浴中に行うといいでしょう。準備や手間も省け、気持ちよく目を温められます。パソコン作業や読書の合間なら、手のひらで温める方法がお勧めです。これは手のひらをこすり合わせて熱を発生させ、目に当てるだけですが、目が休まり疲労が取れます。

 目の温パックは、緑内障だけでなく眼精疲労やドライアイ、老眼、近視、白内障などにもお勧めです。

目の充血が消えてドライアイも改善

●口すぼめ呼吸
 口すぼめ呼吸は、口をすぼめてゆっくり細く息を吐く腹式呼吸の一種です。この呼吸を行うことで、自律神経の働きを整えることができます。

 自律神経は、私たちの意志とは無関係に、内臓や血管などをコントロールしている神経です。昼間の活動時に優位になる交感神経と、夜間の休息時に優位になる副交感神経の二つがあり、両者は拮抗し、バランスを取りながら働いています。

 しかし、現代人は、運動不足や睡眠不足、ストレスなどの影響で、交感神経が優位の状態が続き、自律神経のバランスがくずれています。交感神経が優位の状態では、涙の分泌量も減るのです。
 口すぼめ呼吸を行うことで、副交感神経優位へと導き、自律神経のバランスを取り戻す効果が期待できます。涙の分泌量も増えるので、目の健康を守るうえでも役立ちます。

 また、この呼吸により、リラックス効果が得られます。緑内障の発症原因の一つがストレスです。ストレスを緩和することで、緑内障の進行を防ぐのに役立ちます。

 さらに、口すぼめ呼吸を続けると全身の血流がアップし、今までよりたくさんの酸素を肺の中に取り込むことができるようになります。加齢が進めば、肺活量が減り、取り込む酸素の量も減ります。
 口すぼめ呼吸で血流を促し、目に新鮮な酸素をより多く届けるようにすると、目の良好なコンディションが維持できるのです。

「目の温パック」「口すぼめ呼吸」のやり方

(体験談)薬とセルフケアの併用でドライアイが改善

 体験例をご紹介しましょう。
 緑内障のAさん(60代・女性)は、目薬が染みる、目の充血がひどい、物が見えづらいという悩みがありました。これ以上薬も増やせないので、目の温パックや口すぼめ呼吸をお勧めし、実践してもらいました。
 1ヵ月で目薬が染みなくなり、3ヵ月で目の充血も消失。ドライアイが改善して物が見やすくなり、長時間の読書もできるようになりました。眼圧も低くなり、安定してきたのです。
 薬とセルフケアを併用することで、このように優れた効果が期待できます。ぜひ、皆さんも試してください。

解説者のプロフィール

平松類(ひらまつ・るい)
二本松眼科病院医師。
昭和大学医学部卒業。
昭和大学兼任講師。
彩の国東大宮メディカルセンター眼科部長などを経て、2018年4月より現職。
新聞・雑誌・テレビ・ラジオなどで、目の病気などの医療情報をわかりやすく解説。
著書に『「マス目」で気づく目の病気』(翔泳社)、『老眼のウソ』(時事通信社)など多数。

●二本松眼科病院
http://www.nihonmatsu.net/

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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