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頭皮の痛いところに集中マッサージ「前頭部ほぐし」の3大効果とやり方

頭皮の痛いところに集中マッサージ「前頭部ほぐし」の3大効果とやり方

「前頭部ほぐし」は誰でもできる効果の高い健康法です。1日1回やればじゅうぶん。シャンプーのときに行うと、習慣になりやすいです。頭にあるポイントは脳神経ともつながっています。ですから脳の働きが悪くなって起こる「うつ病」や「しつこい体の痛み」に悩んでいる人には、特にお勧めです。【解説】加藤直哉(健康増進クリニック副院長)

ラインに沿って頭皮を押すだけで全身が整う「前頭部ほぐし」

「前頭部ほぐし」は、誰でもできる、効果の高い健康法です。
やり方は、頭にある2本線の上を爪を立てた指で押すだけ。
2本線の位置は、だいたいでけっこうです。

2本線の上を、”ギュッ、ギュッ”と押していくと、痛みを感じるところがありますから、そこを集中して押します。
1日1回やればじゅうぶん。
シャンプーのときに行うと、習慣になりやすいです。

簡単すぎて「これで健康になるの?」と疑問を持つかたもいるかもしれませんが、私は「続ければ効果がある」と断言します。

その理由は、前頭部ほぐしのもとになった治療法が、
世界の医師も効果を認める「山元式新頭鍼療法(YNSA※)」だからです。
YNSAは、1973年、宮崎在住の医師・山元敏勝先生により、確立されました。

※ YNSAとは、Yamamoto(山元式) New(新) Scalp Acupuncture(頭鍼療法)の略

山元先生は、患者さんの治療中、「頭には、体のあらゆる部位とつながったポイントがある」ということに気づきました。
そして、頭のポイントに鍼を刺すと、体の痛みや不調が、みるみるよくなっていったのです。
その後、山元先生の研究で、脳や内臓、脊椎や関節に対応した40のポイントが、頭に発見されました。

実際の治療では、症状に対応するポイントに鍼を刺します。
しかし、皆さんがポイントを正確に見つけるのは、たいへんなことです。

そこで、前頭部ほぐしでは、体じゅうにつながったポイントが密集している「2本線の上」を、まんべんなく爪で押していきます。
2本線の上を刺激すれば、頭を通して、全身をマッサージすることが可能です。

押して痛みを感じるところは、対応する内臓や神経が、弱っているということ。
集中して押しほぐし、弱った部位を回復させましょう。

「食欲が抑えられて1年で10㎏やせられた」「目の疲れが取れて視界が明るくなる」など、前頭部ほぐしは患者さんからも評判です。

前頭部ほぐしの3大効果

①頭のポイントを押すことで、内臓や筋肉、関節など、体のあらゆる部位に働きかけられ、組織の働きが回復する
②脳神経の働きが改善する。そのため、うつ病や不安症などメンタルの疾患に効果がある
③脳の過剰な反応が原因で起こる、肩、腰、ひざなどの慢性痛が軽減する

「前頭部ほぐし」のやり方

2本線の上を刺激する
頭の中心、幅2㎝のところにある左右の線の上を刺激する。線の始点は生え際、終点は頭頂。2本線の上に、体のあらゆる部位につながるポイントが集中している

❶軽く爪を立てた指で、2本線の上をギュッギュッと押して刺激していく。生え際から頭頂まで、まんべんなく押す

❷他のところより痛いところは、対応する内臓や神経が弱っているところ。押しやすい指でグリグリとほぐす

頭の押し方に、特に決まりはない。自分がやりやすい方法で押そう

親指を立てて押す

げんこつを作って、第2関節の出っ張ったところで押す

【前頭部ほぐしの症例1】20年来のうつから回復!

頭にあるポイントは、脳神経ともつながっています。
ですから、前頭部ほぐしは、脳の働きが悪くなって起こる「うつ病」や、「しつこい体の痛み」に悩んでいる人には、特にお勧めです。

当院の患者さんだったAさんは、70代女性で、20年以上もうつ病と闘っていました。
たくさんの薬を飲み、さまざまな治療を受けましたが、一向に改善しませんでした。
とにかく不安が強く、旦那さんがいないと、外出はもちろん留守番もできません。
家事もほぼできず、旦那さんの支えがすべてでした。

私は、AさんにYNSAの治療をしつつ、1日1回の前頭部ほぐしを勧めました。
Aさんは真面目な性格でしたので、1日1回の前頭部ほぐしを毎日続けてくれました。
すると、予想より早く、Aさんの症状は、どんどんよくなっていったのです。

薬を飲む量が減っていき、初診から5カ月後には、十数年ぶりに、ひとりで散歩ができるようになるまで回復。
不安感が鎮まり、留守番もできるようになりました。
少しずつ家事もこなせるようになって、「十数年ぶりに、味噌汁を作ったんです」と喜んでいました。

初診時、Aさんには表情がなく、まるで能面のようでした。
それが、日ごとに笑顔が増え、表情が豊かになっていきました。
その後、「夫と旅行に出かけることができました」という報告を聞き、私も自分のことのようにうれしく感じています。

【前頭部ほぐしの症例2】過敏脳が原因の腰痛が軽快した!

50代女性のBさんは、ダンス講師で、腰の痛みとしびれが長年の悩みでした。
整形外科では「ダンスをやめないと治らない」と、匙を投げられたそうです。
しかし、Bさんを診るかぎり、体は柔軟そのもので、骨や筋肉に異常もありません。

Bさんの腰痛は、不安で脳が過敏になっていることが原因のようでした。
痛みを不安に思うほど、少しの痛みでも脳が過敏になり、脳が痛みを増幅するのです。

しかし、Bさんは「ダンスが原因です!」と譲りません。
そこで、Bさんには、前頭部ほぐしを試してもらうことにしました。

脳を落ち着ける効果のおかげでしょう。
Bさんは、日ごとに考えが柔軟になり、私の言葉を聞き入れてくれるようになりました。

腰の痛みが軽減し始めたのは、ちょうどその頃からです。
過敏脳が治まり、痛みから解放されたBさんは、今でもダンスを続けています。

腰痛のうち、診断名がつくのは全体の15%で、残り85%は過敏脳が原因と言われます。
慢性痛には前頭部ほぐしを、ぜひお試しください。

解説者のプロフィール

加藤直哉(かとう・なおや)
●健康増進クリニック
千代田区九段南4-8-21山脇ビル5F
TEL 03-3237-1777
http://www.kenkou-zoushin.com/

健康増進クリニック副院長。
2000年、琉球大学医学部卒業。内科・小児科・老人保健施設などで0歳から100歳までの患者に対し、西洋医学的経験を持つ。山元式新頭針療法の創始者である山元敏勝医師の指導を受け、臨床経験
は現在数百例以上。日本東洋医学漢方専門医、日本小児科学会専門医など。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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