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痛みを伴う「巻き爪・陥入爪」の応急処置と矯正治療

痛みを伴う「巻き爪・陥入爪」の応急処置と矯正治療

巻き爪・陥入爪になって痛みや炎症があるときは「テーピング法」や「コットンパッキング法」といったフットケアが有効です。また、医療機関で行う治療法として、手術をせずに、爪の形を矯正するものもあります。ここでは主なものを4つご紹介します。【解説】高山かおる(済生会川口総合病院皮膚科主任部長)

巻き爪・陥入爪のフットケア

テーピング法

巻き爪や陥入爪は、爪に皮膚の軟部組織が覆い被さってくるトラブルです。

それを防ぐために、テーピングを使って爪と軟部組織の間にすき間をあける方法です。
やり方は、テーピングをクロス状に巻くものと、覆うように巻くものの2つあります。

片方の側だけに症状のある場合は、①のクロス状のほうが簡単ですが、②の覆うほうがはがれにくいという利点があります。
②の上に①を重ねてもいいでしょう。
どちらも、爪の際がはがれてきたら、テーピングの替えどきです。

痛みのある人は、テーピングを巻いた瞬間から痛みが楽になります。
痛みの悪循環を絶つので、軽い巻き爪や陥入爪なら、このテーピング法だけで治ることもあります。

ちなみに使用するテープは、薬局やスポーツ用品店で購入できます。伸縮性のあるものとないものがありますが、伸縮性のあるほうが使いやすいようです。

コットンパッキング法

痛みを緩和する応急措置です。
爪の先が2ミリ程度でもあれば、できます。

脱脂綿や不織布を米粒くらいの大きさに丸め、痛みのある爪と皮膚の間に挟みます。
小さすぎると効果がなく、大きすぎると痛いので、何回か試して大きさを調整してください。

医療機関で行う「巻き爪・陥入爪」の矯正治療(保存的治療)

医療機関で行う治療法としては、手術をせずに、爪の形を矯正するものもあります。

ここでは主なものを4つご紹介します。
私は基本的には手術ではなく、こうした保存的治療を優先して行っています。

(1)超弾性ワイヤー法 

爪の先端に2ヵ所穴を開け、太さ0・4〜0・5ミリの特殊な弾性ワイヤーを通します。
ワイヤーがまっすぐに戻ろうとする力を利用して、巻き爪を矯正します。

ワイヤーは1〜2ヵ月に1度、入れ替えます。
この治療は、爪が短すぎるとできません。

爪が遊離端(爪の白い部分)から2ミリほど伸びればできますが、それまでアクリル樹脂人工爪療法(後述3)で治療することもあります。

(2)超弾性クリップ法

爪の先に形状記憶合金製のクリップを差し込み、上に戻る力を利用して巻き爪の形を矯正します。

クリップは患者さんが自分で装着できます。
爪が薄く、超弾性ワイヤー法をすると爪が割れたり、過度に矯正されたりしてしまう人に適しています。
この治療も、爪が遊離端から2ミリほど伸びないとできません。
超弾性ワイヤー法をしたあとの爪の維持に行われることもあります。

(3)アクリル樹脂人工爪療法

爪の上にアクリル樹脂製の人工爪をつけ、爪が短いために生じる皮膚の盛り上がりを抑えたり、爪の食い込みを緩和したりします。

(4)ガター法 

爪が深く食い込むと、爪と皮膚との溝に炎症が生じます。
その溝(ガター)に、細くて柔らかい医療用のチューブを差し込んで爪と炎症の間にすき間をつくり、爪の食い込みを防ぎます。

また、とがった爪を保護することで、痛みと炎症を緩和できます。

解説者のプロフィール

高山かおる(たかやま・かおる)
済生会川口総合病院皮膚科主任部長、東京医科歯科大学附属病院臨床准教授。
1995年、山形大学医学部卒。
日本の大学病院では稀有な皮膚科のフットケア外来を開局する。
難治性の巻き爪、陥入爪、肥厚爪、タコ、ウオノメなどの疾患を抱える患者に対して、トラブルの根治を目指した、原因の追及、診察、専門治療のほか、セルフケアの指導を行う。
フットケア師によるフットケア、オーダーメイドのインソール作製などによる免荷療法など、それぞれの専門家と連携を取りながらの保存的治療も積極的に導入している。
専門は、接触性皮膚炎、フットケア、美容。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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