
病院を何軒回っても湿疹が治らない!
ある日、テレビで、「天然の酵母を起こし、それでパンを作る」という映像を見ました。
おもしろそうだったので、私も作りたくなり、自己流でやってみました。
ところが、酵母を起こす段階でカビが生えてしまい、うまくいきませんでした。
「どうすればいいのかな」とインターネットで調べて見つけたのが、ウエダ家さんの記事でした。
すぐにウエダ家さんの本を買って、果物から天然酵母を起こしてみました。
でも、それが果たして正解なのか、自信がありませんでした。
そこで、直接教えてもらおうと思い、ウエダ家さんの講座に参加したのです。
7年前のことでした。
それ以来、ウエダ家さんの講座に通って、酵母の勉強をしています。
体調に関しては、特に大きな変化は感じませんが、一つ驚いたことがありました。
病院で処方された塗り薬でも治らなかった湿疹が、きれいに治ったのです。
会社勤めをしているとき、ずっとデスクワークでした。
夏になると、太ももの裏側に汗をかいて、そこに湿疹ができました。
その湿疹が、とてもかゆいのです。
なぜか退職後も、夏になると同じ場所に湿疹が出ました。
かゆいので、かくとそこが傷になり、リンパ液が出てジュクジュクになります。
それが乾いてパリパリになると、またかゆくなり、かいて、またジュクジュクになるというくり返しでした。
涼しくなると自然に治りますが、夏が来るたびにこの状態でしたから、たまったものではありません。
何軒かの病院を受診しましたが、「カビが原因」「皮膚炎」「水虫のようなもの」と、医師によって診断も薬も違いました。
一方で、どの薬を塗っても、治らないことだけは同じでした。
酵母を作ったあとのコンブは人気の常備菜
5年前のある日、ふと天然酵母を塗ってみることを思いつきました。
天然酵母は、乳酸菌と酵母が共存しています。
そこで、乾いてパリパリになったリンパ液の上から酵母液を塗ってみました。
このときに使ったのは、米の酵母です。
思ったとおり、パリパリだったリンパ液がやわらかくなりました。
そして、かゆみが消えたのでかかずに済み、悪循環が止まりました。
「酵母の力ってほんとうにすごい」とあらためて感心しました。
湿疹の出る数も範囲も、よくなっています。
昨年の夏は、ごく軽く済みました。
私の生活は、もはや酵母なくしては成り立たなくなっています。
食生活でも、酵母が大活躍しています。
なかでも、最も頻繁に使っているのが、「コンブ酵母」です。
煮物、みそ汁、スープなど、だしはすべてコンブ酵母を使っています。
特に、エノキやシメジなどをコンブ酵母で煮ると、キノコ臭さが消え、旨みが濃くなっておいしくなります。
また、コンブ酵母を作ったあとのコンブは、しょうゆと酢、酒、ショウガ、唐辛子と漬けて、刻んで食べています。
我が家で人気の常備菜です。
漬け汁は、酢の物に使ったり、ドレッシングにしたりします。
また、みそに漬け込むのもお勧めです。
みその旨みが増すのです。
味がいまひとつのみそも、コンブ酵母を作ったあとのコンブを入れると熟成が進み、おいしく生まれ変わります。
素材の味を引き出し、最後まで余すところなくおいしくいただけるのが、コンブ酵母のよさだと思います。
ウエダ家さんの「コンブ酵母」の作り方は↓の記事を参照してください。

煮物や汁物にコンブ酵母が大活躍
内臓への負担が減って皮膚の改善につながった(やくも診療所院長 石井恵美)
汗で悪化する湿疹は、水気の滞りが熱によって体にたまる「湿熱」となった状態が背景にあると思います。
こうした皮膚症状を改善するには、五臓六腑の調整が必要です。
酵母を肌に塗って症状が改善したとのことですが、漢方的にも西洋医学的にも説明は難しいと思います。
漢方では、皮膚は肺と大腸の窓口と考えるため、内臓の回復なくして湿疹の改善は望みにくいのです。
つまり、塗布の効果というより、酵母を食生活に取り入れたことで、調味料や添加物が減り、内臓への負担も減って皮膚の改善につながったのではないかと考えられます。