脳を鍛える【足の使い方】脳の専門家おすすめは「足指の小指刺激」

脳を鍛える【足の使い方】脳の専門家おすすめは「足指の小指刺激」

ほとんどの人は、両足10本の指のうちに何本か、意識があまり通じていない指があるはずです。足には多くの筋肉があり、5本の指それぞれで、使う筋肉も異なります。指1本1本を動かしたり刺激したりすれば、それだけで、脳に多彩な刺激が行き渡り、脳が喜びます。【解説】加藤俊徳(加藤プラチナクリニック院長・「脳の学校」代表)


解説者のプロフィール

加藤俊徳(かとう・としのり)
●加藤プラチナクリニック
東京都港区白金台3-14-35 白金台ドルチェ701
03-5422-8565
https://www.nobanchi.com/

加藤プラチナクリニック院長。
1961年、新潟県生まれ。脳内科医、医学博士。「脳の学校」代表。昭和大学客員教授。MRI脳画像診断の第一人者。脳番地トレーニングの提唱者。95年から2001年まで米国ミネソタ大学でアルツハイマー病、発達障害などの脳画像研究に従事。帰国後、慶應義塾大学、東京大学などでの脳研究を経て、06年に脳の学校、13年に加藤プラチナクリニックを開設。MRI脳画像を用いた発達障害や認知症などの診断、治療を実践している。ベストセラー『脳の強化書』(あさ出版)、『忘れない時間が長くなる脳ドリル』(MSムック)、『50歳を超えても脳が若返る生き方』(講談社)など著書多数。「脳番地」(商標登録第5056139/第5264859)

足指への刺激はマンネリになりがち

 私はこれまで、胎児から100歳まで1万人以上の人たちの脳をMRI(磁気共鳴画像法)画像で診断・治療をしながら、脳番地トレーニング法について研究してきました。

 脳は、場所と機能によっておおよそ120の構成要素に分けられます。私は、それらを「脳番地」と名付けて、8つの系統に分けました。

 脳は神経細胞が枝を伸ばすように太く広がっていくことによって成長し、複数の脳番地を結ぶ神経細胞のネットワークが密になっていけば、脳の機能は全体的に強化されていきます。効果的な刺激を与えることによって、何歳からでも、脳を鍛え育てていくことは可能です。

 足指を刺激したり動かしたりすることは、脳の活性化にとても有効です。足を動かす脳番地は頭頂部のごく小さな部分ですが、足をうまく使うと、体を動かす運動系の脳番地だけでなく、隣接する視覚系や思考系、伝達系などの脳番地など、いろいろなところを刺激できるのです。

 足や足指は手とは違い、日常の中で行う動作の種類が限られています。そのうえ、足指を締め付ける靴や靴下を履き、アスファルトや平坦な床しか踏まない現代生活では、足裏への刺激もマンネリ化しがちです。そのため足は、普段とは異なる刺激に敏感になっています。つまり、足や足指を刺激すると、脳が活性化しやすいということです。認知症予防にも、もちろん効果的です。

「脳番地」とは?

同じような働きをする脳細胞の集団のこと。おおよそ120ある脳番地は、上のように8系統に分けられる。脳番地どうしは神経細胞によってつながっていて、神経細胞が成長すると、脳の機能が強化される

足指を1本ずつ動かすと脳が喜ぶ

 では、どんな足の使い方をすれば脳の活性化に役立つのでしょうか。お勧めの方法は、

①砂浜や芝生をはだしで歩く
②じゃり道や山道など、変化のある路面を歩く
③片足で立つ
④5本指靴下を履く
⑤足指でものをつかむ

など。要は、普段とは違う刺激を足に与えることが大事なのです。もちろん私自身も実践しています。

 足の指を1本ずつ動かすことも、効果的です。普段生活している中で、ほとんどの人は、両足10本の指のうちに何本か、意識があまり通じていない指があるはずです。足には多くの筋肉があり、5本の指それぞれで、使う筋肉も異なります。指1本1本を動かしたり刺激したりすれば、それだけで、脳に多彩な刺激が行き渡り、脳が喜びます。

 つま先の細い靴やハイヒールをよく履く人は、足指を自由に動かせなくなっていることが多いです。足指の間に手の指を入れて、足指を広げ、1本ずつ動かすといいでしょう。

◎砂浜や芝生の上をはだしで歩く

他人に足をもまれると深くリラックスできる

 足指と足全体をマッサージするのもいいですね。マッサージには特にルールはありませんが、つま先からふくらはぎまでの間で硬くなっている場所を、やさしくもみます。

 特に、小指からくるぶしにかけての外足部を念入りにマッサージするのがお勧めです。外足部は意識が向きづらい場所なので、マッサージすると、脳に新鮮な刺激が届き、劇的な若返り効果も得られます。小指を軽くひっぱるだけでも、寝ぼけた頭がシャキッとし、目もパッチリするはずです。小指が縮こまっているかたには、ぜひ試してみていただきたいです。

 足のマッサージは、自分で行ってもいいですが、他人にしてもらうとリラックス効果が高まります。私も、実家に帰るたびに母の足をもんでいます。脳を生き生きと働かせるためにも、普段無視されがちな足指にさまざまな刺激を与えるよう工夫してみてください。

◎小指をひっぱる
小指と薬指が離れるように外側に向かって小指をひっぱり、もみほぐす。1日じゅう気が向いたら何度でも行うといい。靴や靴下を脱いだ直後は特に快感が得られ、脳への刺激も大きい

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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