立っていられないほどクラクラした
5~6年前から、ときどき軽いめまいが起こるようになりました。頭がフワーッとするのです。そんなことが、週に1回くらいありました。
頻繁に起こるようになったのは、今年の2月くらいからです。毎日のようにフワーッとして、何かにつかまらないと立っていられないほど、クラクラすることもありました。
3月のある日、それまでにない強いめまいが起こりました。「これはちょっと違う」と血圧計を引っ張り出して測ってみたところ、最大血圧が165㎜Hg、最小血圧も105㎜Hgもあったのです(基準値は最大血圧が140㎜Hg未満、最小血圧は90㎜Hg未満)。
私のふだんの最大血圧は120㎜Hg前後、最小血圧も70㎜Hg前後です。血圧が上がるような心当たりもありません。初めてのことで驚きましたが、しばらく様子を見て、もっと上がったら病院に行こうと思いました。
病院に行かなかった理由は、もう一つあります。その8日後に、松岡佳余子先生(記事耳の穴もみのやり方参照)のセミナーが予定されていたのです。
血圧が上がってすぐ、松岡先生にメールをしたところ、セミナー当日に高血圧に効果のある「耳の穴もみ」を教えてくださるというお返事でした。ですから、病院に行かなくても大丈夫かなと思ったのです(後日、松岡先生から「セルフケアも大事ですが、急に血圧が上がったときは薬を飲んでください。無理をせず、薬は常備しておいてください」といわれました)。
セミナーでは、松岡先生が私の耳の穴に指を入れて広げてくださいました。耳全体がこって、かたくなっていたようで、とても痛かったのですが、続けるうちに痛みはなくなりました。
夫は耳の聞こえがよくなった
せっかくいい方法を教わったのに、その日と翌日はとても忙しく、自分で耳の穴もみをするのを忘れてしまいました。
すると、3日めの夕方、体が急につらくなったのです。血圧を測ったところ、最大血圧が185㎜Hgもあり、最小血圧も105㎜Hgに上がっていました。
ビックリして、今度はすぐに病院に行きました。薬を飲み、耳の穴をもみました。心臓に関係するポイントが、耳の穴の下のほうにあると教わったので、重点的にもみました(記事耳の穴もみのやり方参照)。ほかにも、耳をつかんで回したり、外側に引っ張って広げたりしました。
そのおかげか、翌日には最大血圧が150㎜Hg台まで下がり、2日後には、最大血圧が120㎜Hgくらい、最小血圧は70㎜Hgくらいになったのです。
すっかり基準値になったので、この時点で薬はやめ、耳の穴もみだけを続けています。それ以降、血圧はずっと基準値で安定しています。
めまいも落ち着いてきました。以前のように週に1回くらい、軽くフワッとするくらいです。クラクラすることはありません。
血圧が185㎜Hgまで上がったときには、脳卒中の不安が頭をよぎり、めまいが起こるたびに心配になりました。今は「またか」という感じで、落ち着いて耳の穴をもんでいます。
耳の穴もみのほかにも、耳を回したり、引っ張ったりしても5分とかかりません。毎日、朝昼晩、そしてテレビを見ながら行うのが日課になりました。
「最近ちょっと耳が遠くなったようだ」といっていた夫にも、耳の穴もみを教えました。あまりまじめに行っていませんが「少し聞こえがよくなったかな」といっていたので、効いているのでしょう。
口には出しませんが、「ちゃんとやれば、もっと聞こえるのに」と心の中では思っています。
迷走神経を刺激して 血圧が下がる(アジアンハンドセラピー協会理事・鍼灸師 松岡佳余子)
耳には、血管を広げて血圧を下げる迷走神経が通っています。そのため、耳の穴をもむだけで、気持ちが落ち着き、血圧も下がってきます。
精神的なことが原因で血圧が上がりやすいかたは、精神安定剤がわりに耳の穴をもんで、「これで大丈夫」と思うだけでも血圧が安定してきます。それでも血圧が下がらない場合は、医療機関を受診してください。
耳の穴もみは毎日の日課