【きくち体操のやり方】ポイントは足の指 脳が活性化し血流アップ 心身の不調も改善

【きくち体操のやり方】ポイントは足の指 脳が活性化し血流アップ 心身の不調も改善

毎日足の指を動かし、育てていけば、足の指1本1本を意識して動かせるようになります。「体を意識して動かす」作業は、自分の体と向き合い、自分を見つめる作業です。それは、自分の体を大切にし、今まで見失っていた本来の自分を取り戻すことにもなります。【解説】菊池和子(「きくち体操」創始者)


私が「きくち体操」を創始して50年以上が経ちました。
「きくち体操」は鍛える体操ではありません。自分の体に意識を向け、体の変化を感じ取り、体を育てる体操です。

難しい体操は1つもありません。
手足の「グーとパー」や「足首回し」など、わかりやすい動きばかりです。

例えば、足の「グーとパー」なら、足の指を見て、さわり、1本1本をしっかり意識して動かし、その感覚や変化を感じ取ることを大切にします。


まずチェック項目で、自分の足の指がどんな状態か、チェックしてみましょう。
はだしになって、自分の足の指をよーく見てください。よく見ることは、そこに意識をもっていくので重要なことです。

足指チェックリスト

「きくち体操」の ポイント

ここで紹介する「足の指のグーとパー」や「足と手の指の握手」「握手して足首を回す」は、「きくち体操」の基本中の基本です。次にあげるポイントを抑えてしっかりやれば、必ず体は応えてくれます。

ポイント①動かす部分を意識する

「きくち体操」で大切なのは、体に意識を向けて動かすことです。意識することによって体と脳がつながり、筋肉の感覚がはっきりと感じ取れるようになります。「今、ここを伸ばしている」と意識を向けましょう。
 例えば、足の指で「グー」をするとき、「すべての指の根元からギュッと握って、グーをつくろう」とイメージしながら動かすのです。こうして動かすのと、何も考えないで動かすのとでは、効果は全く違ってきます。

ポイント②動作はゆっくり丁寧に
「きくち体操」は、鍛えるのではなく体を育てる体操です。体に意識を向け、体と対話しながら動かすことが大切です。こうすると、おのずと動きがゆっくり、丁寧になります。回数にこだわったり、無理してがんばったりする必要はありません。常に自分のペースで行いましょう。

ポイント③目を開いて見て、しっかりさわる
 朝晩、足の指や足の裏を「しっかり見る・しっかりさわる」ことを習慣にしましょう。動かすことができなくても、足に意識を向けて見る・さわるだけでも体は目覚めます。
 動かすときには、動かす部分をよく見て、意識を集中させましょう。
 私も朝起きたら、必ず足の裏や足の指をさわって、足首回しをします。そうすると目が覚めて頭がはっきりとします。

足の指を育てる「きくち体操」のやり方

足と脳を目覚めさせる体操

❶足の裏を手でたたく
足の裏を手でバシッ!バシッ!と音がするくらいしっかりたたいて、脳に刺激を送る。両足行う。

❷手で足の裏や指を刺激する
指のつけ根から、かかとに向かって、強めに押しながら刺激する。
今度は、つけ根から指先に向かって、手の親指で1本1本しっかり伸ばす。曲がっている指は特に念入りに。両足行う。

❸足の指の1本1本を動かす
足の指1本1本を、左右前後に、できるだけ大きく動かす。特に動きの悪い小指や薬指はしっかり開く。両足行う。

私の大切な足です。「いつもありがとう」と感謝しながら動かしましょう。

足の指の「グー」と「パー」

■足の指をギューッと握る「グー」

❶ひざを伸ばして座る。おなかを引き、背筋と腰を伸ばす。片足ずつ行う。
❷足の指に意識を向け、指をギューッと握る。指先を感じながら握る。
※もう片方の足も同様に行う。

意識するポイント
◎関節が浮き出るくらい力を入れる
◎グーは、ひざ・太もも・お尻・腹筋も使わないとできないので、全身の筋肉でグーをしていると思うこと

■指と指の間を思いっきり開く「パー」

❶「グー」と同様に片足ずつ行う
❷全部の指1本1本に意識を向け、指と指の間を思いっきり開く。
※もう片方の足も同様に行う。

意識するポイント
◎「足の指1本1本をしっかり開く」ことを意識する

足首を深く折り曲げる

意識するポイント
◎かかとから脚のつけ根まで筋肉がしっかり使われているのを感じる

手と足の指の握手

❶ひざを伸ばして座る。片方の足を反対側のももにのせる。
❷手のひらと足の裏を密着させて、足の小指のほうから、手の小指を入れていき、順に薬指、中指、人さし指を入れる。足と手の指のつけ根同士がぴったりくっつくように組み合わせる。
❸足の指に力をギュッと入れて手を握る。手の指も力をギュッと入れて足を握り返す。
※これを両足行う。

意識するポイント
◎指のつけ根の奥までしっかり組み合わせる
◎足の指に本当に力が入っているか、握っていないほうの手で1本1本をさわって確認する

握手して足首を回す

❶握手した手と足の指をいったんゆるめて、足首を回す。手はあくまでもお手伝い。
❷足首に意識を集中して、足首をゆっくり丁寧に回す。手で回すというより、脳で足首を意識しながらゆっくり大きく回すイメージ。
5秒ほどかけてゆっくり1回転させ、足首がなめらかに回るようになったら、逆回しも行う。反対側の足首も同様に回す。

意識するポイント
◎足首に意識を集中する
◎大きく大きく回す。速く回すのではなく、丁寧に大きくゆっくりゆっくり回す

足首回しをすると、足からひざ、太もも、
腰、背骨、内臓にも響く

詳しくは、写真を見ながら行ってください。

◎足と脳を目覚めさせる体操
 脳と足の裏や足の指をつなぐことを目的とした体操です。
脳に響くように、しっかり刺激することが大切です。
足の裏は「バシッ!」とたたいて、脳を目覚めさせましょう。

◎足の指の「グー」と「パー」
足の指は、親指は親指の脳、人さし指は人さし指の脳というように、それぞれの脳につながっています。
ですから、親指の脳で握ろう、人さし指の脳で握ろう、中指の脳で握ろう、薬指の脳で握ろう、小指の脳で握ろうと、全部の足の指を意識しながら「グー」をしましょう。
最初は片足ずつ集中して行ってください。
「パー」も1本1本の指先に脳から指令を送り、指と指の間がなるべく均等になるように開きましょう。
「グー」と「パー」は指の力を育てます。
「グー」は、ちゃんと力が入っていると足の色が変わります。ひざ、太もも、腹筋も使い、たくさんの筋肉が育ちます。
「パー」で開きにくい指は、「がんばれ~、がんばれ~」と声をかけるつもりで意識して開きましょう。

◎足首を深く折り曲げる
両脚を伸ばして座る姿勢(長座)で、足首を深く折り曲げるこの動きは、足首だけでなく、全身の筋肉の力が必要になるので、体全体の筋肉を育てることができます。
ひざの裏を伸ばす効果も抜群です。

◎手と足の指の握手
手と足の握手したとき、全部の指に力が入っているかどうか、手でさわるとわかります。
手でさわると、その刺激が脳に届き、指に力が入るようになります。指に力が入るまでさわり続けましょう。

◎握手をして足首を回す
足首回しは、やり方次第で効果が変わります。
ただグルグル回すのではなく、「もうこれ以上、足首が伸びない、これ以上曲げられないというところまで、丁寧にゆっくりと回す」を意識して行いましょう。
丁寧にゆっくりと足首を回すと背骨まで動くのが感じられます。

体と対話しながら体を動かす

ほとんどの読者のかたは、普段足の指を意識しないで過ごしているでしょう。
でも、立ったり歩いたり、生涯ずっとこの足の指を使うわけですから、毎日もっと心を込めて手をかけてください。

毎日足の指を動かし、育てていけば、足の指1本1本を意識して動かせるようになります。

「体を意識して動かす」作業は、自分の体と向き合い、自分を見つめる作業です。
それは、自分の体を大切にし、今まで見失っていた本来の自分を取り戻すことにもなります。

体は命です。
たった1つのかけがえのない命です。

体を動かすときには、「これが私の命なんだと思って動かしなさい」と生徒さんにはよく言います。
そうやって毎日体を動かせば、どんな状態、どんな年齢からでも体は変わり、心は前向きになります。

私が「きくち体操」を50年以上指導してきて、この思いをますます強くしています。

解説者のプロフィール

菊池和子(きくち・かずこ)
1934年生まれ。日本女子体育短期大学卒業。体育教師を経て「きくち体操」を創始。「動くことは、なぜ心と体によいのか」という素朴な疑問から出発し、「体をどう動かすと、体のどこにどういいのか」体のしくみを50年以上にわたり研究・実践し、確立した「健康に直結する動かし方」の集大成。脳とのつながりに着目し、体を脳で感じ取る体操は、性別・年齢を問わず多くの支持を得ている。著書は『はじめての「きくち体操」』(講談社)、『足の裏を刺激して一生歩ける体になる!きくち体操』(宝島社)など多数。

健康雑誌『ゆほびか』 2018年9月号で「きくち体操」を特集しています!

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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