下痢や食中毒を予防する食べ物【干し納豆】の作り方

下痢や食中毒を予防する食べ物【干し納豆】の作り方

納豆自体、発酵させた保存食ですが、干すとネバネバがなくなり保存しやすくなります。世界のあらゆる辺境に飛び、珍しいものを食する私にとって干し納豆は、食あたりや食中毒菌、病原性大腸菌などから身を守ってくれる、たいへんありがたい食品なのです。作り方を参考に、是非一度食べてみてください。【解説】小泉武夫(東京農業大学名誉教授)




干し納豆は、普通の納豆に比べて栄養価が大幅にアップ!
腸内環境をよりよくして食中毒を防ぎ、血栓を溶かす酵素が働いて、脳梗塞や心筋梗塞の予防にも役立ちます。
しかし、なんといっても干し納豆の魅力は、その“うまさ”。
ぜひ、一度、作って食べてみてください。

→干し納豆の効果

干し納豆の作り方

自然乾燥で作る干し納豆の作り方

干し納豆は普通の納豆に比べてカリウム約1.5倍、鉄分約1.8倍、亜鉛約2倍と栄養化がアップします。また、血栓などを予防する成分・ナットウキナーゼの活動を失わせないためには熱を加えず、自然乾燥するのがベスト!自然乾燥で作る干し納豆の作り方を紹介します!

【用意するもの】
納豆1パック(1食分)、塩…1g、片栗粉…1g、
クッキングシート(キッチンペーパー、クッキングペーパーは納豆がくっつくので使用しない)、ザル(皿にかぶせられるサイズのもの)

【作り方】
❶納豆に塩と片栗粉を各1gずつ(ひとつまみ程度)入れる

❷納豆がつぶれないように注意しながら、塩と片栗粉が納豆全体になじむように20回程度混ぜる

❸皿にクッキングシートを敷き、納豆の粒がバラバラになるように並べる

❹虫よけのため、ザルをかぶせて、約5日間、乾燥させる(乾燥場所の詳細は干し納豆Q&A参照)

↓約5日後

❺片栗粉(適量)をまぶしてくっついている納豆をほぐす

【保存方法】
出来上がった干し納豆は、瓶に入れ、食品用乾燥剤を入れておくと保存しやすい。保存場所は室内、冷蔵庫どちらでもOK

15分で完成!電子レンジを使った干し納豆の作り方

すぐに干し納豆を食べたいなら、電子レンジを使っても作れます。
70℃以上の熱が加わり、血栓などを予防する成分・ナットウキナーゼの活性を失いますが、納豆に含まれるそれ以外の栄養素は、余すことなく摂取することができます。

❶上記の①~③までの工程を行い、500Wの電子レンジで4分間温める

❸5~10分ほど冷ましたら、片栗粉(適量)をまぶして、納豆をほぐす

❸完成。納豆が焦げないように、冷蔵庫で冷やした納豆を使用するとよい

干し納豆Q&A

Q1. 使用する納豆の大きさは大粒、中粒、小粒どれでもいいですか?

A1. お好きな粒の大きさでかまいませんが、納豆は干す時間が長いほど、水分が抜けて粒が小さくなっていきます。ですので、食感や食べ応えを楽しむなら大粒納豆がお勧めです。一方、小粒納豆は、早く乾燥するという利点があります。それぞれの好みでお作りください。


Q2. 塩の分量はどのくらい入れればいいでしょうか?

A2. 「干し納豆の作り方」の記事では、納豆1パックにつき1g(ひとつまみ程度)にしておりますが、減塩されているかたは分量を減らしたり、塩を入れなくても大丈夫です。自身の体調に合わせた分量で作ってください。


Q3. 片栗粉は入れなくてもいいですか?

A3. 片栗粉を入れると納豆の糸が切れて、納豆の粒がばらけやすくなります。しかし、絶対に入れなくてはいけないわけではないので、お好みで入れてください。


Q4. しょうゆや納豆に付属しているタレを塩代わりにしていいですか?

A4. 問題はありませんがしょうゆや、付属のタレは水分を含み乾燥しにくくなります。また、付属のタレは化学調味料を使っているので、納豆本来の味を楽しみ、かつ乾燥しやすい点で自然塩を使うのがお勧めです。


Q5. 納豆を干す場所はどこがいいですか?

A5. 天気がよければベランダや庭など屋外に置き、雨の日は室内に置いておくなど、湿気が少なく、水に当たらない場所であればどこで干してもかまいません。ただ、納豆を干して2~3日はにおいが出ます。屋外、室内ともににおいを気にしなくてもいい場所や、換気のできる場所で干してください。

Q6. 屋外での天日干しと室内で干した納豆では栄養成分量は違いますか?

A6. 水分が抜けることにより、栄養が凝縮されるという点で同じなので、栄養成分量は変わりません。A5で答えたとおり、湿気が少なく、水に当たらず、においの気にならないところで干せばいいでしょう。


Q7. 納豆を干すのは何日くらいですか?

A7. 季節や天候などにもよりますが、5日間くらいを目安に干してください。干せば、干すほど納豆の水分が減り、保存性は高まりますが、すぐに食べきってしまうなら、干して3日目くらいから干し納豆が食べられます。歯の弱い人は多少水分を含んだ3日目くらいの干し納豆が、軟らかくて食べやすいでしょう。
また、納豆を早く乾燥させたい場合は、扇風機を当てると乾燥のスピードが早くなります。湿気の多い時期や、悪天候が続くときに使用するとよいでしょう。


Q8. 1日に食べる分量と何時頃に食べるといいですか?

A8. 食べる量は、1パック1g程度の塩分を入れているとしたら、1日1パック(大粒で約150粒、小粒で約300粒)程度が適量だと思います。食べる時間帯も、食事のとき、間食のおやつなど、お好きな時間にお召し上がりください。また、硬くて干し納豆が食べにくいという人は、お茶やお湯でふやかすと食べやすくなります。ナットウキナーゼの活動を失わないために70℃以下のお茶(お湯)でふやかすとよいでしょう。


Q9. 干し納豆の賞味期限はどのくらいですか?

A9. 干し納豆は十分に乾燥させておけば、通常、3ヵ月ほどたっても食べられますが、目安としては、1ヵ月ほどで食べ切るようにするとよいでしょう。
また、納豆自体に抗菌作用があるので、腐ったり、カビたりする心配はほとんどありませんが、万が一そのような状態になったときは絶対に食べないでください。


Q10. 干し納豆はどのように保存すればいいのですか?

A10. 密閉できる瓶に、食品用の乾燥剤を入れて保存するのがよいでしょう。保存場所は、室内、冷蔵庫どちらでもかまいません。

【監修】東京農業大学名誉教授 小泉武夫(こいずみ・たけお)

1943年、福島県の酒造家に生まれる。
現在、東京農業大学名誉教授、鹿児島大学客員教授、琉球大学客員教授、別府大学客員教授、広島大学大学院医学研究科客員教授、石川県立大学客員教授、福島大学客員教授、特定非営利活動法人発酵文化推進機構理事長ほか。
農学博士、専攻は醸造学、発酵学、食文化論。
主な著書に『納豆の快楽』(講談社文庫)、『くさいはうまい』(文春文庫)など、著作は140冊以上。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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