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「正しい足の洗い方」で足トラブルを予防 歯ブラシを使う方法で巻き爪が改善

「正しい足の洗い方」で足トラブルを予防 歯ブラシを使う方法で巻き爪が改善

足を清潔に保つことは、あらゆる足病変を予防する第一歩です。軽い炎症程度なら、足をきれいに洗っているうちに治ります。また、毎日足を洗うことで、足のちょっとした変化にも気がつき、トラブルを早い段階で見つけることができます。足の洗い方をご紹介しましょう。【解説】高山かおる(済生会川口総合病院皮膚科主任部長)

きちんと足を洗えていますか?

足を清潔に保つことは、あらゆる足病変を予防する第一歩です。

軽い炎症程度なら、足をきれいに洗っているうちに治ります。
また、毎日足を洗うことで、足のちょっとした変化にも気がつき、トラブルを早い段階で見つけることができます。

毎日入浴していても、意外に足は洗えていないものです。
おざなりに洗って終わり、という人も少なくないのではないでしょうか。

洗顔と同じように石けんの泡で洗う

足を洗うときは、少量の石けんをよく泡立て、スポンジやタオルで足全体を包むように、ていねいに洗います。

指と指の間は、白癬菌などに感染しやすいところですから、手の指を差し込んで1本ずつきれいに洗いましょう。

石けんを直接足につけるのは、おすすめできません。
石けんをつけすぎてしまい、皮膚の弱い人はトラブルを起こす原因になります。

汚れは、きめ細かい泡に包まれることによって浮き出てきます。
洗顔と同じように、石けんをよく泡立てて、泡で汚れを取るようにします。

洗いにくいところは歯ブラシで 巻き爪もよくなる!

洗いにくいところは、歯ブラシで洗うといいでしょう。

軟らかい歯ブラシを用意し、よく石けんを泡立てて、爪やその周り、足裏の指のつけ根などを洗います。

特に、爪と指の間、爪の側面、生え際は、古い角質がたまりやすいところなので、ていねいに洗ってください。
爪の側面や生え際は爪と皮膚の間に溝があり、そこに角質がたまります。

また、巻き爪があると、爪が皮膚を押して溝が深くなり、角質がたまるので歯ブラシできれいにこすります。
この歯ブラシを使った洗浄だけで、巻き爪がよくなった人もいます

水虫があるなら自分用の歯ブラシを用意する 洗いすぎに注意

歯ブラシが硬いと皮膚を傷つけることがありますから、気をつけてください。

歯ブラシは一家に1本用意して、みんなで使うといいでしょう。
ただし、爪白癬や足水虫のある人は、自分用の歯ブラシを用意してください。

歯ブラシを使う足の洗浄は、週に2〜3回で十分です。
また、足を洗いすぎるのもよくありません。
爪や指を傷めたり、皮脂を取りすぎて皮膚や爪が乾燥したりする原因になります。

何事も適度を心がけて清潔を保ちましょう。

次の記事では、セルフケアのポイント(2)と(3)正しい足の拭き方と保湿方法について詳しく紹介しましょう。

解説者のプロフィール

高山かおる(たかやま・かおる)
済生会川口総合病院皮膚科主任部長、東京医科歯科大学附属病院臨床准教授。
1995年、山形大学医学部卒。日本の大学病院では稀有な皮膚科のフットケア外来を開局する。
難治性の巻き爪、陥入爪、肥厚爪、タコ、ウオノメなどの疾患を抱える患者に対して、トラブルの根治を目指した、原因の追及、診察、専門治療のほか、セルフケアの指導を行う。
フットケア師によるフットケア、オーダーメイドのインソール作製などによる免荷療法など、それぞれの専門家と連携を取りながらの保存的治療も積極的に導入している。
専門は、接触性皮膚炎、フットケア、美容。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。

【好評】
『巻き爪、陥入爪、外反母趾の特効セルフケア (フットケア外来の医師がすすめる「足のトラブル」の治し方) 』高山かおる(著)

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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