努力にもかかわらず血圧は思うように下がらなかった
4年前に受けた健康診断で、高血圧になっていることが判明しました。最大血圧が、144㎜Hg(最大血圧の正常値は140㎜Hg未満)まで上がっていたのです。医師の勧めで降圧剤(血圧を下げる薬)を飲むようになりました。
血圧が高くなった原因は、あまり食事に気を遣っていなかったこともありますが、運動不足の影響が大きかったのではないかと思います。
7年前の東日本大震災の後、福島県在住の私は放射能の影響が気になって、どうしても家に閉じこもりがちの日々を過ごしていました。原発事故以前は、家庭菜園などでよく戸外で体を動かしていたのですが、それができなくなっていたのです。
薬以外でも、血圧を下げる努力をしようと、積極的に外に出かけ、運動を心がけました。
まず始めたのが、グラウンドゴルフです。週に3回、地域の仲間と楽しむようにしました。また、2年前からは、集会場でやっている体操教室に、週1回通うようにもしました。
さらには、私は地域の子どもたちの通学を見守るボランティアをしていますが、前は車で出かけていた1㎞くらいの距離を、歩くようにしたのです。
食事にも注意を払い、極力、塩分の多い食品を控えました。
しかし、このような努力をしていたにもかかわらず、血圧は思うように下がりませんでした。毎日、自宅の血圧計で測定していましたが、下がってもせいぜい134㎜Hgくらいで、数値が上下動を繰り返し、まったく安定しなかったのです。
レモン酢はおいしいから飽きずに続けられる!
どうしたものかと考えていた1年前、「レモン酢」の本を見つけました。血圧の安定にレモン酢が効果的だと紹介されていたので、さっそくレシピどおりにレモンを酢に漬けて、飲んでみることにしたのです。
工夫として、レモンは表面の皮に農薬などがついているといけないので、事前に重曹を溶かした水にしばらくひたしておいてから、表面をゴシゴシとタワシでよく洗っています。
酢は、穀物酢やリンゴ酢などでもいいそうですが、私は肌にいいと聞いた米酢を使っています。
こうして作ったレモン酢を、毎日水で割って飲んでいます。500㎖の水にレモン酢を大さじ2杯入れたものを作り、1日で飲み切るようにしています。
そのほか、レモン酢は料理にもよく使います。原液のまま納豆や野菜のおひたしにかけたり、サラダのドレッシング代わりに使ったりしているのです。
酢が体にいいことは聞いていたので、以前、ニンジンやタマネギの酢漬けも作って食べたことがあります。でも、味に飽きがきてしまい、なかなか続けることができませんでした。その点、レモン酢はとてもおいしいので、毎日飽きることなく続けられます。

日焼けをしてもシミが増えない
さて、レモン酢を飲んでいたところ、ありがたいことに、しだいに血圧が下がっていきました。飲み始めて1ヵ月後の検査で、最大血圧が127㎜Hgまで下がっていたのです。おかげで、医師から、「なにも異常がないから、降圧剤はやめていいですよ」とうれしい言葉をもらうことができました。
血圧が正常化して、薬が不要になった後も、レモン酢はずっと飲み続けています。
暑い日の熱中症予防には、500㎖のレモン酢水に、小さじ半分の塩を加えた「塩レモン酢水」がぴったりです。グラウンドゴルフや体操に行くときには、塩レモン酢水を携帯していき、ゴクゴクと飲んでいます。
放射能の影響がないと聞いて、また家庭菜園を再開しましたが、その作業の合間にいつも塩レモン酢水を飲んでいます。その効果なのか、以前にくらべて、疲れにくくなったような気がします。
天気のいい日にグラウンドゴルフをして日に焼けても、シミが増えません。それどころか、最近は友人たちから、「肌がきれいになったね」とよく言われます。これもレモン酢を飲んでいるおかげかな、とうれしく思っています。

熱中症予防と美白には塩レモン水がぴったり!
血液をサラサラにして血圧を下げる(元明治薬科大学教授・薬学博士 本橋登)
レモンの皮の部分などに多く含まれるポリフェノールの一種であるヘスぺリジンは、末梢の毛細血管を強化したり、血液をサラサラにして流れやすくしたりする働きがあります。
1日大さじ2杯程度の酢を継続的に摂取することで血圧を下げる作用があることも確認されていますから、レモンと酢の相乗効果で速やかに血圧を下げることができたのでしょう。
ただし、酢の研究では、摂取をやめると血圧が元に戻ってしまう結果が出ていますので、今後もレモン酢を続けられるのがよいと思います。
また、正常血圧の人がレモン酢を飲み続けたために、血圧が下がりすぎてしまうようなことはありませんので、安心してお続けください。