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足指ケアで肩コリ首コリは撃退できる!足の指回しの効果を医師絶賛

足指ケアで肩コリ首コリは撃退できる!足の指回しの効果を医師絶賛

「足指のケア」で足指のつけ根の関節をほぐすと全身に好影響が及びます。まず、外反母趾をはじめとする足の不具合そのものが改善。人間の体は、足から腰、背中へと連動しているので変形性ひざ関節症や股関節痛なども改善していきます。姿勢が安定すると肩こりや腰痛の解消につながるのです。【解説】平野薫(ひらの整形外科クリニック院長)

解説者のプロフィール

平野薫(ひらの・かおる)
●ひらの整形外科クリニック
福岡県北九州市小倉北区熊本1-4-6
093-932-1770
http://www.hirano-ortho-clinic.com/

ひらの整形外科クリニック院長。
1987年、九州大学医学部卒業、同整形外科教室入局。新日鐵八幡記念病院整形外科主任医長・リハビリテーション科部長などを経て、2010年より現職。日本整形外科学会認定専門医。東洋医学や天城流湯治法などを治療に取り入れ、成果を上げている。

足の指が動かなければ体に痛みや不調を招く!

 現代日本では、幼児期から靴をはく習慣が定着しているため、足の指が縮こまり、指をしっかり使えない人が増えています。近年、足の指の変形といったトラブル発生が低年齢化し、なんと9歳前後から患者数が急増しているという統計もあります。

 私のクリニックを受診する患者さんも、足の指どうしがくっついて、開かない人が少なくありません。足の指が曲がってまっすぐ伸びない人、指先が地面につかない「浮き指」の人、外反母趾や扁平足の人も多く見受けられます。

 足(足首から先の部分)には、主に三つの機能があります。
 まず、「安定機能」。体の土台である足が安定して初めて、その上に乗る骨格のバランスが整い、正しい姿勢が保たれます。
 二つめは、歩いたり走ったりしたときに、地面からの衝撃を吸収する「免震機能」。
 三つめは、安定した歩行や走行を可能にする「運動機能」です。

 そして、これらすべてと密接にかかわり、重要な役割を担っているのが、足の指です。
 5本の指がきれいに伸びて広がり、自由に動く状態でないと、体の安定は保てません。歩いたり走ったりするときにも、ふらふらします。

 また、足の指が動かないと、足の筋肉が衰えてアーチ(上部が半円形になった構造)がくずれ、クッション機能が損なわれます。衝撃を吸収しきれずに、痛みや変形につながります。

 このような足の指の状態が、体の痛みや不調を引き起こしていることが少なくありません。具体的には、腰やひざ、股関節、肩、首の痛みや、つまずきや転倒などです。
 皆さんも思い当たることはありませんか?

足指の関節がやわらかくなると変形性ひざ関節症や股関節痛、脊柱管狭窄症が改善する

 そこで、お勧めしたいのが、「足の指回し」です。
 足の指どうしがくっついて開かなかったり、足の指に変形があったりする人は、指のつけ根のMTP関節(中足指節関節)が、かたくなっています。ここがかたいと、足の指を開いたり閉じたり、それぞれの指を動かしたりすることができません。

 理想は、足の指をしっかり開いてパーにしたり、足の指のつけ根の骨が浮き出るまで指を曲げてグーができること。それには、足の指をつけ根から回して、MTP関節をやわらかくほぐすことが大切なのです。
 指の間を広げたり、指を1本ずつ曲げたり反らしたりすることも、行うとよいでしょう。

 特に親指(母趾)は、裏にたくさんの腱(骨と筋肉をつなぐ組織)があるので、念入りに回して、しっかりほぐすことをお勧めします。

 足の指のつけ根の関節がほぐれて、指を使えるようになると、足の機能が回復して全身に好影響が及びます。
 まず、足の不具合そのものが改善します。外反母趾をはじめとする指の変形、足の甲や足首の痛み、しびれがよくなっていくでしょう。

 人間の体は、足からひざ、股関節、腰、背中、首と、すべて連動しています。足の指の関節がやわらかくなることで、変形性ひざ関節症や股関節痛、脊柱管狭窄症なども改善していきます。土台が安定して姿勢が整うので、腰痛、肩や首のコリ、ネコ背の解消にもつながるでしょう。

小指の動きをよくしたら私自身のO脚が大改善!

 私は、4年ほど前から、足の指を整えるケアを患者さんに指導しています。
 印象的だったのは、肩関節周囲炎(五十肩)で腕が上がらなかった患者さんです。外反母趾で足の指が開かなかったため、テーピングで指を広げたところ、瞬時に腕が上がったのです。

 このかたは、足の指が縮こまって機能していなかったために姿勢がくずれ、肩甲骨がゆがんで腕が上がらなくなっていました。それ以来、足の指を回したり広げたりするケアを続けてもらいました。
 この経験から、足の指が全身に及ぼす影響の大きさを痛感しました。

 私自身の実体験もあります。 私は以前、ひどいO脚でした。ところが、足の指のケアを毎日行ったところ、左右のひざが近づいてきたのです。

 O脚の改善には、特に足の小指(第5趾)の動きをよくして、開くようにすることが重要です。第5指が開くようになって歩行が安定し、ふらつかなくなりました。足の指のケアは、今も毎日行っています。
 足でグーもできるようになり、足の指の柔軟性はさらに増しました。O脚は、ほとんどわからないほどに改善しました。

 もちろん現在も、患者さんの診療やリハビリに、足の調整を取り入れています。加えて、必要な人にはセルフケアとして、足の指回しを勧めています。

 足の指を整えることは、老若男女すべての人に有効です。保育園で足の指のケアを取り入れたところ、子供たちが速く走れるようになったという報告もあります。高齢者の寝たきり防止にも役立つでしょう。

 健康を保つ秘訣は、まず自分の体に意識を向けること。そのためにも、毎日足の指を1本1本触って、自分の体と向き合うことから始めましょう。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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