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医師が教える「体から砂糖を抜く方法」で砂糖中毒から脱出!

医師が教える「体から砂糖を抜く方法」で砂糖中毒から脱出!

砂糖中毒対策で最もよい方法は、砂糖の入った超加工食品をやめて、摂取する炭水化物(糖質)をゼロに近づけること。しかし砂糖中毒の人が今すぐ「ケトン食」を始めようとしても、なかなか難しいでしょう。そこで、砂糖をやめる食生活の一歩として勧めている食事法をご紹介しましょう。【解説】白澤卓二(白澤抗加齢医学研究所所長・医学博士)

「砂糖は体に悪い」

これはほとんどの人が、なんとなく理解していることだと思います。
特に恐ろしいのは、砂糖の持つ中毒性、依存性です。

ここ数年、空前のスイーツブームが起こっています。
コンビニやスーパーで売っているデザートやケーキ類、焼き菓子、菓子パン、スナック類なども以前よりもとてもおいしく作られていて、人気も売り上げも、うなぎ登りのようです。

しかし、それに比例して、日本人の砂糖摂取量も急増しています。
砂糖は一度摂取すると、しばらくしてまた欲しくなる中毒性を備えています。

「体が疲れたので、甘いものが食べたい」。
これは脳が栄養を欲しているからではなく、単に砂糖の中毒症状なのです。

体から「砂糖」を抜く方法

もっとも良い方法は「ケトン食」

砂糖中毒の治療は、食べたときに血糖値がなるべく上昇しないようにすることです。
急激に上がった血糖値が下がるとき、砂糖中毒の人は甘いものを欲するからです。

そのための最もよい方法は、砂糖の入った超加工食品をやめること。
そして、摂取する炭水化物(糖質)をゼロに近づけること。
糖質をゼロにすれば血糖値は上昇せず、中毒症状も出ません。

炭水化物の摂取量を控え、質のよいたんぱく質を多く取ること。
具体的に言えば、ご飯、パン、麺類などの穀類やイモ類を控え、赤身肉、魚介類、卵、大豆、大豆製品などでたんぱく質をしっかり取ることです。

こうした食事を「ケトン食」と言います。
私たちの体は、糖質をエネルギーに変える糖質代謝のほかに、体内の脂肪を分解してエネルギーに変換する「ケトン体回路」があります。
ケトン食は、このケトン体回路が動きやすくなる食事です。

ケトン体回路を回すと、血糖値を上げずにエネルギーを作ることができるため、血管を傷めることがありません。
また、ケトン体から生成されたエネルギーは、糖から作られたエネルギーよりも効率がよく、最近では、病気や老化を予防して寿命を延ばすという観点からも、ケトン食が注目されています。

朝食か昼食を「小松菜リンゴジュース」にする

とはいえ、砂糖中毒の人が今すぐケトン食を始めようとしても、なかなか難しいでしょう。
そこで私は、砂糖をやめる食生活の一歩として、次のことを勧めています。

❶朝食か昼食を生野菜ジュースにする
 生野菜ジュースは、血糖値の急上昇を抑えるのに効果的です。
私は特に、小松菜とリンゴのジュースを勧めています。

小松菜は「天然のマルチサプリ」と言われるように、ビタミン類、ミネラル類、食物繊維などを豊富に含み、1年じゅう店頭に並んでいます。
また、抗酸化作用も高く、老化予防にも役立ちます。
小松菜だけでは飲みにくいので、リンゴを入れると飲みやすくなります。
リンゴにもビタミン類などが豊富に含まれます。

それでも飲みにくい人はさらにバナナを入れる手もありますが、バナナは糖質が多いので入れ過ぎないようにしてください。
果物はスーパーなどで実物を買って、ジューサーで作るのが基本になります。
忙しくて市販の野菜ジュースを買う場合は、砂糖や人工甘味料、添加物が入っていないものを選んでください。

❷発酵食品を積極的に食べる
麹、みそ、しょうゆ、納豆、漬け物、キムチ、ヨーグルトなどの発酵食品は、腸内環境を整えるなど、多くの健康作用があります。
特に麹は、砂糖の代わりに調味料として活用できます。

❸野菜から食べる
食事の際は、野菜から先に食べるようにしてください。
それだけでも血糖値の急上昇を抑える効果があります。

❹よくかんで食べる
よくかんでゆっくり食べることで、血糖値の急上昇を抑え、満腹感が得られやすくなるので、過食の予防になります。

MCTオイルを取り入れる

そして、私が今、日本人を砂糖中毒から救う製品として注目しているのが、「MCTオイル」です。

MCTオイルとはココナッツなどから抽出した中鎖脂肪酸100%の無味無臭の健康油です。
現在は、スーパーやネット通販などでも手軽に購入できます(360g入りで2000円前後)。

MCTオイルを取ると、すぐケトン体回路からエネルギーとして使われます。
脳が糖を欲しなくなり、おなかが空かなくなるため、砂糖中毒から逃れられるのです。

私の運営する老人介護施設では、砂糖を抜くことを徹底し、食事はMCTオイルを併用したケトン食を提供しています。
すると、入所している要介護3〜4の患者さんたちに、劇的な症状の改善が見られているのです。

現在、ケトン食を用いて、脳の酸化ストレスを軽減し、アルツハイマー病の危険因子を抑制する方法も一部の研究機関で検討されているようです。
このことから、認知症やアルツハイマー病にも砂糖が大きく関係していることがわかります。

私自身も最近は、朝食はMCTオイル入りのコーヒーを飲み、昼食はゆで卵2個と小松菜などの緑黄色野菜を食べ、おやつとしてMCTオイル入りのコーヒーを飲んでいます。
夕食は好きなものを楽しんでいますが、血糖値を上げるものはなるべく控えています。

砂糖断ちの方法の1つとして「MCTオイル」を取るのが有効。

解説者のプロフィール

白澤卓二(しらさわ・たくじ)
●白澤抗加齢医学研究所
https://www.shirasawa-acl.net/

白澤抗加齢医学研究所所長。
千葉大学医学部卒業。
同大学大学院医学研究科博士課程修了。医学博士。
東京都老人総合研究所病理部門研究員、老化ゲノムバイオマーカー研究チームリーダー、順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座教授を経て、2015年より現職。
専門は寿命制御遺伝子の分子遺伝学など。
著書は『白澤卓二教授の朝りんごダイエット』(マキノ出版)など200冊以上。
テレビや雑誌などでのわかりやすい医学解説が好評。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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