パーッと視界が明るくなった!
私はもともと、耳の聞こえがあまりよくありませんでした。友人と並んで歩いていると、話しかけられても、よく聞き取れないことが頻繁にありました。 でも、全く聞こえないわけではありませんし、電話も受話器を耳に押しつければ問題なく聞こえるので、耳の聞こえについて、あまり深刻に考えていなかったのです。
ところが、夫が病気になり、その影響で声が出なくなってから、毎日とても不自由になりました。夫のかすれた声が、聞き取れないのです。夫の口もとに耳を寄せてもはっきり聞こえず、「なに? なに?」と何度も聞き返していました。
聞き返すたびに、出ない声をふりしぼってくれる夫に対して、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。ここに至って、真剣に「耳の聞こえをよくしたい」と思いました。
そこで10日ほど前、夫が通院している鍼灸院の松岡佳余子先生(記事耳の穴もみのやり方参照)に相談したのです。そのとき紹介されたのが、「耳の穴もみ」でした。
松岡先生が施術してくださる前に、2mほど離れた壁に貼られた紙の文字を見ました。例えば、「寒」という字は、「宀」はわかるものの、その下はぼやけて、黒い塊にしか見えません。
そのあと、先生が私の耳の穴に指を入れて、ギュッギュッともんでくださいました。それはそれは痛くて、耳がちぎれるかと思いました。
ところが、耳の穴をもみ終わったあと、明らかに目の調子が変わりました。視界がパーッと明るくなったのです。そして、施術前に見た壁の文字がハッキリ見えました。
私はもともと近視で、おそらく視力は0.6くらいだと思います。それに老眼もあるので、遠くの物も近くの物も、目を細めないとよく見えません。それが、耳の穴もみを行ったあとは、目を細めなくてもハッキリ見えて、ほんとうに驚きました。
すばらしい効果に感激して、「これはきっと、耳の聞こえにも効く」と確信しました。自宅でも、暇を見つけては耳の穴に小指を入れてクルクル回して刺激したのです。
「ピピッ」という体温計の音が聞こえた!
て、3日めの朝。驚くことが起こりました。それまで全く聞こえなかった体温計の「ピピッ」という音が聞こえたのです。
私は毎朝体温を測っていますが、検温終了音が聞こえたことは一度もありませんでした。それが聞こえたので、うれしくてたまりません。「これは続けよう」と思いました。
ただ、残念なことに、目の見え方は戻ってしまいました。松岡先生にそのように話したところ、「こうするのよ」とまた施術してくださいました。するとまた、壁の文字がハッキリ見えたのです。
どうやら私の場合、もみ方が弱かったようです。夫の話を聞き取れるようになるには、もう少し強くやったほうがいいようです。今は、以前より強めに耳の穴を押し広げています。
しっかり押し広げるようになってから、耳の穴の斜め前が、特に痛いことに気づきました。松岡先生のお話では、痛いところは念入りに押すということでしたので、そこは重点的に刺激しています。
おかげさまで最近は、耳の聞こえがよくなってきました。夫の口もとまで耳を寄せなくても、体を近づけるくらいで話を聞き取れます。
また以前は、車の後部座席に座っていると、運転席や助手席の人に話しかけられても、声が聞こえませんでした。前を向いたまま話しかけられると、もう全くといっていいほど聞こえなかったのです。
それが先日、運転席の人が前を向いたまま、話されたときに、「私に話しかけている」ということがわかる程度に、声を聞き取れたのです。
難聴だけでなく、耳全体の調子がよくなっている気がします。実をいうと以前から、ジージーという耳鳴りが一日中続いていました。それが最近、薄れてきたのです。以前より音が小さくなってきました。
耳の穴もみを始めてから、まだ10日しか経っていないのに、信じられないほどの効果です。お金も手間もかからないので、これからも続けようと思っています。
加齢も遺伝も関係なく聴力が回復した好例(アジアンハンドセラピー協会理事・鍼灸師 松岡佳余子)
最初に杉山さんのお話を伺ったとき、80歳という年齢と、身内にも耳の遠いかたがいらっしゃるということだったので、難聴の改善はあまり期待していませんでした。
ところが、短期間で、体温計のかすかな音を聞き取れるまでに聴力が回復したとのこと。耳の穴もみが、加齢や遺伝に関係なく効果を発揮したことに、私自身、実は大変驚いたのです。
加齢による難聴は、最初に耳鳴りが始まり、その後、徐々に聞こえが悪くなることが多いようです。耳鳴りが出た段階で、耳の穴もみを始めると、難聴の予防にもなるでしょう。
後部座席から人の話を聞き取れる!