【高血圧に効果】多忙な人ほど高血圧リスク大!「毎食後のコーヒー」を医師が勧める理由

【高血圧に効果】多忙な人ほど高血圧リスク大!「毎食後のコーヒー」を医師が勧める理由

食後のコーヒーは、高血圧に効果があり、血管を若々しく保ち、さらに動脈硬化を予防することができます。高血圧を改善するためには、食事では減塩する、運動を心がけるなど、日常生活が大事です。ここでは、食事の工夫の一つとして、コーヒーをお勧めしたいと考えています。【解説】 高沢謙二(東京医科大学病院健診予防医学センター教授)


LDLが酸化されて血管の老化が進む

血管年齢とは、血管の老化度を示すものです。細胞や皮膚が年齢を重ねるにつれて老化するように、血管も年齢とともに徐々に硬くなり、老化していきます。血管の弾力がなくなり、もろくなっていくことが動脈硬化です。血管年齢は、動脈硬化がどれだけ進んでいるかを示すものと考えればいいでしょう。

では、血管の老化、つまり動脈硬化はどのように起こってくるのでしょうか。

動脈は内側から、内膜、中膜、外膜の3層からできています。内膜の内側は、内皮細胞という細胞に覆われています。この内皮細胞は、血液が固まるのを防いだり、血管を広げたりするなど、動脈硬化を防ぐさまざまな働きを持っています。
しかし、高血圧でいつも血管に負担がかかっていると、血管の内皮細胞に傷がつきやすくなります。内皮細胞に傷ができると、そこに悪玉コレステロール(LDL)が入り込み、反応性の高い活性酸素により酸化されて、酸化LDLとなります。

体内の異物を処理するマクロファージという細胞が、この酸化LDLを食べてくれますが、やがてそれが死滅して、内膜に沈着物としてたまっていきます。この沈着物がたまったものが、プラークです。プラークが何かのひょうしに破れると、そこから血栓(血の塊)ができます。
血栓が心臓や脳などの血管に詰まれば、心筋梗塞や脳梗塞といった、生命にかかわる重大な病気が引き起こされるのです。このため、私たちは動脈硬化に注意しなければなりません。

ただし、若く健康なうちは、体に備わった抗酸化酵素が、酸化を防いでくれるため、LDLがすぐに酸化されることはありません。
しかし、喫煙の影響や加齢によって、体の抗酸化力が低下してくると、LDLが酸化され、動脈硬化が起こり、血管の老化が進行していくことになります。高血圧は、血管を老化させる大きな要因ですから、血管の老化を防ぐためにも、私たちはまず高血圧を改善しなければなりません。

そのためには、食事では減塩する、運動を心がけるなど、日常生活が大事になります。ここでは、食事の工夫の一つとして、コーヒーをお勧めしたいと考えています。

コーヒーをゆっくり飲む生活スタイルがお勧め

なぜ、高血圧の人にコーヒーが勧められるのでしょうか。

第一に、コーヒーに含まれるポリフェノールの作用です。ポリフェノールは、植物が作り出す抗酸化物質で、赤ワインのアントシアニンや、緑茶のカテキンなど、数千種類あります。
コーヒーには、クロロゲン酸などのポリフェノールが、豊富に含まれているのです。その量は、コーヒーに含まれるカフェインよりも多く、コーヒーの色や苦み、香りのもととなっています。コーヒー1杯(140ml)に含まれるポリフェノールの量は、およそ280㎎。これは、赤ワインと同程度、緑茶の約2倍量です。
ポリフェノールには、優れた抗酸化作用がありますから、これが血管でのLDLコレステロールの酸化を防いでくれます。この結果、血管をサビつかせずに、若々しくしなやかに保つ効果が期待できるのです。

目安としては、1日に3~4杯のコーヒーを飲むといいでしょう。コーヒーのポリフェノールの効能は、飲用後4~5時間継続するとされているので、この点でも、毎食後にコーヒーを飲むことは、合理的といえそうです。

第二に、コーヒーを飲むと、リラックスできます。この効果も見逃せません。

血圧をコントロールしているのは、自律神経です。自律神経には、交感神経と副交感神経の二つがあります。交感神経は昼間のアクティブな活動を支える、いわゆる活動的な神経。一方、副交感神経は夜の休息の神経と考えればいいでしょう。

交感神経が優位になると血管が収縮し、血圧が上昇します。一方、副交感神経が優位になると血管が拡張し、血圧が下がります。現代人は、過労やストレスから、交感神経が優位な状態が続き、それが高血圧を招き寄せることにもなっています。

コーヒーを飲んで、くつろぐことができれば、副交感神経を賦活することになりますから、それが高血圧にもよい影響を与えると考えられるのです。

そもそも、コーヒーを飲んでくつろぐ時間のある生活スタイル自体が、高血圧の人に推奨できるものです。働きすぎが大きなストレスとなり、血圧が上がっている人が少なくありません。時間に追われている多忙な人こそ、コーヒーをゆったりと飲む習慣を生活に取り入れ、生活スタイルを変えるきっかけとしてほしいのです。

現代では、食生活やストレスなどの影響を受けて、実年齢より血管年齢が高い人もふえています。実年齢が40歳でも、血管年齢が70歳という人もまれではありません。高血圧で、実年齢より血管年齢がかなり高い人は、一刻も早く生活を改善していく必要があります。その生活改善のきっかけとして、コーヒーは利用できるはずです。
なお、カフェインが苦手なら、カフェイン抜きのコーヒーを試すとよいでしょう。

→2型糖尿病リスクを下げるコーヒーの効果

これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに掲載しています。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

これらの記事にある情報は、効能や効果を保証するものではありません。専門家による監修のもと、安全性には十分に配慮していますが、万が一体調に合わないと感じた場合は、すぐに中止してください。

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